ソマリア沖の不審船に海自ヘリ急行
2009年04月19日 12:37 発信地:東京
関連情報ソマリア情勢
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【時事通信社】
海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」の搭載ヘリコプターが確認した不審船。外国籍のクルーザーから「小型船に追われている」との無線連絡を受け、哨戒ヘリが急行した(18日、ソマリア沖・アデン湾=防衛省提供) 【時事通信社】
このニュースへのリンク
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2593695/4045834
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ごく短い報道は、ソマリア沖に派遣されている「さざなみ」の活動。
外国船籍クルーザーの「「小型船に追われている」との無線連絡を受け、哨戒ヘリが急行した」とだけ報じられているが、その後当該クルーザーが乗っ取られたとの情報もないから、クルーザーを追っていた「小型船」=不審船は襲撃を(少なくとも一旦は)諦めて撤退したか、或いは端から不審ではあっても海賊船ではなかったのかも知れない。(どちらかに賭けろと言われれば、海賊船の方に賭けますがね。)
さて今回ソマリア沖への海自派遣に当たって、交戦規定がどうなっていてどうあるべきか、という議論は、当ブログでも大いに盛り上がって、釈迦に説法=耳にタコの方も居られましょうが、改めて書くと、現行の交戦規定では我らが自衛艦「さざなみ」「さみだれ」が警護できるのは、日本船籍の船と日本人だけ。
即ち今回の外国船籍クルーザーの「小型船に追われている」と言う無線に対し、我らが海上自衛隊は現行法では何ら警備行動を取れない筈になる。
であるのに「哨戒ヘリを差し向けるとは何事か。文民統制違反だ。戦争準備だぁ。」と抜かす輩も中にはいるだろう(社民党とか、共産党とか)。
残念ながらある意味その主張は正しい。我が国は後追いで交戦規定を改訂することにして、先行で海上自衛隊をソマリア沖に派遣したのだから。
とは言え派遣された海上自衛隊にしてみれば「小型船に追われている」との無線を受けて、「日本船籍でもないし日本人も居ないので何もできません。」と平然と無視するもしくは「近くにいるが何もできない。」と通告する何て真似は(社会党や共産党のお偉いさんとは違って)出来なかったものと見える。
かかる現行保護対象になり外国籍クルーザーへの哨戒ヘリ派遣(に依る威嚇)は、先日報じられた音響機器による威嚇共々、現行交戦規定内での海上自衛隊の苦肉の策であり、それが今のところ功を奏しているのは、僥倖以外の何者でもないと思うべきだ。
保護対象を拡大する、交戦規定の更新が急がれる所以である。
無論、先述の通りこの「小型船」、海賊船ではなかった可能性はある。
たとえそうであっても、我らが海上自衛隊が、外国籍クルーザーの救援依頼無線に応えたことに相違はない。その応え方が、彼らの期待に十分に応えていなかったとしてもだ。
その期待にしっかり応えるためにも、交戦規定の更新は急がれるのである。
それにつけても、「さざなみ」「さみだれ」両艦長をはじめとする乗組員一同の苦労のほどとその果断さには、頭が下がる。としか言いようがない。今回もまた訳の分からぬ政治的制約の中で、見事に任務を果たそうとしている両艦乗組員に、満腔の敬意を表する。
2009年04月19日 12:37 発信地:東京
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海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」の搭載ヘリコプターが確認した不審船。外国籍のクルーザーから「小型船に追われている」との無線連絡を受け、哨戒ヘリが急行した(18日、ソマリア沖・アデン湾=防衛省提供) 【時事通信社】
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ごく短い報道は、ソマリア沖に派遣されている「さざなみ」の活動。
外国船籍クルーザーの「「小型船に追われている」との無線連絡を受け、哨戒ヘリが急行した」とだけ報じられているが、その後当該クルーザーが乗っ取られたとの情報もないから、クルーザーを追っていた「小型船」=不審船は襲撃を(少なくとも一旦は)諦めて撤退したか、或いは端から不審ではあっても海賊船ではなかったのかも知れない。(どちらかに賭けろと言われれば、海賊船の方に賭けますがね。)
さて今回ソマリア沖への海自派遣に当たって、交戦規定がどうなっていてどうあるべきか、という議論は、当ブログでも大いに盛り上がって、釈迦に説法=耳にタコの方も居られましょうが、改めて書くと、現行の交戦規定では我らが自衛艦「さざなみ」「さみだれ」が警護できるのは、日本船籍の船と日本人だけ。
即ち今回の外国船籍クルーザーの「小型船に追われている」と言う無線に対し、我らが海上自衛隊は現行法では何ら警備行動を取れない筈になる。
であるのに「哨戒ヘリを差し向けるとは何事か。文民統制違反だ。戦争準備だぁ。」と抜かす輩も中にはいるだろう(社民党とか、共産党とか)。
残念ながらある意味その主張は正しい。我が国は後追いで交戦規定を改訂することにして、先行で海上自衛隊をソマリア沖に派遣したのだから。
とは言え派遣された海上自衛隊にしてみれば「小型船に追われている」との無線を受けて、「日本船籍でもないし日本人も居ないので何もできません。」と平然と無視するもしくは「近くにいるが何もできない。」と通告する何て真似は(社会党や共産党のお偉いさんとは違って)出来なかったものと見える。
かかる現行保護対象になり外国籍クルーザーへの哨戒ヘリ派遣(に依る威嚇)は、先日報じられた音響機器による威嚇共々、現行交戦規定内での海上自衛隊の苦肉の策であり、それが今のところ功を奏しているのは、僥倖以外の何者でもないと思うべきだ。
保護対象を拡大する、交戦規定の更新が急がれる所以である。
無論、先述の通りこの「小型船」、海賊船ではなかった可能性はある。
たとえそうであっても、我らが海上自衛隊が、外国籍クルーザーの救援依頼無線に応えたことに相違はない。その応え方が、彼らの期待に十分に応えていなかったとしてもだ。
その期待にしっかり応えるためにも、交戦規定の更新は急がれるのである。
それにつけても、「さざなみ」「さみだれ」両艦長をはじめとする乗組員一同の苦労のほどとその果断さには、頭が下がる。としか言いようがない。今回もまた訳の分からぬ政治的制約の中で、見事に任務を果たそうとしている両艦乗組員に、満腔の敬意を表する。