三田 誠広
永遠の放課後

本屋で、表紙買いした作品。
何の先入観もなく、パラパラと読み始めたら、あっさりと読み終えてしまった。

バンド仲間の仲良し3人組(言い方が古いネ)が、それぞれの道へ壁にぶち当たりながら大人になっていく、といったいわゆる「青春モノ」。

音楽好きな主人公の一人の少年。父親が昔フォークミュージシャンで、自分も同じ道を目指し、親友と親友の彼女との3人の微妙な関係の中で、笑い・泣き・恋をするという感じ。
親友とは友情を大事にしたい、でもその彼女(相手も自分をスキかも?)にも恋心をもっていたりして、自分の気持ちを打ち明けられない・・・というコレもまたありがちな設定なんだけど、この作家さんがとても素直な文体で表現されているせいか、意外にもイヤらしく感じられなかった。

んで、この少年、大学で、バンドマンにギタリストとしてスカウトされ、プロの道に入っていくのですが・・
そのバンドの歌姫にも、恋心を抱かれたりして、なんともやな人生。

スッキリ・爽やかモノを読みたい人にはオススメします。

唯一、気になったのは現代の設定にしては、歌っている曲が、サイモン&ガーファンクルだったり、ピーター・ポール&マリー・・。反戦ブーム?と、作家さんの年代が知れてしまうところ。。
この辺はもうちょっと時代にマッチさせてほしかったなあ。惜しい!