おまえはわたしが帰って来る日まで待っていろよ



その鳶色の目がわたしを見た瞬間



わたしの中で何かが生まれた



神への畏敬?



いや、そのようなものではない


そのような美しいものではない



もっとドロドロしたものに



わたしは絡め取られた




それはあの禁断の果実よりも


甘く


苦い





まだあなたは現れない


わたしはあなたを待ち続け


最後まで


時代を超える



わたしはあなたを待ち続け


地上を彷徨う



あなたが現れるまで


わたしは逃げ続ける




あなたが現れる時が

わたしの最期なのであろう



わたしの最期をあなたは


見届けるのか



わたしはあなたのその目が


なによりも恐ろしかったのに




どうしてわたしの中に生みつけたのだ



この罪を


あなたを



未来永劫消えることはないであろう



あなたが現れるまで




わたしはあなたを恐れ待ち続けるのだ



いや、あなたから逃げ続ける







生まれては死に絶える


それを繰り返しながら












短いなー!短篇じゃないよコレ。もっと書き足せばよかった…

彷徨えるユダヤ人 アハシュエロスの話を知り、触発されたもの。

アハシュエロスはモデルなだけってことで!

「わたし」はアハシュエロスではないよー