放課後、大我は屋上で何となくギターを弾いた。

大我は過去の事を思い出す。

「何してるの?」

そこに蓮と月美がやってきた。

「今の歌って何?」2人は興味を持つ

「別に大したものじゃない」

大我は去っていった。

大我が花壇に行くとそこにはクラスメイトの青井亜美がいた。

彼女はいつも1人でいた。

彼女は人とどう関わったら良いか分からなく誰とも関われないつまらない毎日を送っていた。

「あなたこの間の?」亜美は大我に気付いた。

数日前、亜美が屋上に行くとそこで演奏が聞こえてきた。

それは大我だった。

気配に気付いた大我は去ろうとした。

「今の歌って何?」

「…別に」

「私…その歌…小さい頃から聞いていたんだけどなんの歌が分からなくて」

「俺も知らない。ただ聞いた事があるなとだけで」

大我が行こうとした。

「あなたもずっと1人だよね」

大我は振り返る。

「そうだ。だが俺は1人でいい。無意味な友をたくさん持つよりもただ1の人が俺を愛してくれれば」

「私はずっと1人だった」

大我は注目した。

「私は音楽が好きだった。ギターもピアノも出来たけどやめたわ」

「それ以来私はずっと心が沈んでいつの間にか1人になった」

大我は心が痛くなった。

夜、亜美が歩いていると路上ライブをしている人たちがいた。

しかしその歌は最悪なものだった。

「うるさい、歌下手、歌詞は聞いた事のあるもの、酷いものだ」

振り返ると鎧がいた。

「湖田君」

「まるで雑音みたいだな」

「…でもああいう歌でも意外と売れたりするんだよね」

「お…おう」鎧は動揺した。

翌日、大我が校庭に行くと亜美がいた。

「大我君」亜美は気付いた。

「まだ1人か」

「まぁね」

「なんで楽器を弾くのをやめた?」大我は聞く。

「……内緒よ」亜美は下を向く。

「なら良い。俺にも話したくない事はあるからな」

その後も大我は時々亜美と関わるようになっていった。

ある日、蓮達は屋上にいた

「今日、カラオケ行かない?」美羽は誘った。

「俺は忙しいから」蓮は断る。

「付き合い悪いな。というより今まで一緒にカラオケ行ったことないな」剛は思い出したように言う。

「俺はうるさい音が嫌いなんだ」

「そうだ。昨日うるさいバンドが路上ライブをしていた」

鎧は昨日の事を思い出しながら話す。

「…なんかお前の言う事信用して良いのか分からない」修は疑っていた。

「いやなんでだよ。というより失礼じゃないか」

「なのに青井はなんか庇ってたし」

千は亜美の事を思い出し話した。

「彼女は元々音楽の実力があり将来を期待されていた。しかし子供の頃から練習練習で忙しくその上、病気で指で出来る事に制限が出来、楽器を弾けなくなったと聞いている」

「じゃ夢を失ったという事だね」月美は悲しそうだった。

「その話、本当か?」

振り返ると大我がいた。

「お前、なぜ話を聞いていた?」千は不満気味だった。

「あいつの事は気になっていたんだよ」

大我はある紙を見る。

「病気で夢を失う…だったらせめて何が与えなければ」

「お前、どうしたんだ? いつものクールさは?」蓮は不思議に感じる。

「病気か…それで今までの練習時間が無駄になるなんてね」鎧は何となく言う。

「そんな軽はずみに言うんじゃねぇ」

大我は鎧の胸倉を掴む。

「待てよ。俺なんか言った?」

「鎧…俺も大我の言う通りだよ」

剛は亡くした兄を思い出し真顔だった。

千は話すべきがどうするか考える。

「……後、彼女は病気のため今後聴力も失う可能性があるそうだ」

大我は絶望した。

「大我君…青井さんとそんなに親しかったっけ」奈美は聞く。

「別にそういうわけじゃない…ただそんな病気に心を奪われるのが嫌なだけだ」

大我はその場を去っていった。

「どうしたのかな」月美は不思議に感じる。

放課後、奈美と月美が廊下を歩いていると目の前から大我がやって来た。

「大我君」

「……頼みがある」

大我は紙を渡した。

夕方、奈美と月美が花壇に行くとそこに亜美がいた。

「青井さんだよね?」

亜美は奈美を見る。

「これ」

奈美が渡したのは大我が書いた歌の歌詞だった。

亜美は思い出した。

「そうだった…この歌だったんだわ」亜美は笑顔になる。

そして亜美は事情を話した。

「氷崎君、優しいんだね」月美は言う。

「でもなんで海野さんに頼んたんだろう」亜美は不思議に感じる。

「きっと恥ずかしかったんだと思う。優しさを見せるのが」

翌日、亜美が廊下を歩いていると大我が鉢合わせになる。

大我は目を逸らす。

「ありがとう。大我君」

「あぁ…別に」

大我は照れ臭そうだった。

しかし亜美にとって大我は学校で始めて出来た大切な人となった。