報じられているのは、米国・オバマ大統領と韓国の李明博大統領が主要20か国・地域(G20)緊急首脳会議(金融サミット)出席のため滞在する英国ロンドンで会談し、北朝鮮の自称「人工衛星」打上げロケット=弾道ミサイル発射実験に対し「「断固たる対応」を取るとの認識で一致した。」と言うもの。

 「いかなるミサイルでも北朝鮮が発射した場合」とまで言っているから、北朝鮮が人工衛星と自称していようが公言していようが無関係と言いたいのだろう。

 記事ではその後に
 > 北朝鮮は同日、日本政府が北朝鮮が打ち上げる「衛星」を撃墜させようと試みた場合、
 >日本の「重要目標」を攻撃するだろうと声明を発表し、北東アジアの安全保障のリスクを
 >さらに深めた。
 と続くが、「北東アジアの安全保障リスクをさらに深め」ているのは自称「人工衛星打ち上げロケット」である弾道ミサイル発射実験を行おうと居ている他ならぬ北朝鮮であり、北朝鮮の「人工衛星打ち上げロケット発射」が国連決議違反に問われるのは他でもなく、北朝鮮が秘密裏に核兵器という押しも押されもせぬ大量破壊兵器を開発したからに他ならない事は、繰り返し銘記するまでもなかろうが、忘れるべきではないだろう。
 
 大体、アメリカと韓国が表明した「断固たる対応」に対し、日本の対ミサイル防衛をあげつらって「日本の「重要目標」を攻撃」等と恫喝をかけてくるとは、日本ならばこの恫喝が効くだろうとか、或いは「日本ならば恫喝をかけても攻撃は仕掛けてこないだろう。」と北朝鮮が思っている。早い話が日本を舐めていると言う証左に他ならない。
 
 日本の専守防衛政策と、憲法9条のなせる技、と言えないこともないな。
 「丸腰の者は撃たれない。」等と本気で主張している輩は「日本がミサイル防衛なんか持っているから北朝鮮が恫喝をかけてくるのだ。」とでも言う気だろうか。
 「日本のミサイル防衛配備は、日本の大陸間弾道弾は揖斐につながる。」と主張する輩は、ミサイル防衛なんぞすっ飛ばして、核弾道付き弾道ミサイルを手に入れようとしている北朝鮮に対して、何か言うことはないのだろうか。

 それは兎も角、 
 無論、北朝鮮のミサイルという脅威に対しては、我が国はたとえ単独であろうとも対処しなければならないであろうが、報じられている米韓首脳の表明した「断固たる態度」が、心強いうのも確かだろう。
 
 特に心強いのは、無論、攻撃兵器もどっさりで、未だ北朝鮮ではそうおいそれと報復できない地位を得ている、米大統領の表明だろう。

 蛇足ではあるが、彼はアメリカ陸海空3軍の最高指揮官でもある。