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岡田外相がPAC3追加配備に慎重論 防衛予算の新指針づくりで http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091124/plc0911242153023-n1.htm
2009.11.24 21:52
このニュースのトピックス:鳩山内閣
岡田外相がPAC3追加配備に慎重論 防衛予算の新指針づくりで http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091124/plc0911242153023-n1.htm
2009.11.24 21:52
北朝鮮のミサイル迎撃のため陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地に配備された航空自衛隊のパトリオットミサイルPAC3=3月29日、東京都新宿区市谷本村町(荻窪佳撮影) 政府は24日、平成22年度防衛予算に関する閣僚委員会を国会内で開いた。この中で岡田克也外相は来年度の防衛関連予算の指針づくりに関連して、防衛省が求めている弾道ミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の追加配備費の来年度予算への計上に慎重な姿勢を示した。
委員会は、鳩山由紀夫首相、藤井裕久財務相、北沢俊美防衛相、岡田氏らが出席した。
防衛省は、北朝鮮が弾道ミサイルによる威嚇を強めていることなどを踏まえ、PAC3を5カ年計画で全国3カ所に追加配備する経費の来年度分として概算要求に944億円を盛り込んでいる。
これに基づき、委員会では、北沢氏が追加配備の必要性を主張した。これに対して、岡田氏は「PAC3は防衛予算のかなりの部分を占める。有効性について国民に理解される説明が求められる。22年度中に十分に検討すればいいのではないか」と反論した。藤井氏も「その通りだと思う」と賛同。さらに、自衛官の増員要求に対しても疑問視する意見が出た。
鳩山内閣は、年末に予定されていた新たな「防衛計画の大綱」と次期の「中期防衛力整備計画」(次期防)策定を1年間先送りすることを決めている。防衛大綱は、長期的な防衛力の整備、運用などの基本方針を定めたもので、中期防は、より具体的に毎年の部隊規模や経費などを決めるもの。
現在の中期防は平成21年度までが対象で、来年度以降の防衛整備計画は新たな大綱と次期防に委ねられる。だが、策定先送りによって、来年度1年間の防衛力整備の方針が定まらないため、防衛予算の1年間の「空白」を埋める指針が必要だった。委員会では、12月中旬までに指針をまとめることを確認した。
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報じられているのは、鳩山内閣の閣議の議論。にわかには信じ難いことではあるが、鳩山首相は海外でパフォーマンスするばかりが仕事ではないから、閣議も開けば重要法案などについても議論もする。
報じられている閣議は「平成22年度防衛予算に関する閣僚委員会」だそうだから、防衛予算や「政権交代」で1年先送りになってしまった防衛計画の大綱に代わる当面の防衛方針やらも論議されたようだ。
話題になっているのは地対空ミサイル・ペトリオットの最新型PAC3。ズラリと並べた固体燃料サイドスラスタが特徴の、弾道ミサイル迎撃能力を付与した地対空ミサイルで、先頃の北朝鮮弾道ミサイル発射実験の際には市ヶ谷防衛省のグランド等で急遽配置につき、万一破片なり破片でない物なりが落下してきた場合に備えたのは記憶に新しい。
PAC3は弾道ミサイル迎撃範囲が20~30kmであるから、当時配備済みのPAC3部隊を「各所に配備」してもスカスカの防衛網・防衛ラインしか引けなかったのも忘れかねるところだ。(*1)
そこで報じられるとおり、防衛省としては
>北朝鮮が弾道ミサイルによる威嚇を強めていることなどを踏まえ、
>PAC3を5カ年計画で全国3カ所に追加配備する経費の来年度分として
>概算要求に944億円を盛り込んでいる。
報じられている閣議は「平成22年度防衛予算に関する閣僚委員会」だそうだから、防衛予算や「政権交代」で1年先送りになってしまった防衛計画の大綱に代わる当面の防衛方針やらも論議されたようだ。
