報じられているのは昨年来続いているサブプライムローン破綻に端を発した金融危機の影響らしく、中国経済が急減速しているというもの。
急減速と言っても長いこと「連続二桁成長」を誇ってきただけに、10-12月四半期の成長率が前年同期比+6.8%、これにあわせて下方修正されたとは言えH20年度の予想成長率は前年比9.0%と言うから、プラス成長は続いている。
H20年度の日本の成長率予想がー1.8%に下方修正されたのだから、日本よりは大分良い「筈」だ。
「筈」と言うのは、一つには、同報道にもある通り、+9.0%と言う日本じゃ久しく拝んだことのない高い成長率にも関わらず「都市部で働く地方出身者のうち600万人が失業している」と言う、日本に人口比で換算しても60万人になる尋常ではない失業者数。9%と言う高度成長であっても失業率が高いとあっては、そんな国に住むのはごめんだと思わざるを得ない。(※1)
中国経済が輸出と外資に大いに依存していたのはつとに知られていたところ。自力更正の悲惨な失敗から、改革解放路線に転じて外資を呼び込み、今度はそれを輸出しての連続2桁経済成長と言うのは、巷間、特に百円ショップなどに氾濫する中国製商品で実感されていたところだ。その輸出も外資も「米国発の金融恐慌」ともなれば大打撃を受ける。中国経済が急減速するのは、「米国発の金融恐慌」発生時点で明らかと思える。
いくら「鉄道網整備で内需拡大」と言っても、未だろくに整備されていない鉄道網では、内需拡大にはほど遠かろう。昨年の大雪で火力発電所への燃料と言う経済上の最重要物資さえも運べなくなった鉄道網だ。
それが昨年10-12月の四半期でも、急減速したとは言え7%近い成長率を記録していると言う。
「白髪3千丈」以来の中国の伝統、即ち「法螺」ではないかと考えるのが「筈」と言う所以の二つ目である。先頃二〇〇七年のGDPが「修正」されて「ドイツを抜いて世界第三位だった」なんて報道もあるから、なおさらだ。
さらには、中国は都市部と地方で戸籍を分けており、原則として移籍を認めないから、「都市部で働く地方出身の失業者600万人」は、和諧社会を遙かなる目標に掲げる中国に於いては、単に失業者ではなく、「行く当ても働く当てもない600万人の流民」となりかねない。
「経済成長が8%になると、社会不安に陥る」とも言われる所以である。
無論8%と言う判定値が正しいかどうかは議論の余地がある。
発表されている予想成長率9%が正しいかどうかも怪しいから、なお判断は難しい。
<注釈>
(※1)無論、大陸に対する日本の「利点」は、成長率と失業率だけで評価するべくもないが。
[[img(http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php,1,1, )]]
急減速と言っても長いこと「連続二桁成長」を誇ってきただけに、10-12月四半期の成長率が前年同期比+6.8%、これにあわせて下方修正されたとは言えH20年度の予想成長率は前年比9.0%と言うから、プラス成長は続いている。
H20年度の日本の成長率予想がー1.8%に下方修正されたのだから、日本よりは大分良い「筈」だ。
「筈」と言うのは、一つには、同報道にもある通り、+9.0%と言う日本じゃ久しく拝んだことのない高い成長率にも関わらず「都市部で働く地方出身者のうち600万人が失業している」と言う、日本に人口比で換算しても60万人になる尋常ではない失業者数。9%と言う高度成長であっても失業率が高いとあっては、そんな国に住むのはごめんだと思わざるを得ない。(※1)
中国経済が輸出と外資に大いに依存していたのはつとに知られていたところ。自力更正の悲惨な失敗から、改革解放路線に転じて外資を呼び込み、今度はそれを輸出しての連続2桁経済成長と言うのは、巷間、特に百円ショップなどに氾濫する中国製商品で実感されていたところだ。その輸出も外資も「米国発の金融恐慌」ともなれば大打撃を受ける。中国経済が急減速するのは、「米国発の金融恐慌」発生時点で明らかと思える。
いくら「鉄道網整備で内需拡大」と言っても、未だろくに整備されていない鉄道網では、内需拡大にはほど遠かろう。昨年の大雪で火力発電所への燃料と言う経済上の最重要物資さえも運べなくなった鉄道網だ。
それが昨年10-12月の四半期でも、急減速したとは言え7%近い成長率を記録していると言う。
「白髪3千丈」以来の中国の伝統、即ち「法螺」ではないかと考えるのが「筈」と言う所以の二つ目である。先頃二〇〇七年のGDPが「修正」されて「ドイツを抜いて世界第三位だった」なんて報道もあるから、なおさらだ。
さらには、中国は都市部と地方で戸籍を分けており、原則として移籍を認めないから、「都市部で働く地方出身の失業者600万人」は、和諧社会を遙かなる目標に掲げる中国に於いては、単に失業者ではなく、「行く当ても働く当てもない600万人の流民」となりかねない。
「経済成長が8%になると、社会不安に陥る」とも言われる所以である。
無論8%と言う判定値が正しいかどうかは議論の余地がある。
発表されている予想成長率9%が正しいかどうかも怪しいから、なお判断は難しい。
<注釈>
(※1)無論、大陸に対する日本の「利点」は、成長率と失業率だけで評価するべくもないが。
[[img(http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php,1,1, )]]