いまでも信じがたいカタストロフィ
 
 
こうして晴れた日は、穏やかな波と静かな風景の一帯です。
 
あの奥能登を破壊した恐ろしい津波被害を想像できるでしょうか。
 
 
 
 
 
 
 
これまで能登観光にも愛され人も羨む海辺の景色でした。
 
永い歴史の中で誰もが未経験の自然災害。
 
巨大台風でさえ外浦は危ないが内浦なら時化も大丈夫という常識。
少なくとも数ヶ月前、元旦の朝日を迎えた人々は恒久の平和を実感していたでしょう。
 
 
打ち上げられた舟の残骸も残されている海岸。
 
間近にある被災地域へと入ります。
 
 
 
 
 
 
殆どの民家や道路が海抜ゼロメートルに等しい地帯が有名でした。
 
元旦の能登半島は、珍しく暖冬で暖かく穏やかそのもの。
 
狂乱をもたらした震災に次ぐ津波がステルスの如く忍び寄った。
 
 
 
 
頻発していた前触れと珠洲市の震源にも耐えてきた能登町。
 
おそらく?それでも人々の意識に稀有の破壊力で近県までも破壊している災害にも昔以来の暮らしが瓦解することなど思ってもみなかったでしょう。
 
むしろ、今後の生活の安寧を願い地震活動も沈静化を信じた矢先。
 
未曾有の災害に己が見舞われる救いなき地獄絵になろうとは。
 
 
 
 
 
 
 
やわらかく細かな海砂に埋もれた朱色の汁椀・・・
 
 
 
 
 
 
ここに暮らす人々の生活が海嘯の牙に沈んだ痕跡のひとつ。
 
 
 
 
 
 
能登町の白丸地区は甚大な津波被害を受けた現場。
 

最大4,7メートルという波が襲ったという悲劇の町。

約200世帯が暮らす穏やかな町に魔の時は訪れ、悉く理不尽に破壊され尽くしました。
 
 
 
 
 

 

立って歩くことも出来ぬ大揺れで夕闇迫る町は停電ブラックアウト。

 

安らぎが突如として発生した地震と津波に崩壊していったのです。

 

 

 
 
 
 
さらに被災地から命懸けで高台へ避難した人が戻ってみると、隣家から火柱、最悪の火災が重なり住民の絶望感もピークに達しました。
 
例外なく潰された町で比較的に被害も少ない郵便局もダメージは避けられません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

そして完膚なきまでに揺れで倒壊した家屋が続く風景。

 
狭い地域で、火災の被害にまで見舞われ二十軒あまりの民家が焼失。

 

優しい面影の町に人影はありません。

 

 
 
 
 
 
長い海岸線に囲まれた景観で親しまれる奥能登。
 
特に内浦は、家の裏手は静かな砂浜で美しい貝殻も沢山ある海辺。
誰もが羨むほど環境に恵まれていた故郷だったのでしょう。
 
それが暗転する地震被害で未体験の津波が押し寄せる絶望に。
 
 
 
 
 
 
撮影時には片付けられていますが、クルマも至るところで流されて破壊。
 
 
 
 
 
 
家屋どころか、納屋も農機具も水没し潰されていました。
 
 
 
 
 
  
やはり海水と大量の砂が押し寄せて各所に溜まる痕跡があります。
 
 
 
 
 
 
遠く親以前の代から予想だにしない未曾有の出来事。
 
ご老人ばかりでも未経験の自然現象に呆然と翻弄されるばかり。
 
 
 
 
 
 
瓦礫の下から呻き声や助けを求める微かな反応を打ち消す余震。
 
厳寒の気候から身を守る家屋敷を失い逃げ場がない戸惑い。
あまりのことに絶望と恐怖が闇に消えていきました。
 
 
 
 
 
 
いまだに廃墟の様相は変わらず、心の休まる時はありません。
 
住民は瓦礫を片付けながら悲惨な結果に嘆いておられます。
 
 
 
 
 
 
 
半島の東側海岸にある能登町、そして珠洲市の一帯を襲った津波。
 
悲劇的ながら、東日本大震災とも違う忍び寄るかのような海嘯。
 
それでも過疎の地域は容赦なく壊滅させられてしまいました。
 
 
 
 
 
 
能登の人々には、代々受け継いできた家こそ支えであり拠り所。
 
それが失われたショックの酷さは想像しがたいでしょうね。
 
 
 
 
 
 
さすがに正視しがたい状態は、伏せさせて掲載いたしません。
 
 
国交省から様々な機関、大学や関係の研究者に報道など実に多様な人々が日々能登に記録や調査に訪れてきました。
 
地震活動の全貌が解析されるのは?果たしていつになるのでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
海底から運ばれた粒子状の砂や海藻が残された道路。
 
 
 
 
 
 
どこまで歩いても能登半島は倒壊した家屋ばかりでした。
 
 
 
 
 
 
 
あれから数ヶ月を経ても避難者は戻れず、僅かな人数での撤去もままならない。
 
過疎地で乏しいインフラですら復旧など支援の手が差し伸べられないと存亡に関わる町。
 
 

 
 
 
なんとか姿を留める家も一階部分の浸水や破壊は免れません。
 
地震による倒壊に追い打ちをかけた津波に絶句するしかない。
 
 
 
 
 
 
 
この世紀まで、いかなる災害にも耐えてきた旧家も並ぶ町の廃墟。
 
被害の実態が判明するほどに、失われた生命や財産と変貌した故郷。
 
生活基盤を取り戻すには長い年月と尊い援助を必要とします。
 
 
 
 
 
 
道を走る限り各地の地形は崩れ長閑な景色は消えています。
 
近年、太陽や風力発電など自然エネルギー施設を中心とした能登半島に投資された外部の資本も崩壊でゼロからスタートするのか?それとも撤退か。
経済難の折、判断も辛い結果になるかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
もちろん海岸線を珠洲市に向かえば、軍艦島も崩れ去っている。
 
 
 
 
 
 
 
 諦めないでください能登!!
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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