にほんブログ村
12/2(水)朝のNHK AMラジオにて、例によって「解説員」が時事問題を「解説」すると言うコーナーでは、現・民主党政権の目玉政策「子供手当」を取り上げ・・・「手放し」と言ってよいほど絶賛していた。
メモも取らずに聞き流したラジオの報道を記憶によってたどるのだから不正確な点もあろうかと思うが、次の諸点を上げて褒めちぎっていた。
12/2(水)朝のNHK AMラジオにて、例によって「解説員」が時事問題を「解説」すると言うコーナーでは、現・民主党政権の目玉政策「子供手当」を取り上げ・・・「手放し」と言ってよいほど絶賛していた。
メモも取らずに聞き流したラジオの報道を記憶によってたどるのだから不正確な点もあろうかと思うが、次の諸点を上げて褒めちぎっていた。
(1) 自民党時代・麻生首相の子育て支援は一回きりだが、民主党の子供手当は纏まった額を定常的に支給するのだから、家計はこれを当てに出来る。
(2) 子供手当ては「国が子供を大事にする。」と言うメッセージであるから、所得制限などせず、高額所得者には別途税制などを考えればよい。
(3) 「親のパチンコ代に消えるかも知れない。」「銀行預金されておしまいかもしれない。」と心配する向きもあるが、暗い事ばかり考えず明るい面を見るべきだ。給食費を払えない家庭が払えるようになるかも知れないし、修学旅行の積立金を払えない家庭が払えるようになるかも知れない。景気刺激策になる可能性も充分にある。
(4) 大金なので財源は問題になるが、これは国の金の使い方を変える「バネ」となりうる。今の民主党政権は、ダムや道路を止めて子供手当てに当てようと考えており、これは一つの考え方だ。
(5) この子供手当てをきっかけに、政府が直接家庭を支援すると言う制度が普及すればすばらしい事だ。
(2) 子供手当ては「国が子供を大事にする。」と言うメッセージであるから、所得制限などせず、高額所得者には別途税制などを考えればよい。
(3) 「親のパチンコ代に消えるかも知れない。」「銀行預金されておしまいかもしれない。」と心配する向きもあるが、暗い事ばかり考えず明るい面を見るべきだ。給食費を払えない家庭が払えるようになるかも知れないし、修学旅行の積立金を払えない家庭が払えるようになるかも知れない。景気刺激策になる可能性も充分にある。
(4) 大金なので財源は問題になるが、これは国の金の使い方を変える「バネ」となりうる。今の民主党政権は、ダムや道路を止めて子供手当てに当てようと考えており、これは一つの考え方だ。
(5) この子供手当てをきっかけに、政府が直接家庭を支援すると言う制度が普及すればすばらしい事だ。
NHKの偏向報道は何も今に始まった事ではないが、この絶賛振りは少なからず腹に据えかねる。
以下にその報道を検証していこう。
以下にその報道を検証していこう。
(1) 子供手当てを家計は当てに出来る
麻生前首相時代と比較して、いかに現政権の政策=「子供手当てを今後継続的に支給」が素晴らしいかを訴えている。なるほど1回きりの支給金より継続的な支給金の方が家計は助かるだろうし、当てにも出来るだろう。その点は同意する。
そのために必要な財源がとてつもなく膨らむと言う事や、財源と言うのは国債のような借金もあるが、返さなくて良い借金ではないので(*1)、所詮は税金である事を全く無視して比較すればだ。
財源については後で出てくるのでそこに譲るが、現民主党政権の気前の良さ(*2)を絶賛すると言うのは、極めて皮相的な評価であろう。
そのために必要な財源がとてつもなく膨らむと言う事や、財源と言うのは国債のような借金もあるが、返さなくて良い借金ではないので(*1)、所詮は税金である事を全く無視して比較すればだ。
財源については後で出てくるのでそこに譲るが、現民主党政権の気前の良さ(*2)を絶賛すると言うのは、極めて皮相的な評価であろう。
<注釈>
(*1) それとも「徳政令」を出して国の借金をチャラにする計画でも既にあるのだろうか。
(*2) と言っても、国の財政は先述の通り国民の血税であるから、所詮は他人の褌による気前の良さだ。
(*1) それとも「徳政令」を出して国の借金をチャラにする計画でも既にあるのだろうか。
(*2) と言っても、国の財政は先述の通り国民の血税であるから、所詮は他人の褌による気前の良さだ。
