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オランダには追従する
 些か旧聞に属するが、報じられているのはオランダとの首脳会談に於ける鳩山首相の発言。報じられている通り、オランダは自称環境保護団体・実質洋上テロリストのシーシェパードの抗議船(テロ船)船籍保有国であり、シーシェパードを指示する反捕鯨国である。
 この首脳会談の席上で、鳩山首相は「わたしはクジラ肉は大嫌いだ」と発言したと報じられている。同胞道の末尾にはさすがに「バルケネンデ首相に対し、南極での日本の調査捕鯨船へのシー・シェパードの攻撃に対処するよう要請したという。」と報じられているから、きっと鳩山首相は「言うべき事は言った。」と胸を張るだろう事は想像に難くないが、逆に言わなくても良いことを言って日本の国益を損なっていることも間違いない。
 何も日本国の首相は鯨肉好きでなければならない理由はないし、首相だって(多分)人間だから好き嫌いぐらいはあるだろう。
 問題は、反捕鯨国の首相に対し捕鯨国である日本の首相が会談の場で鯨肉の好き嫌いを発言する意味だ。
 日本は伝統的な捕鯨国であり、「商業捕鯨の誤魔化しだ。」などと非難されながらも調査捕鯨という「持続可能な捕鯨」を厳しい制約の中で続けており、その制約は多分に科学調査に基づくと言うよりも「鯨は頭が良いから食べるな」と言う偏見(※1)に基づいているのだが、これを遵守しているのである。
 その遵守している日本の捕鯨船に船毎体当たりを喰らわしたり悪習段を投げ込んだりしてテロ行為を働いているのがシーシェパードであり、オランダはそのシーシェパードをある程度許容する、反捕鯨国の一つだ。
 その日蘭首脳会談の場で、オランダ側なら兎も角、日本の首相が「鯨は嫌い」と発言しては、反捕鯨国に対する「誤った(※2)」メッセージを与えかねない。
 
 「友愛外交」を標榜する鳩山首相には、外交は弾丸なき戦争であり、国益追求の場であるという認識を、全く欠いている事が、新ためて露呈された。
 
 如何に、国民。

<注釈>
(※1)ならば、頭の悪い人間や知的障害者は、食肉に許して良いのか?
(※2)ひょっとして、「意図した」?うーん、民主党なら充分あり得るな。