ようやく筆をとり 

執筆中の夏の終わり

 
 

 

 
 
 
 
 

前田慶次郎ゆかりの里 を訪ねて

 

戦国の武人には有名な人物が名を連ねますが、前田慶次郎 となれば?

近世も知られることが少ない侍。 むしろ謎の多い歴史のミッシングリンク。

 

光秀の謀反、信長の自刃により織田家の存亡、関白となる秀吉の権勢を背景に

その大豪の五大老であり加賀の国を治める前田利家にあっては、甥の立場。

 

戦目付けも筆を携え、正史に名を残すはずの人物が、なぜかロストする。

時代の疾風に掻き消されるように消えた 慶次郎 に再びスポットライト。

 

小説家の一朗さん、そうです池田さんは晩年になり 隆 慶一郎 を名乗って

描いた小説  一夢庵風流記 に登場し生きいきと蘇る。

 

いま大衆に支持される武辺者、前田慶次 が消された?経緯を超えて、

熱狂的に民が選んだ偉人とも言える復活を果たしたと思います。

 

 

強靭な体躯の噂どおりか、関が原合戦の後も異例に長命して齢も70台後半

まで生きていたことになる、慶長十七年 西暦では 1612年 六月 四日

ここ山形県米沢市の堂森にて逝かれたと記されるところが記録で追える背中。

 

今に至る歴史の中で、釈然としない彼のミステリーが示す埋葬地と碑が、

堂森地区の 善光寺 に遺されるといったところが知ることの叶う手懸り。

 

苛烈な戦国の世を生き抜いた慶次郎、合戦で死んでいった武将や足軽など

無数の儚い命運を見つめてきたからこそ、己自身の名誉や生死(存在)に

執着など無かったという人生観を感じるのが現代に生きる我々の推量です。

 

寺の和尚をはじめ、これだけの武将が逝去されたなら記録にも精緻に残す

ものですが、歴史の悪戯か?何者かの意図する介入なのか残っていない。

それとも… いまに知る劇画で描かれた若き姿の武将 前田慶次 らしく

望んで遺言の如く天下から消えていくように去ったのかもしれない。

 

 

彼を推し量るとは研究する、その武人の心を知るということになります。

殺戮の戦国時代といえど、人の命に対して厳粛なまでの悼む心あり。

いまの儀式的で刹那を語る主観で思い描くのは難しい価値観の違い。

 

名家の 加賀前田家から 出奔し 傾奇者 (かぶきもの)などとは?

訳あっての卑下や周囲への家名に対する配慮とも思える行動を識る。

 

その生涯を波乱と人知れず苦難を越えた生き様。

もしや自ら痕跡を断ち、後に追うな… とも伝わる死生観の証か。

後世の我々には、最期まで謎かける悪戯っぽい慶次の笑顔が浮かぶ。

 

死闘の果てに髑髏を晒し消えた報われぬ命への哀歌。

自筆かもしれない 無苦庵記 も花のある風雅どころか、諧謔の利いた

日々という戦。 独特な日誌の一面ではないだろうか。

 

謎だらけの武人。  今の世にも尚更?不明瞭な知識人。

凡夫たる私も皆さんも 数世紀も前の人物に思いを馳せる度にロマンあり。

 

刀や槍のように迂闊には間合いに踏み込ませない、心を知りたいなら考えろと

見事なまでに、満面の笑みで 慶次してやられているのかも。

 

なにを悩む必要がある  ようするに傾奇いてみれば痛いほど識れる。

流行や華美な派手さとも違う、不器用なまでの苦心や死生観そのもの。

 

人を遠ざける長い文面も AIコピー全盛という時代へ反旗を翻す理由。

そう気軽に理解されたいと願っていないのは慶次と一緒の心意気。

 

 

いい漢なんだなぁ あんたって御人は

 

 

まったく凄い先見の大傾奇 じゃないでしょうか。

カリスマ謙信でもない、独眼竜でもない無法を名乗り

世紀を超えて魂が天下を鼓舞しているではないか。

 

腑抜けた日本人の心を熱く滾らせる武辺を語ろう。

その時… 吹き抜けた涼風、いまもいる慶次郎を感じた。

 

 

 いい夏でした、訪れて幸せです。  合掌

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

残暑の日本海側を旅し、米沢の地に赴き候。

堂森にある善光寺様に到着すると陽も傾きかけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

一礼し門をくぐり境内へ、静寂なままに佇む由緒ある堂。

 

 

 

 

 

 

 

神話で堕した神々の如く、その魂の眠る東北の地。

これまで悠久に消えていた墓所も永遠のランドマーク。

 

 

 

 

 

 

 

玉石を踏む心地いい音色の先にありました。

ここが 前田慶次郎 殿の供養塔がある場所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

加賀の城下からも遠かった、いまも愛される慶次さん。

そして供養に建てられ … 国中から世界から参拝者が。

 

 

 

 

 

 

 

 

人の想いにも終わりなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの善光寺は、紫陽花が咲くと綺麗でしょうね。

手入れされた境内にも花々が美しゅうございます。

 

供養塔、加賀の家紋が彫られた碑。

 

 

 

 

 

 

 

 

いまに伝わる伝承か、劇画に想う情景を詠む心。

 

 

 

 

 

 

 

手を合わせ ご挨拶をなさいませ、まずは一献か?

参拝者の添えたお神酒も見えますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ともに酌み交わしたい歴史人伝説?

 

 

望まなくとも人は再び集い 愛される人望であろう。

よく知られる兜を模したモニュメントがありました。

 

 

陣羽織を着せたくなる。

手柄などともかく、戦場で目をひくとは危険度も。

 

粗暴にみせながら慶次の心情なら、味方を守るため

群がる無数の敵に我が身を狙わせ返り討ちにしたかも。

 

天運と無謀なだけで … 齢七十を越えられぬのは確か。

無双の強者は実在した武辺の者。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武士という存在にありながら、親しく距離感が近い。

大戦すら風化した現代人、平和な時代を暮らす故にか

劇画の素晴らしい表現が成すからか、伝説の彼方から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 慶次の力石

 

米沢など出羽の国は月山など山岳信仰で有名ですね。

羽黒山、月山、湯殿山は、神の座する山です。

 

そして各地にある奇岩や大岩もご存知でしょうか?。

 

 

 

 

 

 

 

 

供養塔の傍らにある大きな岩石。

ファンからの賽銭も添えられていました。

 

どうやら伝説のひとつ、慶次も大岩を持ち上げた。

そんな謂れのある大きな石なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

おやおや、姫様も腕まくり? 挑戦しますか(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次なる章では、慶次が友と酒を酌み交わしたという

この墓所裏山に登り、月見平ら へ参りましょう。

 

 

 

漢の理解に口舌などいらぬ

 

ブログも  心が通うなら十分な美酒であろう

 

一献 … いかがかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前田慶次郎ゆかりの里

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彗星画廊☆写真集  HP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お願い☆著作権ある 記事の無断複製・転載はご遠慮ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一度でいいから冒険してみたいことある?

まさにステータスが知の冒険者といえる前田慶次郎。

世界の海を越えて冒険したかったろうな。

 

本日限定!ブログスタンプ

あなたもスタンプをGETしよう

あなたもスタンプをGETしよう