報じられているのは来日中のダライラマ氏の談話。中国政府への不信感を訴え、チベットの自治拡大を求めての過去の対話を失敗と断じ、「この間の数年、わたしたちのアプローチはチベット内に良い変化をもたらすことができなかったため、批判も増えている。人々の意見を聞く必要がある。」と、従来方針の転換を示唆している。
言葉も写真の表情も穏やかだが、この発言は、チベットの自治から独立へ、あるいは対話路線から武力闘争路線への転換さえ、含んでいるものと思われる。不穏当と言えば不穏当だろう。
これでまたぞろ中国政府が「ダライラマは悪魔だ。」と言い出すのはまず間違いない。無神論の筈の共産党政権が「悪魔」とは実に奇妙な話だが。
で、我が日本としては、新たなアジアの火種となりうるダライラマ氏のこの発言を、どう対処すべきだろうか。
大国中国相手に、チベットの亡命政権など吹けば飛ぶような存在として、中国に媚びを売るか?
あるいは国内政治、たとえば政権交代や税制議論にかまけて、無為無策のまま放置するか?
かつてポーランドを、英仏が見捨てたように。
それが積極的にとる政策ならば、冷徹な国際政治における一手段と肯定することもできる。「日本国民の幸福を犠牲にして、チベット国民は救えない。」と。
だが、ポーランドを見捨てた英仏、特に仏がその後時を経ずしてひどい目にあった事を想起すべきではないか。
言葉も写真の表情も穏やかだが、この発言は、チベットの自治から独立へ、あるいは対話路線から武力闘争路線への転換さえ、含んでいるものと思われる。不穏当と言えば不穏当だろう。
これでまたぞろ中国政府が「ダライラマは悪魔だ。」と言い出すのはまず間違いない。無神論の筈の共産党政権が「悪魔」とは実に奇妙な話だが。
で、我が日本としては、新たなアジアの火種となりうるダライラマ氏のこの発言を、どう対処すべきだろうか。
大国中国相手に、チベットの亡命政権など吹けば飛ぶような存在として、中国に媚びを売るか?
あるいは国内政治、たとえば政権交代や税制議論にかまけて、無為無策のまま放置するか?
かつてポーランドを、英仏が見捨てたように。
それが積極的にとる政策ならば、冷徹な国際政治における一手段と肯定することもできる。「日本国民の幸福を犠牲にして、チベット国民は救えない。」と。
だが、ポーランドを見捨てた英仏、特に仏がその後時を経ずしてひどい目にあった事を想起すべきではないか。