話題になっているのは地対空ミサイル・ペトリオットの最新型PAC3。ズラリと並べた固体燃料サイドスラスタが特徴の、弾道ミサイル迎撃能力を付与した地対空ミサイルで、先頃の北朝鮮弾道ミサイル発射実験の際には市ヶ谷防衛省のグランド等で急遽配置につき、万一破片なり破片でない物なりが落下してきた場合に備えたのは記憶に新しい。
PAC3は弾道ミサイル迎撃範囲が20~30kmであるから、当時配備済みのPAC3部隊を「各所に配備」してもスカスカの防衛網・防衛ラインしか引けなかったのも忘れかねるところだ。(*1)
そこで報じられるとおり、防衛省としては
>北朝鮮が弾道ミサイルによる威嚇を強めていることなどを踏まえ、
>PAC3を5カ年計画で全国3カ所に追加配備する経費の来年度分として
>概算要求に944億円を盛り込んでいる。
我が国国防の任に当たる防衛省としては、極めて健全な判断と、私には思われる。
が、報じられている通り、これに対して異を唱えたのが岡田外相。曰く、
1>「PAC3は防衛予算のかなりの部分を占める。
2>有効性について国民に理解される説明が求められる。
3>22年度中に十分に検討すればいいのではないか」
との事。例によって発言は適当なところで区切って番号を振った。
が、報じられている通り、これに対して異を唱えたのが岡田外相。曰く、
1>「PAC3は防衛予算のかなりの部分を占める。
2>有効性について国民に理解される説明が求められる。
3>22年度中に十分に検討すればいいのではないか」
との事。例によって発言は適当なところで区切って番号を振った。
別の報道によると、案の定と言うべきか、社民党の福島党首もこのPAC3配備慎重論の尻馬に乗っかっていると言う。「北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃しても破片が降ってきたら危ない。(だから迎撃しない方が良い。)」とまじめに主張してやまなかった福島党首ならば、当然そういうだろう。
社民党がPAC3追加配備に慎重 思いやり予算は見直しを 基本政策閣僚委員会で福島党首http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091125/stt0911251150002-n1.htm
さて、福島党首は私の理解を絶する主張の持ち主だからまず置くとして、岡田外相のこの「PAC3慎重論」を取り上げてみよう。
報じられ方が悪いのか、論旨は今ひとつはっきりしない。上記1>では防衛費の仲でPAC3が占める割合が大きいと言っている。「過大なのではないか。」或いは「それを減らせば防衛費を抑制できる。」と言う意味だろう。
上記2>ではPAC3が防衛費の大きな部分を占めることについて国民を納得させる説明を求めており、言い換えるならば「国民はPAC3が防衛費の大きな部分を占めるという自体を納得していない。」と主張している。別に報じられている福島党首は「的中率や有効性などで社民党として意見がある。」とも報じられており、この二つを合わせると、「PAC3の有効性について、国民は疑念を持っている。」との主張と解釈しても、罰は当たらないだろう。
岡田外相と福島党首に申し上げる。
防衛費の抑制と、効果が確実な方法と言うならば、確かにPAC3の追加配備よりも確実な方法がある。
それは、弾道ミサイルを配備する事だ。
何も大陸間弾道弾である必要は無い。当面は北朝鮮に届きさえすればよいのだから、固体ロケットで車両移動の比較的小さな、従って安価なもので済む。誘導も慣性誘導だけでシーカーなんてもの入らないから、大きさの割りには割安である。何より、経済破綻国家北朝鮮でも配備できてしまうのが弾道ミサイルであるから、安さは折り紙つきだ。
効果も確実だ。弾道ミサイルはドイツのV2以来のミサイルの老舗。技術的にも熟成している。核弾頭も開発すれば、効果はさらに高い。
防衛費の抑制と、効果の確実性を追求するならば、そうなる。何も高価で、有効性に疑問符が付く弾道防衛なんぞに金をかけるのは非常に効率が悪い。
貴方達が望むのは、抑制されて効率的な防衛力(=弾道ミサイル配備と核弾頭開発)課、それとも高価であろうともミサイル防衛の技術を追求する茨の道か。
従来の日本政府は、自民党時代から、後者を選んで来た。「政権交代」でそれをChangeするのも良かろうが、相応の覚悟をすべきだろう。
