翌日の下校時間、蓮よ剛、奈美が海神公園で話しているとそこにボロボロの沙紀がやってきた。
「どうしたんだ」剛は駆け寄る。
「もう耐えられない助けて」沙紀は弱っていた。
「あれから健の家に監禁されて他の男と関わらないように見張られていた。でも健がいない隙に逃げてきたの」
沙紀は怖がっているようだった。。
「あいつ…」剛は怒りが湧いた。
「何をしている?」
そこに大我がやって来た。
「大我…」
大我は沙紀を見る。
「御曹司の家に匿ってもらうとするか」
夜、沙紀は鎧の家にいた。
話を聞き美羽と千、修、月美も駆け付けた。
「山内健…あいつは俺の世界にもいた。だがこの世界と同じく危険人物だった」大我は言う。
「そしてこの世界に来てあいつの家とか調べてみたら俺のいた世界とほとんど変わっていない。つまりほぼ本人そのものだ」
蓮達は深刻に感じる。
「何であなたがそんなことを知っているの? というより世界とか何?」沙紀は不思議に感じる。
「ちょっと複雑な事情があるのよ」美羽は言う。
月美は思った。
「沙紀さんがいなくなれば男は剛の家に来るんじゃない?」
蓮達はそれに気付き凍り付いた。
「そうか。仮に剛の家に行かなくても学校で待ち伏せする可能性もある」千は言う。
大我は鎧を見る。
「御曹司、頼みがある」
「その呼び方やめろよ」
「でもどうするつもり?」奈美は聞く。
「1つ考えがある」
そして大我が家を出ると奈美が追いかけてきた。
「奈美…」
「大我君、もしかして死ぬつもり?」
「何を言っている?」
「だって下手したら死ぬじゃん」
大我は失った奈美を思い出す。
「……別にもう死んでも良いと思っている…生きる事の意味がないから」
奈美は大我が苦しんでいるのに何も出来ない自分が情けなく感じた。
翌日、剛と沙紀、大我は待っているとそこに健がやってきた。
影では蓮と奈美、月美が待機していた。
「やっぱり今の彼氏のところに来ていたとはな。だがお前は誰だ?」建は大我に聞く。
「こいつら2人を守るために来た」
「部外者か…だったらとっととくたばれ」
大我は建に駆け寄るがしかし建は大我の顔面を殴り倒した。
さらに倒れる大我を何度も蹴りつけ大我は血を吐いた。
そして大我は酷く殴られ苦しんでいた。
「大我…」剛は怯えていた。
「沙紀、行くぞ」
建は沙紀に手を出そうとした。
しかし剛が目の前に立った。
「…沙紀は渡さない」剛は建を睨む。
蓮達は注目する。
「弱っちいくせに粋がってんじゃねぇ」
建は剛の腹をパンチし剛は床に倒れる。
「剛!」
しかし建は沙紀の腕を掴み連れていった。
蓮達は駆け寄る。
「おい! 大丈夫か?」蓮は剛に声をかける。
「俺は大丈夫だが大我が」
大我は血を流し意識朦朧となっていた。
「大我君!」
月美は体を叩くが大我は意識が遠のいていた。
一方、建は家に到着し沙紀を再び家に閉じ込めようとした。
そして中に入り鍵をかけるがしばらくするとインターホンが鳴った。
建が出るとそこには蓮と剛がいた。
「お前ら…あいつらの仲間」
すると鎧とその後ろから正常な大我が現れた。
「お前、さっきの」
鎧はビデオカメラを見せる。
「ここにはさっきお前が大我をボコボコにした映像が映し出されている。それと他の仲間に頼んでお前が沙紀を家に監禁する映像も撮影している」
すると美羽と千、修が現れた。
「私がこの家の前で待機して撮影していたわ」
「これ以上お前に剛を傷つけさせないため」千は怒りが湧いていた。
鎧は言う。
「この映像をネットなどで拡散すればマスコミは騒ぎ出し警察は動きだす。そうすればお前は今までの罪とは桁が違う重さを味わう事になる。恐らく刑務所行きだろうね」
建は動揺する。
「この映像の消去と引き換えに2度と沙紀に近づかないことを要求する」
健は悔しがりながらその場を去っていった。
そして問題は解決した。
蓮と剛、奈美、月美が待っていると沙紀を連れた鎧達が戻って来た。
「沙紀は無事だ」
沙紀は剛を見る。
「沙紀…俺…」
「かっこよかったよ…剛」沙紀は笑顔になる。
剛は嬉しく感じた。
「でも大我ボコボコにされていたのになんで無事なんだ?」剛は不思議に感じた。
大我は前日の天使とのやり取りを思い出す。
「つまり体を無敵状態にしてほしいと」
「無敵じゃなくても通常より耐えられるぐらいでも良い」
天使は考える。
「どうせ俺には失うものは何もない。だから今死んでも後悔はない」
「……いいでしょう。あなたがどんな決断をしようが私はただ見守るだけだから」
しかし天使は一応蓮にも知らせていた。
蓮は危険に感じていたもののしかし大我の決断を信じ受け止めた。
「なんでそれを教えなかったんだ?」修は聞く。
「リアリティを出すだめだ」大我は言う。
そして大我は行こうとする。
「……でも本当は死んでも良かったという気持ちには変わらなかったんでしょ?」奈美は問う。
「前にも言った…俺は死んでも構わない」
「……もし大我が自ら死を選ぶんだったら私は許さない」
その言葉に大我は忘れていた過去を思い出した。
「……そうだった…あの時、奈美にも言われたんだ」
蓮達は注目する。
「俺はずっと奈美を取り戻したい思っていた。普通ならそんな事は不可能なはずなのに。でもパラレルトラベラーとしてこの世界に来た時、もしかしたら奈美を取り戻せるんじゃないかと。でも違っていた。もう俺の知っている奈美はいないんだ、死者の事をいつまでも追っていてももう戻ってこない」大我は気付いたようだった
大我は奈美を見る。
「……俺は奈美を諦め未来に進む方が良いかもしれないな」
剛は大我の側に行く。
「だったら俺達友達になろうじゃないか」
「3年の10月になっても遅いだろう」
「そんな事ないさ」鎧が言う。
「そうだよ。それに卒業しても友情は変わらないと思う」
そして蓮達は千を見る。
「……めんどくさい。すぐにお前を友達と認めようとは思わない。だが許してやっても良い」
「感謝してやる」
大我の言葉に千は気に食わなかったがしかし許してあげる事にした。
そして大我とも分かり合う事が出来た。
