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 報じられているのは、以前にも記事を取り上げたオバマ大統領が訪日時に天皇陛下に対しお辞儀したことを非難されている件の続報。

オバマ大統領の低姿勢をなじる米メディアの浅はかさ― How stupid the U.S.Mesdia is ! ―  http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/30647410.html

 報道によると、この批判に対し、米太平洋軍司令官(海軍大将)を引退したばかりのティモシー・キーティング(Timothy Keating)氏曰く
>。「天皇陛下と会う際にはおじぎをするもの。米国大統領であろうが米軍兵士32万5000人の司令官であろうが、そんなことは関係ない」
と擁護したという。

 これに対し同じ報道は、
>ディック・チェイニー(Dick Cheney)前米副大統領が「米大統領は海外では堂々と立つべきだ」
>と批判するなど、保守派の批判者たちが激しい怒りを示していた。
とあるから、どうやらオバマ大統領のお辞儀批判者は、FOX TVと一部サイトだけでは済まないらしい。

 まあ、それは私に言わせるならば、以前の記事にも記したとおり、それだけ多くのアメリカ人が(ディック・チェイニー前米副大統領を含めて)愚かだと言うことなのだが。

 一部重複になるが「何故愚かと断じるか」要点だけ記しておこう。
 
 日本では、頭を下げる御辞儀は「弱さ」を意味しない。逆に真に力のある者が謙虚な態度をとることを尊ぶし、尊敬する。
 その逆に弱いくせに、或いは大した力もないのに威張ったり強がったりするのを「虚勢を張る」「虚仮威し」として軽蔑する。

 たとえば北朝鮮の金賞軍を考えてみよう。彼は天皇陛下の前では、恐らくお辞儀はしないだろうし、握手すら阻むかも知れない。それは金将軍や北朝鮮の強さを意味するだろうか。
 少なくとも日本人はそれを「強さ」とは受け取らないだろう。

 今回の訪日でオバマ大統領が天皇陛下にお辞儀をした事で、多くの日本人の好感と尊敬を増したことは賭けても良い。これに対し、この事でオバマ大統領を軽視したり、軽蔑するような日本人はごく少数に止まることも賭けても良い。
 逆にお辞儀もせず、傲岸不遜な態度をとったとしたら、相当数の日本人の軽蔑をかったろう。「真の強さを持たぬ者、知らぬ者」として。

 
 ディック・チェイニー前米副大統領殿、貴殿は天皇陛下に対しお辞儀をせず、握手しかしなかったことがご自慢のようだが、その事で日本人の尊敬を増したとお考えですか。

 勿論、大統領にせよ副大統領にせよ、「日本人の尊敬」を得るまたは増すことが目的では無いかも知れません。
 しかしながら、今アメリカ国内にあるという「弱さを見せた」批判を回避するためにお辞儀をせずに日本人の軽蔑を買うことを選ぶとしたら、これは「愚か」としか言いようがありますまい。
 
QED