(承前) 前の記事:社民党を嗤え3.http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/29729861.html

4.国連中心の外交政策をすすめ、非軍事面の国際協力を進めます

 社民党のマニュフェスト「平和・人権」の4項では表題の通り、「国連中心外交」と「非軍事面での国際協力」をうたっているが、内容としては(2)で「大規模災害への緊急援助と途上国の開発支援」(4)で「社会開発、人権、女性支援、環境保全など「人間の安全保障」重視したODA」をうたっているだけで、実質国連は登場しない。
 国連については(1)で「大国主義ではない民主的な国連改革」をうたい、(2)で「国連平和維持活動(PKO)への参加は、憲法の枠内の人道的な活動に徹し」と述べるのみ。前者は国連そのものの改革だから、国連中心とも外交とも国際協力とも関係ないし、後者はその国連の活動への参加に制限を設けるもの。どちらも「国連中心外交」とはとても言い難い。

 残る(3)と(5)では、航空券と国際通貨取引に新たな税金を設けてODAなどの財源に充てるというだけ。「航空券や国際通貨取引への課税ならば、広く国民や社民党支持団体の拒否は喰らうまい」と言う意図が透けて見えるが、定量的ならず定性的にだけでも財源を明らかにしようと言う態度は、民主党よりましと言えよう。一体税率なり金額なりを幾らに設定してどれぐらいのODAを賄うつもりか

 とは言え、全体としてこの4項は竜頭蛇尾と言うか、羊頭狗肉と言うか、看板倒れの感を否めない。