放課後、胡桃はテストに備えて勉強をしていた。

しかしある道具の名前が分からなかった

そこに時が来た。

「何か分からないところあるのか?」

「ちょっとこの道具が分からなくてね…でもすぐ回答を見るのは甘いし」

「これはサテンスキー鉗子だ」時は教える。

「なんで教えるのよ」

「考えていても仕方ないだろ」

その頃、楽人は1人、教室で本を読んでいた。

そこに湖南がやってきた。

「まだいたんだ」

「まぁね」楽人は緊張していた。

湖南が帰ろうとした。

「ちょっと待って」

楽人が湖南の腕を掴んで止める。

湖南は驚いた。

「どうしたの?」

「湖南……」

「何?」

「いや…その…俺、湖南の事が好き…だから…」

「……ごめんなさい」

湖南は驚きながら帰っていった。

「フラれた…」楽人は立ち尽くすだけだった。

湖南が外に出るとそこに椿がいた。

「あなたは…というより何の用?」湖南は警戒する。

「ある依頼者からの依頼が来た。そのターゲットは浅木卓三という男だ」

湖南は驚く。

「その人って」

「かつて君が好きだった先輩との間を壊した男のようだね」

湖南は振り返る。

中学生の頃、湖南は吹奏楽部に所属しそこで先輩と出会った。

湖南はその先輩に一目惚れをした。

その先輩は性格も優しく湖南の中でその先輩への思いがどんどん膨れ上がった。

しかしそんな時に同じクラスの卓三が湖南にストーカーを始めた。

最初は気にしていなかったが次第に卓三のストーカーも悪化し湖南の中で恐怖心が生まれそして怯えるようになった。

やがて湖南がその先輩が好きだった事を知った卓三はその先輩に嫌がらせを始めた。

そしてその中で先輩は自分が嫌がらせされるのは湖南が自分の事を好きなのか原因だと知った。

そして先輩は何も言わず吹奏楽部を退部し湖南を避けるようになった。

湖南は自分のせいで先輩を傷付けてしまいそれが原因で湖南は人を好きになる事を恐れるようになった。

湖南にとってトラウマの出来事だった。

湖南がそんな事を考えている中、椿は話を始める。

「調べたらお前もその知り合いと同じように恨んでもいるようだな…どうだ? 復讐屋の俺と一緒に復讐しないか?」椿は湖南を誘う。

「ふさげないで」湖南は断る。

「でも憎んでいるんだろ? ならやろうじゃないか。これは医療なんだから」

「確かに憎いわ…でも…」

「それなら明日俺の仕事を見ると良い。ちょうと良い患者が来るから」

椿に対し否定的だがしかし湖南は気になった。

翌日の放課後、湖南は椿の部屋にいた。

「お前は俺の助手という設定とする。話の最中に文句を言うな、文句は患者が帰ってから言え、それが約束だ」

「うん」

2人が待っているとそこに50代の男性がやってくる。

湖南は驚く。

男は大手芸能事務所の社長だった。

「ところで依頼の内容は?」

「実はある男性アーティストが私の事務所の評判を下げたんだ。なのでその人に復讐してほしい」男は怒っていた。

「それは引き受けられませんね」椿は拒否した。

湖南は思わず椿を見る。

「何でですか?」患者は怒鳴る。

「週刊誌の内容なら知っています。でも元々はあなたの会社に問題があったんじゃないですか。それはあなたが起こした問題でありただの逆恨みでしかない」椿は冷静に答える。

「私は大手芸能事務所の社長だぞ、お金ならいくらでも払うぞ」

「お金の問題じゃない、そんな逆恨みのための復讐に手を貸す気はない」

男性は納得がいかないようだった。

「たかが闇医者で戸籍情報もない不気味な奴にここまで言われるとは」

「私は天才医師だ。でも今は復讐屋だが」椿は反論する。

「私は怒りや憎しみ、悲しみに包まれた人の心のケアをするのが私の仕事でありその患者が幸せを取り戻すのが私の役目です」椿は冷静に話した。

それを見た湖南は思った。

――この人は本当に人を救いたいと思っている。やり方は悪くても本当は優しい人なんだ。

「もういい」男は帰っていった。

「椿、あなたは…」湖南が話しかける。

「俺は人を救いたいという気持ちはドクターの時と変わっていない」

「それは素晴らしいよ、でもこんな事したってまだ新しい復讐を生むだけだよ」

「君に関係ない」

しかし湖南は海斗と同じように椿を変えたいと思った。

そしてそんな椿の姿を見た湖南は椿に恋をする。