12月、街はクリスマスムードとなっていた。

授業が終わり修と月美以外のメンバー達は帰っていた。

「ねぇ今度みんなでクリスマスパーティーやらない」美羽は誘う。

「そんなお子様みたいな事はごめんだ」千は嫌がる。

「いいね。やろうじゃないか」鎧は賛成した。

「ごめん。俺はこの後用があるから」

そして剛は先に帰っていった。

「そういえばあいつ前は自分から誘っていたのに最近は誘っても断っているな」蓮は疑問に思った。

「でも蓮、誘っても来ないじゃん」千は言う

「そうだけどでも気になってな」

千は何かあるのではないかと考えた。

その頃横断歩道付近で剛は別の学校の友人3人と合流していた。

そこを反対方向からたまたま蓮達が目撃する。

「あいつ何しているんだ?」

「きっとあいつら危ない奴らだ」鎧はそう感じた。

「違うよ。でも何があるね」美羽は気になった。

蓮は尾行してみる事とした。

すると修と月美は蓮達を目撃する。

「…何してるのかな?」月美は気になった。

「……他人のふりしよう」修は関わらないようにした。

しばらく尾行していると剛はお墓に入っていった。

「墓参りなのか?」

蓮は考えた。

「…尾行はやめよう」

「え? ここまで来てか」鎧は納得できなかった。

「人には踏み入っちゃいけない事もある」

蓮達は帰ろうとした。

「…何してる?」

振り返ると修と月美がいた。

「2人ともなんで」

「それはこっちのセリフだ。何してる?」

「ちょっと剛が気になって」

修は話すべきがどうするか考える。

「……剛の兄はクリスマスの時に死んだ」

その言葉に全員が重い表情となった。

「知っていたのは俺だけか」

一方、剛はお墓で線香を炊き供えていた。

剛は手を合わせながら過去の事を振り返っていた。

剛には8つ年上の兄、純崎力がいた。

力は優しくて頼もしかったがしかし力は白血病で病院に入院していた。

「兄貴、大丈夫」

「心配するな剛」

「剛もし俺が死んだらちゃんとお母さんの言う事を聞けよ」

「そして困っている人がいたら助けてあげられ人間になるんだぞ」

力のこの言葉は剛の心に染みていて高校生になった今でも心に残っていた。

その時の力はまだ話せるほど元気だったが日がたつことにつれ話す回数も減りついには動かなくなってしまうほど悪化してしまう。

剛は動かない兄をずっと見ていた。

何を話しても力は何の反応もしなかった。

剛は悲しかった。

でもいつか病気が治ってまだ一緒に話せる日が来ると信じ日常を過ごしていた。。

しかしクリスマス直前に兄は亡くなった。

外がイルミネーションで輝いていてみんな歓声を上げる中の悲劇だった。

剛は泣いてしまった。

しかし同時に力の言う通りの人間になると誓った。

そしていつまでも泣いていれば兄が悲しいだけだと思いすぐに立ち直る事とした。

それ以降剛はクリスマスの時以外は嫌な事があっても前向きに考えるように決めた。

修は剛の過去を話していた。

「今の剛が明るく無邪気ながらも優しい性格なのはこの経験があったからなんだね」奈美は納得した。

「あいつはクリスマス時期になると元気がなくなるそうだ」

「それなのに私クリスマスパーティーやろうと言っちゃってなんか悪い事したな」美羽は自分を責めた。

「仕方ないさ。知らなかったんだからな」千は励ます。

「何してるんだ?」

そこに剛がやって来た。

「いやこれは」

「尾行していたんだろ?」剛は察した。

鎧は剛の肩に腕をのせる。

「尾行じゃない。偶然だ」

「偶然で墓まで来るか?」

しかし剛は感じた。

ちゃんと前を向いて進んだからこそ今の仲間達がいる。

そう考えると嬉しくなった。

「そういえばクリスマスパーティーいつなんだ?」剛は聞く。

「お前行くのか?」修は驚いた。

「当たり前だ。クリスマスだし」

なんかよく分からないがしかし剛が元気を取り戻して蓮達は安心した。