(かわず)飛び込む被災地だったけれど。カエル

そこは想像を絶する酷い状況でした。

地震災害の地獄絵に 

人々は生活の全てを失い、乏しい命すら消えていく。
私の知る人々も災禍の只中に亡くなられていました。
誰もが嘆き悲しみ落胆する避難所で、我々も心痛に耐えられない。

半島を北上すれば、ほんの数十キロで荒れ果て崩壊した県土。
今回の被災した非日常の風景が異次元よりも克明に広がっていた。

亡くなった方々の死因は、建物の崩壊による圧死が最多であると。
クラッシュ症候群による重篤患者も重なったのだろう。

そして罹患しやすいコロナにより受信を望む患者が激増傾向。

避難所には深刻な問題が提起される。運ばれる病院など被災した医療機関も不十分な設備に陥り余裕は切迫している現状。
医師も看護師も疲労困憊しながら立ち向かっています。







安寧を願う寺社も仏法を刻まれた墓石も等しく崩れ去った。






しかし、このままでいられないだろう。挫けず魔物の様に巨大な自然災害に必死の抵抗を試みたい。

特に日本人は、スクラップ&ビルドを繰り返してきた民族の末裔。
追い込まれ瀕死であろうと負けてはいられない。

そんな気概が否応なく己に湧き出す不屈の精神を漲らせていく。



加賀と能登を繋ぐ里山海道も山間部が殆ど崩壊して通行止め区間が続発し制限や通行止め。
現在までの関係各位による復旧工事で避難路を形成して通過。
支援物資や患者搬送に道を開いていることに感謝したい。



  

ボラティア活動は多岐に渡り、県内から早期に参加した有志も疲労感を隠せない。

今後の本格化するボランティアに参加する県外者は待機のまま。

またも政府や首相批判など、被災を利用した権威と勢力争いが介在する悪意に至る者達まで跳梁跋扈している現地を取り巻く人間模様に怒りと複雑な気持ちです。




災厄は忍び寄る
明日には、貴方の街も前触れなく破壊されるかもしれない。

挫けず励まし合いながら再び立ち上がる、愚直なまでの生き様。
与党と野党の潰し合い、被災など欺かれ軽視され権力争いの道具に成り果てたとしか思えなくなる。







 
帰宅途中で汚れた衣類を洗いながら、これまでの体験を思う。
勿論、態勢を整えて再び現地に挑まなくてはならないのだが。 
 
能登半島のコインランドリーは、電気が復旧しても水が出ない。
洗濯物も可能な店舗は… 中能登辺りまで後退しなければならない。
そんなランドリーは待ち時間で並ぶ人だらけ。



被災地から帰り際に、真夜中のコインランドリーに立ち寄った。
迂闊にも眠りそうになり、妙に安堵と救われた気持ちが心に過る。

加賀方面は無事とはいえ、金沢にも被災の痕跡は残っています。 

最初と違い自前のクルマでも能登に行けるのですが。
帰宅の途上、泥だらけのクルマを眺めると現地を染める不安な漆黒の闇を思い出すのです。

そろそろ治安問題も浮上することでしょう。
犯罪の抑止や警備行動に他府県から派遣された警察官が尽力。
夜も極寒の被災道路などで監視や交通整理をしてくださいます。

よく… 世の中は最悪だ!とか、日本の心なんては廃れた!と嘆いている人々が年末にも沢山いました。

そんなこと微塵もないと強く共鳴する様子に明日の日本を想う。

誰しも逃げ出したいだろう…
弱く打ちのめされ認めたくない逃避願望に苛まれているでしょう。

それでも郷里に残り、自らを奮い立たせて復興する勇気を漲らす。
過疎と人口減少で疲弊する街を瓦解させる大地震。

ようやく余震も収まるかに思え、市民の深層心理の負担は和らぐだろうか。

助けてくれる同胞を信じて頼るお年寄りや子育てに窮する女性。
もうすぐ一ヶ月が経過していく。






冬の寒さに家を失った市民、被災者に救いとなったのは、公共施設などで自衛隊員により提供された仮設浴場の温かさでしょう。

(許可なく撮影して申し訳ありません)




入浴どころか、暖を取る家も場所も失った人々に最良の救済。





テント内の暖房と湯の温もりに救われ感謝する能登の心に涙。


 



 

いまのところ私の住処は… 無傷だけれど、揺れた直後のショックを忘れていない。

遠く離れた能登半島の崩壊が空前絶後のダメージで死者続出。
輪島市に98人、珠洲市の99人など各市町村にも甚大な被害。

いまだ大部分のインフラが再起不能に陥ったままです。

地震に際した特徴的な現象や分布を特定し調査も続いているが、不可思議な予兆を感じたか取材もしてみたりする。

特に知りたいのは、津波被害も受けたという舳倉(へぐら)島。
世界的に有名な野鳥観察のサンクチュアリで知られる孤島だ。

昨年末まで渡り鳥たちが、例年と違った飛来状況か知りたい。

いつもと違った様子を来訪者は感じ取っていたか?。

これは貴重な資料になる可能性があります。


深夜のコインランドリーで待ちながら…

ふと些末な自分の人生などを顧みる。

もしも現地に暮らし被災で死亡していたら?
家が倒壊して失われていたら?家族が死亡していたなら。

いまも震えながら苦しんでいる人々。
どんな理由があるにせよ悲劇的な心痛が去来するだろう。

ふと… 奥能登の方角に目をやる自分

鬼神の如き面を被り… 太鼓を打ち鳴らす真夏の祭りが目に浮かぶ。

失われた水平線も… 地平線も
二度と元の姿を取り戻せないことを。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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