ただ口先だけで「防衛費抑制」「効率的な防衛力」と言って良い顔したいだけのパフォーマンスならば、忘却度に落ちるが宜しかろう。
岡田外相の発言で最も問題なのは最後の一節だ。
3>22年度中に十分に検討すればいいのではないか」
報じられ方が悪いのか、論旨は今ひとつはっきりしない。上記1>では防衛費の仲でPAC3が占める割合が大きいと言っている。「過大なのではないか。」或いは「それを減らせば防衛費を抑制できる。」と言う意味だろう。
上記2>ではPAC3が防衛費の大きな部分を占めることについて国民を納得させる説明を求めており、言い換えるならば「国民はPAC3が防衛費の大きな部分を占めるという自体を納得していない。」と主張している。別に報じられている福島党首は「的中率や有効性などで社民党として意見がある。」とも報じられており、この二つを合わせると、「PAC3の有効性について、国民は疑念を持っている。」との主張と解釈しても、罰は当たらないだろう。
岡田外相と福島党首に申し上げる。
防衛費の抑制と、効果が確実な方法と言うならば、確かにPAC3の追加配備よりも確実な方法がある。
それは、弾道ミサイルを配備する事だ。
何も大陸間弾道弾である必要は無い。当面は北朝鮮に届きさえすればよいのだから、固体ロケットで車両移動の比較的小さな、従って安価なもので済む。誘導も慣性誘導だけでシーカーなんてもの入らないから、大きさの割りには割安である。何より、経済破綻国家北朝鮮でも配備できてしまうのが弾道ミサイルであるから、安さは折り紙つきだ。
効果も確実だ。弾道ミサイルはドイツのV2以来のミサイルの老舗。技術的にも熟成している。核弾頭も開発すれば、効果はさらに高い。
防衛費の抑制と、効果の確実性を追求するならば、そうなる。何も高価で、有効性に疑問符が付く弾道防衛なんぞに金をかけるのは非常に効率が悪い。
貴方達が望むのは、抑制されて効率的な防衛力(=弾道ミサイル配備と核弾頭開発)課、それとも高価であろうともミサイル防衛の技術を追求する茨の道か。
従来の日本政府は、自民党時代から、後者を選んで来た。「政権交代」でそれをChangeするのも良かろうが、相応の覚悟をすべきだろう。
ただ口先だけで「防衛費抑制」「効率的な防衛力」と言って良い顔したいだけのパフォーマンスならば、忘却度に落ちるが宜しかろう。
岡田外相の発言で最も問題なのは最後の一節だ。
3>22年度中に十分に検討すればいいのではないか」
つまり少なくとも22年度中はPAC3の追加配備も無ければ、弾道ミサイルの配備も無い。またぞろ北朝鮮が弾道ミサイル実験を強行すれば、前回と同様のスカスカ防衛網しかしけない事態が続くことを意味するし、岡田外相はそれを是認していることになる。(勿論、福島社民党首もね。)
国防も国益も無視した、閣僚としてあるまじき態度と言うべきだろう。
それにつけても・・・・
北沢防衛省が「現政権の良心」にすら見えてしまうのだから、現政権と言うのは酷い人間集団だな。
まあ、その頭が、精神分裂のほら吹き「宇宙人」ではなぁ。
国防も国益も無視した、閣僚としてあるまじき態度と言うべきだろう。
それにつけても・・・・
北沢防衛省が「現政権の良心」にすら見えてしまうのだから、現政権と言うのは酷い人間集団だな。
まあ、その頭が、精神分裂のほら吹き「宇宙人」ではなぁ。
<注釈>
(*1) 全国をちゃんとカバーしようと思ったら、海上配備型BMDであるSM-3とイージス艦が相応に必要だ。現在我が国が保有するイージス艦は6隻。この全部にBMD能力を付与した上、本土防空に専念させたとしても、常駐できる兵力はその1/3とすると僅かに2隻。
相当心許ない。
日米共同開発中のSM-3の新型と、イージス艦の追加配備が求められるところだ。
アフガニスタンなんかに「民生支援」でイージス艦三隻分も突っ込んでいる場合じゃないだろうに。
(*1) 全国をちゃんとカバーしようと思ったら、海上配備型BMDであるSM-3とイージス艦が相応に必要だ。現在我が国が保有するイージス艦は6隻。この全部にBMD能力を付与した上、本土防空に専念させたとしても、常駐できる兵力はその1/3とすると僅かに2隻。
相当心許ない。
日米共同開発中のSM-3の新型と、イージス艦の追加配備が求められるところだ。
アフガニスタンなんかに「民生支援」でイージス艦三隻分も突っ込んでいる場合じゃないだろうに。