再び房総の村へ。


印西市竜腹寺付近の「辻切り」

毎年1/8に地蔵堂に集まりムカデをかたどっていて、羽毛だった3本の綱をまとめて作ります。中に、竜腹寺の札と挟んだヌルゲの枝と榊、篠竹をさします。出来上がった綱は、五穀豊穣を願い村の三ヶ所の入口に吊るすそうです。

「蟹殻かけ」
安房郡鋸南町
この蟹殻を家の入口に、飾ると厄除けになるとされ、漁師の家に見られる風習。
タカアシガニの甲羅に鬼面に見えるように墨で書くそうです。

辻切り 佐倉市井野
1/25に村の人々が集まり藁で蛇を作り、神前にお供えした五穀(米、麦、豆、粟、とうもろこし)を和紙に包み、蛇の目にするのが、特徴。 

水口祭り 大網白里市
稲の種蒔きが終わった後、 その苗代 (稲の種子をまいて苗を育てる田) の水口 (水を取り入れる所)に供え物をして、苗の発育と生長の無事を祈る行事です。 ここでは、 千葉県大網白里市砂田地区の農家の行事を再 現しています。 地元では、この行事には特に名前が無いため、 代表的な 行事名である「水口祭り」として展示しました。 県内でも他に 「種蒔き びやり」 とか 「たなどいまつり」 などと呼ぶ地域もあります。 もみ ツトッコに入っているのは、 「蒸し米」 または焼き米といって、 発芽の ために水に浸しておいた種籾 (稲の種) を一度煮て乾かし 殻をはずし て煎ったものです。 その香ばしい香りで鳥を引き寄せて餌にすることで、 苗代の種子を守るという意味があると考えられています。 樹木は田の神 が降りてくる依り代(よりつくしるし)、 正月飾りは聖域を示すものでは ないかと思われます。

「かしま人形」  袖ヶ浦市阿部
このブログでは、昨年も調べて回っています。
新しいわらが手に入る秋の彼岸の入 り直前に地区の各戸から1名ずつが集まり、わらで等身大の武者人形男女一対 を作ります。
阿部地区では、五穀豊穣、 悪病退散、 " 村内安全を願って春日神社の鳥居の左右に取り付けます。

男人形は袖絡み、 女人形は薙刀を手に持ち、 腰に篠竹の刀を差して仁王立ち しています。 理由はわかりませんが、 両手両足の指は4本と決まっています。

袖絡み江戸時代に罪人などを捕まえるのに用いた道具。 長い柄の先にたくさんの鉄のトゲを付け、犯人の袖などに絡ませて引き倒した。

富津市関尻 「綱つり」
毎年、2月の初めての雨の日に 地区 の全戸から1名ずつ参加して身の丈ほ どのわら草履を作ります。

大きな草履は、巨人がこのむらに住ん でいるという意味や、むらにやって来る やくびょうが 疫病神にこの草履をはいて帰っても らうという意味があると言われていま す。完成した草履は、むら境の3ヶ所 に下げます。

「綱つり」南房総市和田町仁我浦
毎年1月28日に行われる行事で、 上 台、 中台、 下台、 橋の下の4つの区ご とに、流行り病などの悪いものが入ら ないようにとの願いを込めて三つ編の 要領で作った頭部を持つ大蛇を飾りま す。

上台では、大蛇の胴部がゴボウ締め の要領で作られているのが特徴で、目 「だいだい きば とうがらし」 に「橙」牙に「唐辛子」 髭に「リ ぞうり さんだわら たわし ュウノヒゲ」を用い、草履、桟俵 束子 が下げられます。

「辻切り」市川市堀之内
正月13日(現在は20日のオビシャの 行われる日)に、当番の家 (現在は集会所)で藁の大蛇を作ります。 これに天満宮のお札と下総国分寺の大般若のお札 を取り付け、むらの境のビワの木に松戸 市大橋に頭を向けてかけます。 外からむらに災いが入ってこないよ うにとの願いが込められています。 昭和 25 年頃一度途絶えましたが復活 し、市立市川歴史博物館の展示室にかけ られるようになりました。

*今回の展示資料は、 市立市川歴史博物館から寄贈を受けたものです。

「人形送り」 千葉県北部
千葉県北部に見られる子供中心の行 事で、香取郡周辺では7月頃に悪霊 退散を願って、またここに紹介して いる成田市台方など印旛郡周辺で は、5月頃の田植え直前に、田植え の安全と五穀豊穣を祈願して行ない ました。

当日、子供たちは戦の神様である鹿 島香取大明神の陣羽織をまとった 人形を作り、 竹にさして集まりまし た。そして「鹿島香取ミーサイナ、 戦に勝ってミーサイナ」 などと歌い ながら村はずれへ行き、 そこでお互 いの人形をぶつけ合わせて、最後ま で残った人形を境に立てました。

「オデイハンヤ」匝瑳市西小笹(旧八日市場市)
2月8日 (現在は2月11日) 早朝に 行われるオデイハンヤの時、お経を入れた経箱に注連縄を7廻り半巻き、 ゴボ ウジメも取り付けます。

それを担いで各戸を廻り終えてから、 注連縄とゴボウジメは隣の町内との境にある庚申塔に巻き付け、 町内の安全を 願います。

犬供養
子供を産む、あるいは将来産むであろう女性た

ちが、安産を願う行事です。

かずさ しもうさ

千葉県内の上総・下総地方では、お産が軽い犬にあやかるために、子安講で犬の供養を行うことが広く行われています。 また、「犬卒塔婆」 や 「ザカマタ」 などと呼ばれる、Y字型の生木に梵字を 書いた卒塔婆を集まった人達で立てます。 ここでは印旛郡栄町 竜角寺の行事を紹介しています。 この地区では、鉦や太鼓を鳴らしながら、 村外れの辻へザカマタを運び、そこに握り飯を 入れた「ツトッコ」 とよばれるワラの束をさげて 立てます。 残った握り飯は家の神棚に供えまし た。

この行事は、利根川対岸の茨城県から、 福島・宮 城県辺りまでに見られる習俗です。

藁を使った民俗行事って、結構ありますね。
日本全国色々調べてみたいです。
多分お盆に使う奴↓
伝統文化をそのまま継続していただくと個人的に楽しめるので、よろしくお願いします。