美羽が修と付き合い始めて1ヶ月たっだがお互いまだ素直に向き合えていなかった。

放課後、剛と鎧が校門前で待っていると蓮と奈美、千、月美がやってきた。

「一緒に帰ろうぜ」剛が誘う。

「そういえば最近の放課後美羽と会わないな」鎧が疑問を口にした。

「そういえば最近、修も放課後合わないな。どうしたんだ」千も思い出したように言う

「修は絵を描いているんじゃないのか」蓮は言う。

「そうかもしれないな」

その頃、修は美術室で絵を描いていると美羽が入って来た。

「あいつらは」

「帰ったよ」

「美術部のくせにまだサボりか」修は呆れた。

「でもほとんどサボらないよね」

「月美以外がサボり過ぎなんだよ」

「だが今日は調子が悪い」

「じゃ今日はもう帰らない」

「そうだな」

美羽と修は2人きりで帰りたいため敢えて蓮たちと時間を被らないように時間をずらしていた。

美羽が修と帰っていると修はいきなり美羽の手を繋ぐ。

「待って。もし誰かに見られたら」

「大丈夫だ。すぐ話せば」修は適当だった。

「付き合っているようだな」

振り返ると大我がいた。

「大我」

「別に良いさ。お前達が付き合っていようが興味はない」

大我は去っていった。

「なんなんだあいつ…冷やかしに来ただけなのか?」

翌日、8人は屋上にいた。

千は鎧とキャッチボールをして美羽は奈美と月美と話していた。

その時そこに朝美がやってきた。

「美羽」

「どうしたの?」

朝美は美羽に突然ビンタされる。

全員が驚く。

「何するんだよ」剛は言う。

「あなたに関係ないでしょ」

蓮は何が起きたが分からず考えて見る。

「もしかしてお金かな」鎧は言う。

「お前は黙ってろ」

蓮は鎧を後ろに引っ張る。

「私が修の事が好きなの知っていたのに修と付き合うなんて」

「お前、それこの大人数の前で言って良いのか?」蓮は思わず問う。

「別に良いよ。悪い事なんてないし」

修は黙ったままだった。

「お前の勇気と運がなかっただけだろ。もっと早く行動してればよかったんだよ。それと手を叩きながら笑うなどの下品な行為も自分の姿を醜くするだけだ」

朝美は鎧を見る。

「いやなんで俺なんだよ」鎧は否定する。

「俺だよ」

振り返ると大我がいた。

「あなたには関係ないでしょ?」

「うるさいからな。敗れたんだから大人しくしてろ」

朝美は思わず泣いて出ていった。。

「お前」修は怒る。

「彼女が困っているのに助けないお前よりましだろ」

「だがお前のやり方に気に食わない」千は意見する。

「お前が何を言おうが俺には関係ない」

千は怒りを覚えるが剛が宥める。

「あなたは優しい人じゃないの?」月美は思わず問う。

「それはお前の勝手な印象だ」

大我は去っていった。

「何があったんだ? 全然話が見えないんだが」蓮は聞く。

「…それは」

「話さなくて良いよ」奈美は美羽に言う。

「今はそうっとしてあげよう」

「……そうだな。俺達は敢えて何も聞かない事にしよう」剛は賛成した。

以降敢えて美羽は修との接触を敢えて避けていた。

それが1週間続いた。

蓮と剛、奈美は一緒に帰っていた。

「困ったもんだな、いったいどうすればいいんだが」剛は心配だった。

「大丈夫だ、そのうちなんとかなるだろう」蓮はそう言う。

「このまま別れそうな気がするんだけど」奈美は美羽の気持ちを考えると心が痛くなる。

その頃、校庭では美羽が落ち込んでいた。

「なぜ俺を避けるんだ?」

修は美羽に声をかけた。

「…今は話しかけないで」

「何でだろ」

「朝美の視線がずっと気になるのよ。友達だったのにあれから冷たいし」

「だけど奈美や月美ほど仲良いわけじゃないだろ」

「そりゃそうだけどでも修には分からないのよ」

美羽は頭を抱える。

「……もう駄目かもしれない…別れよう」

「……そうだな」

修は無表情でその場を去っていった。

美羽は思わず泣いてしまう。

本当は修の事が好きだった。

翌日、修は屋上で落ち込んでいた。

美羽と別れてしまい精神的に疲れていた。

「別れたのか?

声の方向を見ると大我がいた。

「何の用だ?」

「別に、ただ随分落ち込んでいるなぁと思って」

大我は空を見上げる。

「本当に好きなら守ってみろ。まだ守ることができるんだから」

「何言ってんだよ。もう終わったんだよ」

「何故まだやり直せるのに未来を変えようとしないんだ?」

「この状況見たってもう関係的に無理だろ!」修も感情的になる。

ふと修は思い出した。

――先輩たちからも怖かったはずなのにそれでも美羽は助けてくれた。

――それに比べて自分は美羽が朝美に責められても黙っていた。

そう考えると自分が情けないと感じ始めた。

修は思わず走っていく。

美羽が家に帰るため校庭を歩いていると修が走って駆け付けた。

クラスの女子達はソワソワしていた。

朝美も遠くから見ていた。

「ちょっとみんな見てるし、やめてよ」美羽は戸惑った。

「そんな訳にはいかないんだよ」

「どういうこと」

その時、修は美羽を強く抱きしめる。

周りの生徒達は思わず注目する。

「ちょっと修…やめてよ」

「やめない」

蓮達6人は遠くから見ていた。

「あいつら何してんだ」蓮は不思議そうに見る。

大我は、屋上から見ていた。

「俺はもう逃げないし、隠さない、美羽の事を守ってみせる」

「例え学校中の奴が美羽を批判しようとも俺が美羽を守る」

美羽は大人しく聞いていた。

「だから俺とまだ付き合ってくれ」

美羽は感情が高ぶり涙を流し修の背中に手を回す。

「私もごめんね。怒ったりしばらく避けていて」

「いいさ。美羽、俺と付き合ってくれるか」

「うん」

修は美羽の目を見ると唇にキスをする。

朝美は耐えられなくなりその場を離れる。

「感動的だな」剛は感動していた。

「美羽もずっと苦しかったのよ。でもよかった美羽、報われて」

奈美も安心した。

鎧は駆け寄ろうとした。

「待て!」

蓮は肩を掴む。

「なんだよ、祝ってやろうと思ったのに」

「そうっとしてやろう。大人の世界ではそうするし」

「まだよく分からない理屈だな」剛は面白く感じる。

「見なかった事にしてあげよう」月美は提案する。

「そうだな。俺達は見なかった事にしよう」千も賛成する。

蓮達は黙って帰っていった。