(2) 子供手当ては国のメッセージであり、所得制限は不要
「子供を大事にしよう」と言うメッセージだそうである。
実に力強いメッセージである。
毎年7兆円を必要とするメッセージだ。力強くないわけが無かろう。
問題は、そのメッセージを出すのに毎年7兆円と言うコストが見合うかと言うことだ。所得制限をつけたところで、毎年7兆円はいくらか減るだけにしか過ぎないだろうから、いずれにせよ毎年数兆円。それだけの金額かけて「子供を大事にしよう」と言うメッセージを発する必要性を、私なら認めない。
先頃終了した、事業仕分け作業グループなら、どうなんだろうね。
実に力強いメッセージである。
毎年7兆円を必要とするメッセージだ。力強くないわけが無かろう。
問題は、そのメッセージを出すのに毎年7兆円と言うコストが見合うかと言うことだ。所得制限をつけたところで、毎年7兆円はいくらか減るだけにしか過ぎないだろうから、いずれにせよ毎年数兆円。それだけの金額かけて「子供を大事にしよう」と言うメッセージを発する必要性を、私なら認めない。
先頃終了した、事業仕分け作業グループなら、どうなんだろうね。
(3) 子供手当ては景気刺激策になる
「給食費」や「修学旅行の積立金」を例に挙げた浪花節は敢えて無視する。理由は第一にそれらを「払えない」ほど貧乏な家庭の割合の低さであり、第二に「払わない」家庭の数の多さである。「払わない」家庭は子供手当て貰ったところで払うまい。それこそパチンコ代だか携帯代だかに消える事だろう。
直接各家庭に現金を送る子供手当ては、どう使うかは各家庭次第。従って報道の中でも認めていた通り、それがそのまま銀行預金なりたんす預金なりになってしまっては契機刺激策にならない。
「そんな事はないでしょう。」と報道は述べていた。
が、断言はできまい。
子供手当てだろうがなんだろうが、各家庭に現金を送ると言う方法は、景気刺激策になるかならぬかは誰にも断言できない筈だ。従って景気刺激策としての効果は「未知数」としか言いようが無く「なるだろう」はよく言って希望的観測。平たく言えば願望だ。
希望的観測を述べるのは結構だが、何しろ毎年7兆円の金がかかるのだ。景気刺激策なら他にやる事がいくらもあろう。最近報じられた日銀の円高デフレ対策でも10兆円の資金供給=低金利貸し出しにしか過ぎない。毎年7兆円の財源があれば、子供手当てより遥かに確実な景気刺激策がある。
従って子供手当てに景気刺激効果があるとしても、それは二義的であり、少なくとも効率が低い。絶賛するほどのポイントではない。
直接各家庭に現金を送る子供手当ては、どう使うかは各家庭次第。従って報道の中でも認めていた通り、それがそのまま銀行預金なりたんす預金なりになってしまっては契機刺激策にならない。
「そんな事はないでしょう。」と報道は述べていた。
が、断言はできまい。
子供手当てだろうがなんだろうが、各家庭に現金を送ると言う方法は、景気刺激策になるかならぬかは誰にも断言できない筈だ。従って景気刺激策としての効果は「未知数」としか言いようが無く「なるだろう」はよく言って希望的観測。平たく言えば願望だ。
希望的観測を述べるのは結構だが、何しろ毎年7兆円の金がかかるのだ。景気刺激策なら他にやる事がいくらもあろう。最近報じられた日銀の円高デフレ対策でも10兆円の資金供給=低金利貸し出しにしか過ぎない。毎年7兆円の財源があれば、子供手当てより遥かに確実な景気刺激策がある。
従って子供手当てに景気刺激効果があるとしても、それは二義的であり、少なくとも効率が低い。絶賛するほどのポイントではない。
(4) ダムや道路を止めて子供手当てに当てるのは、国の金の新しい使い方だ
ここで財源が出てくる。くどい様だが毎年7兆円だ。この報道では流石に「国債で賄え」とは言わなかった。が、ダムや道路を止めると言う「新しい国の金の使い方を始めるバネになる。」としてこれまた賞賛の嵐であった。
その背景にあるのは、「ダムや道路はもうそれほど要らないだろう。」と言う思想であり、民主党マニュフェストで言う「コンクリートから人へ」であろう。
耳障りは良い。無駄を省くのも必要だろう。
だが道路にせよダムにせよ、必要なものはあり、その必要なものに国が税金として集めた財源を投入すると言うのも国にしか出来ない仕事であろう。どのダム・どの道路が必要かを見極める必要はあるが、ダムや道路の建設が全くなくなる訳ではない。
