報じられているのは米海軍の女性軍人に対する規則の見直し。「女性の潜水艦乗船を禁止する規則の見直しに「精力的に」動き出すと発表した。」そうである。
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報じられているところでは、従来潜水艦への女性乗り組みを禁じていた理由は「潜水艦が極度に狭いこと」が上がっていたそうだ。
そもそも軍艦というものは大概空間的余有に乏しい、つまり「狭い」ものではある。当たり前だが軍艦は戦うのが目的であり、戦うための武器(ミサイル、魚雷、それぞれの発射機・発射管、大砲など)や戦う前に敵を見つけるセンサー(レーダー、ソーナー、赤外線センサー、測距儀など)がまず以って存在理由であり、それらを有効に活用するには相応の速度も要るから、機関だって手を抜けない。それらを操作する人間様には、長期航海もあるから相応のスペースは割くものの、まず必要最低限だ。
さらに潜水艦となると、センサーこそ少なくなるものの、潜航浮上に必要な設備=バラストタンクやら二重船殻やらでより空間的には厳しくなる。
だから第2次大戦ぐらいまではHot Bank制、即ち乗員数の半分しか寝床がなく、勤務に就いてない半分は寝床(Bank)を暖める(Hot)と共に、空間以上に貴重な艦内酸素の消費を削減(と言うことは、二酸化炭素の発生も削減するから、今流行の「エコ」だな。)するのが普通だった。米海軍でなくても、「女乗せない戦船」とするのが普通だろう。
潜水艦の大きさは通常動力潜水艦=ディーゼル潜水艦では第二次大戦と大差はない。
が、原子力潜水艦は、その圧倒的なパワーと共に大型化しており、かつ米海軍の潜水艦には、原子力潜水艦でない艦なぞ一隻もない。従って報じられているところの「規則見直しを求める人たちは潜水艦に女性用の寝台や浴室を設置することは可能だと主張する。」と言うのにも一理はある。
一理はあると米海軍も認めたからこそ、報じられているとおり、米海軍は「女性の潜水艦乗船を禁止する規則の見直しに「精力的に」動き出」したのであろう。
尤も、いくら米海軍の原子力潜水艦が大きいとか余有があるとか要ってもそこは軍艦の潜水艦だ。「女乗せない戦船」でいた方が空間的にもマージンを持てるはず。そのマージンを敢えて吐き出すのは、「アメリカ流人権思想」の故か、人材活用の有効性の故かは判じかねる処だ。
現実は上記のごとしだが、架空の世界では女性の潜水艦乗り組みと言うのは既に実現されている。「事実は小説よりも奇なり。」とも言うが、人類の想像力の及ぶ限り小説はいくらでも荒唐無稽になれるのだから、かくの如く小説=架空が事実に先行することだってあるわけだ。
例を挙げれば潜水艦コメディー映画「イン・ザ・ネイビー(原題 Down Periscope)」がある。1996年デヴィット・S・ウォード監督のアメリカ映画だ。
「はみ出し者の艦長が、旧式ディーゼル潜水艦と問題児ばかりの乗組員を押しつけられて、最新鋭原潜に対抗することを命じられる」この映画の舞台は正しく米海軍だ。この主人公たるはみ出し者艦長が押しつけられる乗組員の一人が女性の潜行士官。本来は上記の規則違反だが、特別な許可を受けたという設定だったと思う。勿論旧式ディーゼル潜水艦に女性用の寝台だの浴室だのがあるはずもなく、普段は人が行かない魚雷室にハンモックを釣ってこの士官にあてていた。
その他漫画では、女性ばかりが乗り込んだ潜水艦が登場する者もある。出典は忘れた。第二次大戦のドイツ潜水艦、いわゆるU-boatだった気がする。米海軍のディーゼル潜水艦よりもさらに空間的に狭そうだが、「女性ばかり」と言うのならまだ増しではあろう。つまり寝台も浴室も男女別にする必要がないから、女性用便所の分だけしかスペース的にはマイナスになるまい。
いずれにせよ、イン・ザ・ネイビーのエミリー中尉の勇姿が、現実化する日が近いのかも知れない。
「真っ直ぐ、ケツの穴に突っ込め!」
