海斗が屋上に行くと龍人がいた。

海斗が屋上に行くと龍人がいた。

「海斗か」。

海斗は龍人の隣に座る。

「……兄弟って何なんだろう」海斗は分からなくなった。

「俺には分からない…でも同じ家族なら仲直り出来るんじゃないのか」

その時、龍人は苦しみだし口から血を吐き出す。

「龍人!」海斗は驚き頭が混乱する。

「大丈夫だ、いずれこうなる事は覚悟していた」龍人は言う。

「龍人!」

そこに加奈がやってきた。

「慌てるな」龍人は加奈にも言う。

「慌てるな」龍人は加奈にも言う。

そして龍人は立ち上がる。

「俺は…悪魔病だ」

「悪魔病…なんだそれ?」海斗が聞く。

「悪魔病って…」加奈は知っていた。

「父さんから聞かされていた。でもその数週間後に俺を捨てて出ていったけど」

加奈は

「俺は疑っている。きっと父さんが俺にマキシウムへタンを飲ませた。それで俺を殺そうとしていたと」龍人は苦しそうに言う。

「そんな事ないよ。だってお父さんじゃないの」加奈は否定する。だってお父さんじゃないの」加奈は否定する。

「じゃあ、俺の父さんの何を知っているんだ?」龍人は反論する。

「それは…」加奈は何も言えなかった。

「…俺は近いうちに死ぬ事になる」

「そんな…」海斗は震えた。

「冗談じゃない、何でそんな簡単に死ぬだなんて冷静に言えるんだろ」海斗は怒る。

「じゃどうすればよいんだよ。どうすれば死なずに済むんだろ」龍人も背を向けて反論するは感情的になる。

「分からない。俺はまだドクターじゃないから。でもドクターを目指しているなら命を簡単に諦めるなよ」海斗は言う。

「やめて、2人とも」

加奈の声で2人は落ち着く。

そして龍人は屋上から出ていった。

「加奈、悪魔病って何だ?」海斗は冷めた表情で聞く。

「海斗はこの世界で生まれていないから知らないかもしれないけどこの世界では誰もが知っているぐらいの有名な話がある」

「今から15年前、日本で震度7の大地震が発生してそれで日本は壊滅的な被害を受けた。その時にネットでは素人が独学で開発した根拠のない薬が売買された。それがマキシウムへタンだった」

「その薬を飲むと疲れや精神的不安が取り除かれ健康的な体になるとあるけど勿論そんな効果は全くないし本来なら絶対買ってはいけないような薬だった」

「でもその時の日本は壊滅的な被害を受けていたから世間ではそんな薬を買ってしまった人もたくさんいた。そして多くの人がそれを飲んでしまい大きな障害を追ってしまった人もいた」

「仮にその時は健康面に問題がなくてもその後にその症状が現れたりする。その後、その製品を開発した人には有罪判決が下されまたネット環境が大きく見直された。悪魔病の名前の由来はネットの闇が生んだ悪魔のような商品だから悪魔病と名付けられた」

「じゃ龍人は」

「龍人はそれを飲まされていたと思われる。いつ飲まされたかは正確に分からないけどでもその症状が今になって現れ始めたと思う」

海斗は理解した。

「この事は胡桃達には内緒にしよう」海斗は提案する。

「でも…」加奈は迷う。              

「胡桃達に言ったら傷つくと思う」

「での龍人は死ぬんだよ」

「俺は信じない、龍人が死ぬ事なんて。だから諦めるな、最後まで信じろ」海斗は加奈に言う。

加奈は泣き出してしまい海斗は加奈に抱きつく。

「信じよう、まだ希望はある」海斗は加奈を励ます。

希望を信じようとは言ったもののどうしたら良いか海斗は分からなかった。

「海斗、本当の事を言っても良い?」加奈は聞く。

「何だ」

「……私、本当は海斗の事が好きなの、でも海斗と同じぐらい龍人も好き…」加奈は勇気を出して告白した。

海斗は驚く。

「加奈…」海斗は無意識に言った。「加奈…」

その時、海斗は気付いた。

――自分はいつか別世界に帰らないといけない。もし自分と加奈が付き合ってもいつか加奈とは別れなければいけないしそうすると加奈を悲しませる事になるかもしれない。

海斗の中で一気に悲しみがこみ上げてきた。

――それに卒業もそう遠くない

しかしだからといって加奈を龍人にも渡したくなかった。

それほど海斗は加奈が好きだった。

海斗は迷う。

加奈を傷付けても手に入れるかそれとも龍人に渡してしまうか海斗はパラレルトラベラーの切なさを今までにないぐらい感じた。