- グリモー(エレーヌ), ショパン, ラフマニノフ
- ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番
7月5日、美人ピアニストで有名なエレーヌ・グリモーのコンサートに行ってきました。場所はサントリーホール。
N響アワーで、何回か彼女の演奏を見たのですが、外見はいうまでもなく、弾いている姿も絵になります。
当然、作品の中に入り込んでいると思うのですが、時々目を瞑って上を仰ぎながら弾くんですよ。
う~む。。。共演している指揮者もおもわず、見とれてしまうがなと変に心配したりして。。
私もそれが実はみたいんです。(エロ心丸出しですな、グフ)
今回の演目は、
ショパン 舟歌
子守唄
ピアノ・ソナタ第2番「葬送」
ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第2番
ラフマニノフは、彼女の十八番ともいえる作品。私の持っているCDは、18歳のときにラフマ2番を演奏したもの。この年齢で、弾きこなしているのもスゴイことですが、35歳になった彼女がどのように演奏するかとても楽しみでした。
後半、舞台に颯爽と登場したかと思うと、椅子に滑り込んで座わり突然演奏を開始。
登場したときから、既に作品のなかに溶け込んでいるんですね。(全身黒の衣装)
ショパンのソナタも「葬送」と暗いテーマでしたが、この2番も「死」のイメージである不協和音の連続で非常に重々しく暗い曲調です。(私は2楽章のキレイでドラマティックなメロディがすきですが)
前半のショパンも確かに、上手かったですが、彼女はやはりラフマニノフのほうがピッタリです。
彼女の経歴を見ると、引きこもりがちで自傷癖もあったとか。色々葛藤をした上、オオカミとの出会いが彼女の生き方・考え方を変えたようです。今は自宅の近くにオオカミの保護施設を作っているとか。
コンサートのパンフに、「生と死」について意味深なエッセーを彼女は残しているのですが、ショパンやラフマニノフに心の底から共感しています。演奏だけではなく、かつての偉大な作曲家たちの生き方にも自分を重ね合わせ、自分なりの表現方法を新しく生み出していくこと、を彼女に与えられた宿命のようですね。
演奏が終わった後も、拍手は鳴り止まずで、アンコールをなんと5曲もしてくれました。
それも、殆どがラフマニノフ。ショパンが一曲あったくらい。
相当好きなようです。
彼女の演奏・笑顔。どれも素敵でますます応援したくなっちゃいました。