学校では緊急処置法の授業をしていた。

生徒たちが真剣にやっている中、楽人は湖南の事があって授業に集中できないでいた。

「楽人、大丈夫?」胡桃が作業をしながら話しかける。

「大丈夫だよ」

「まだ誰かにお金払ったの?」

「そんなわけないじゃん」

しかし湖南の思いも知らずに楽人はその後も湖南に告白するが受け入れてもらえないでいた。

「何で駄目なんだよ」楽人は屋上で落ち込む。

そこに時がやってきた。

「どうした?」時が心配する。

「別に」

楽人は去ろうとする。

「もし悩んでいるならいつでも相談になるぜ」

「どうしたんだよ」

「何か分からないがつい言葉が出た」

「世の中うまく行く事ばかりじゃない、時に諦めて前に進まないといけない時もある」

時の言葉に楽人は動揺する。

――もしかして俺が湖南の事が好きなのばれているのか。

「ありがとう」

楽人は動揺しながらその場を去っていった。

翌日、楽人が手芸部の教室に入ると湖南がいた。

楽人は勇気を出して湖南に聞いた。

「……湖南…何で駄目なんだ?」

「……私…好きな人がいるの」

「え? それって誰?」楽人は思わず声を上げて聞いた。

「………椿、」湖南は下を向いて答えた。

「あの復讐屋?」楽人は驚き感情的になる。

「あいつは危険な奴なんだぞ、復讐を医療と例える奴なんだぞ」

「それでも私は椿が好き、それに…椿は…本当は優しい人だと思う」

「でも」

「なんで私の恋を否定するの?」

「……俺は以前胡桃に傷つけられ不登校になった…だからどんな理由であれ人を傷付ける奴が気に食わないんだ」

楽人は呆れてしまう。

「そんな事…認めないよ」

そこに海斗と龍人、加奈がやってきた。

「……何が揉め事か?」

「なんでもないさ」

しかし現場は気まずい雰囲気だった。

その頃、胡桃はウサギ小屋で新たに飼われたウサギを見ていた。

「またここにいたのか」

そこに時がやって来た。

「何だ時か」

しかし胡桃は何故が嬉しかった。

「しかし高校生活も半年を過ぎたね」

「そうだな。来年は受験か。胡桃は獣医になるんだっけ」

「うん」

「頑張れよ」

胡桃は胸がときめく。

放課後、楽人は椿の住んでいるマンションに行くと丁度椿が出てきた。

「おやおや、何が依頼かな?」椿は笑顔で聞く。

「…湖南がお前の事が好きらしい」楽人は勝手に伝えてしまう。

「俺を好きになるとは変わり者だな」椿は馬鹿にする。

「二度とあいつの前に姿を現すな」楽人は感情的に訴えた。

「拒否する。俺は誰かに命令される事が嫌いなものだから」椿は挑発する。

「お前」

「やっぱり人間は悪魔だな。どこが不気味なだけで人を拒否するんだから」

楽人は呆れて黙ってその場を去った。

翌日、胡桃が屋上で休んでいるとそこに湖南が来た。

湖南は落ち込んでいた。

「何があったの?」胡桃は心配する。

「うん…でも別に大したことじゃないから」

湖南は椿の事が好きである事が良い事なのか苦悩していた。

その頃、椿は湖南の事を考えていた。

椿も湖南に対し何が特別な思いが生まれていた。

するとインターホンが鳴った。

ドアをあげるとそこには湖南がいた。

「何の用かな?」

「何かここに来たくなっちゃって」

「もしかして俺に協力したくなったか」椿は笑顔で聞く。

「協力は出来ない。椿、もう悪ぶるのやめよう」湖南は悲しそうに言う。

「別に悪ぶっていない」椿の表情が変わる。

「俺はただ自分の正義を行っているだけさ」

椿は過去を思い出す。

手術に失敗してからみんな自分から離れていきずっと孤独だった。

そしてそんな自分に手を差し伸べてくれる人はいなかった。

しかしそんな自分を好きになってくれる人がいることに椿は意外性を感じていた。

「そういえば昨日楽人という奴がきた。お前に近づくなと言われたんだが」

それを聞いた湖南は驚く。

「一つ聞きたいがなぜお前は俺を受け入れたんだ。こんな悪魔のような俺を」

「あなたは悪魔なんかじゃない、もしあなたを悪魔だという人間がいても私はそれを否定し続けると思う」

それを聞いた椿は動揺する。

その時、突然湖南は椿にキスをする。

椿は困惑して固まってしまうが無意識に湖南を抱きしめる。

「…俺は…俺はお前の事を好きになっていた」椿は気付いた。

最初は興味がなかったが気付けば自分も湖南を好きになっていた。

それは全て失いずっと孤独だったからこそ湖南を好きになった。

湖南は嬉しく感じる。

しばらく2人は離れなかった。