さらに言えば、その要否を公開で判定すると言う事で鳴り物入りで始まり先頃終了した事業仕分けでも、浮かせた財源は1兆そこそこ。しかもその半分以上がいわゆる「埋蔵金」で一度取ってしまうと来年からは取れない一度きりの財源だ。とてもじゃないが毎年7兆円の財源は賄えて居らず、このまま行けばめでたく「毎年数兆円ずつ国債発行」しなければならない。
これが「新しい国の金の使い方」である事は認めるが、私は了承できない。
況や「ダムや道路を止める」事で子供手当ての財源は確保できるかのようなNHKの報道は、デマや宣伝、アジ演説としては兎も角、報道としては言語道断である。
その背景にあるのは、「ダムや道路はもうそれほど要らないだろう。」と言う思想であり、民主党マニュフェストで言う「コンクリートから人へ」であろう。
耳障りは良い。無駄を省くのも必要だろう。
だが道路にせよダムにせよ、必要なものはあり、その必要なものに国が税金として集めた財源を投入すると言うのも国にしか出来ない仕事であろう。どのダム・どの道路が必要かを見極める必要はあるが、ダムや道路の建設が全くなくなる訳ではない。
さらに言えば、その要否を公開で判定すると言う事で鳴り物入りで始まり先頃終了した事業仕分けでも、浮かせた財源は1兆そこそこ。しかもその半分以上がいわゆる「埋蔵金」で一度取ってしまうと来年からは取れない一度きりの財源だ。とてもじゃないが毎年7兆円の財源は賄えて居らず、このまま行けばめでたく「毎年数兆円ずつ国債発行」しなければならない。
これが「新しい国の金の使い方」である事は認めるが、私は了承できない。
況や「ダムや道路を止める」事で子供手当ての財源は確保できるかのようなNHKの報道は、デマや宣伝、アジ演説としては兎も角、報道としては言語道断である。
(5) 国が直接家庭を支援するという制度が普及すれば素晴らしい
「国が直接家庭を支援する。」言い換えれば国が家庭を部分的にであれ養うと言う事だ。これを「素晴らしい事」と社会主義者や共産主義者ならば喜んで認めるだろう。生産手段が私有である「子供」と言う生産物を、めでたく国有化できるのだから。
が、これが本当に「素晴らしい事」か?
福沢諭吉は「一身独立して、一国独立す。」と説いた。国の支援を受けている家庭では、一身独立とは言われまい。それは「国民総中流化」ならぬ、「国民総生活保護家庭化」である。
生活保護を受けなければならない家庭と言うのは、お気の毒とは思うが理解する。
が、普通の家庭が生活保護を受け、生活保護を当てにしている情景と言うのは、唾棄すべきものとしか私には思われない。生活保護を「子供手当て」と言い換えたところで同じ事だ。
況や、所得の如何に関わらず子供のある全家庭を生活保護家庭化する事を以ってよしとするNHKの報道は、日本国民の勤労意欲を削ぎ、伝統ある勤勉の精神を損ね、一身を国家に依存させ、以って日本の独立をも危うくさせるものである。
福沢諭吉は「一身独立して、一国独立す。」と説いた。国の支援を受けている家庭では、一身独立とは言われまい。それは「国民総中流化」ならぬ、「国民総生活保護家庭化」である。
生活保護を受けなければならない家庭と言うのは、お気の毒とは思うが理解する。
が、普通の家庭が生活保護を受け、生活保護を当てにしている情景と言うのは、唾棄すべきものとしか私には思われない。生活保護を「子供手当て」と言い換えたところで同じ事だ。
況や、所得の如何に関わらず子供のある全家庭を生活保護家庭化する事を以ってよしとするNHKの報道は、日本国民の勤労意欲を削ぎ、伝統ある勤勉の精神を損ね、一身を国家に依存させ、以って日本の独立をも危うくさせるものである。
一身従属して一国従属す
なんだか知らないが、子供ある家庭には国が金を定期的に継続的にくれると言う。経済的には確かに利益だし、その意味では嬉しい事に違いない。だが、それを当てにするようであれば、どうだろう。
古代ローマの民主主義は、自由な筈の市民が「無料のパンと見世物」を要求し、それしか要求しなくなったときに民主主義は滅びた。
国営放送であるはずのNHKがかような報道をなすようでは、民主党の目玉政策「子供手当て」は、この「無料のパン」となりうる公算大である。
民主主義を空洞化して滅ぼし、「無料のパン」と言う経済的利益を享受するか。それもまた、「国民の選択」ではあろうが。
如何に、国民。