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報じられているところでは、従来潜水艦への女性乗り組みを禁じていた理由は「潜水艦が極度に狭いこと」が上がっていたそうだ。
そもそも軍艦というものは大概空間的余有に乏しい、つまり「狭い」ものではある。当たり前だが軍艦は戦うのが目的であり、戦うための武器(ミサイル、魚雷、それぞれの発射機・発射管、大砲など)や戦う前に敵を見つけるセンサー(レーダー、ソーナー、赤外線センサー、測距儀など)がまず以って存在理由であり、それらを有効に活用するには相応の速度も要るから、機関だって手を抜けない。それらを操作する人間様には、長期航海もあるから相応のスペースは割くものの、まず必要最低限だ。
さらに潜水艦となると、センサーこそ少なくなるものの、潜航浮上に必要な設備=バラストタンクやら二重船殻やらでより空間的には厳しくなる。
だから第2次大戦ぐらいまではHot Bank制、即ち乗員数の半分しか寝床がなく、勤務に就いてない半分は寝床(Bank)を暖める(Hot)と共に、空間以上に貴重な艦内酸素の消費を削減(と言うことは、二酸化炭素の発生も削減するから、今流行の「エコ」だな。)するのが普通だった。米海軍でなくても、「女乗せない戦船」とするのが普通だろう。
潜水艦の大きさは通常動力潜水艦=ディーゼル潜水艦では第二次大戦と大差はない。
が、原子力潜水艦は、その圧倒的なパワーと共に大型化しており、かつ米海軍の潜水艦には、原子力潜水艦でない艦なぞ一隻もない。従って報じられているところの「規則見直しを求める人たちは潜水艦に女性用の寝台や浴室を設置することは可能だと主張する。」と言うのにも一理はある。
一理はあると米海軍も認めたからこそ、報じられているとおり、米海軍は「女性の潜水艦乗船を禁止する規則の見直しに「精力的に」動き出」したのであろう。
尤も、いくら米海軍の原子力潜水艦が大きいとか余有があるとか要ってもそこは軍艦の潜水艦だ。「女乗せない戦船」でいた方が空間的にもマージンを持てるはず。そのマージンを敢えて吐き出すのは、「アメリカ流人権思想」の故か、人材活用の有効性の故かは判じかねる処だ。
現実は上記のごとしだが、架空の世界では女性の潜水艦乗り組みと言うのは既に実現されている。「事実は小説よりも奇なり。」とも言うが、人類の想像力の及ぶ限り小説はいくらでも荒唐無稽になれるのだから、かくの如く小説=架空が事実に先行することだってあるわけだ。
例を挙げれば潜水艦コメディー映画「イン・ザ・ネイビー(原題 Down Periscope)」がある。1996年デヴィット・S・ウォード監督のアメリカ映画だ。
「はみ出し者の艦長が、旧式ディーゼル潜水艦と問題児ばかりの乗組員を押しつけられて、最新鋭原潜に対抗することを命じられる」この映画の舞台は正しく米海軍だ。この主人公たるはみ出し者艦長が押しつけられる乗組員の一人が女性の潜行士官。本来は上記の規則違反だが、特別な許可を受けたという設定だったと思う。勿論旧式ディーゼル潜水艦に女性用の寝台だの浴室だのがあるはずもなく、普段は人が行かない魚雷室にハンモックを釣ってこの士官にあてていた。
その他漫画では、女性ばかりが乗り込んだ潜水艦が登場する者もある。出典は忘れた。第二次大戦のドイツ潜水艦、いわゆるU-boatだった気がする。米海軍のディーゼル潜水艦よりもさらに空間的に狭そうだが、「女性ばかり」と言うのならまだ増しではあろう。つまり寝台も浴室も男女別にする必要がないから、女性用便所の分だけしかスペース的にはマイナスになるまい。
いずれにせよ、イン・ザ・ネイビーのエミリー中尉の勇姿が、現実化する日が近いのかも知れない。
「真っ直ぐ、ケツの穴に突っ込め!」
続報に依れば、米海軍はとうとう女性の潜水艦乗り組を認めるとのことです。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091006/amr0910062135008-n1.htm