第一楽章へと誘う刻が訪れた・・

 

 

 不完全にも思える半球形状…

 しかし曖昧で相反する人間心理にも似て魅力的な翳りかも。

 

 懐かしの アニメ作品 『ラーゼフォン』 ロボット物でありながら

 その世界観や内面を描く恋愛観など貴重な気がする異色の名作でした。

 

 アニメ版しか知らない私には、ムーリアンを描く美術やデザインの

 神殿など独特さが好印象なんです。

 作品のモチーフは音楽。

 

 音楽を奏でるように、操縦者は奏者(オリン)と表現される。

 フジテレビ系で 近年の『ギルティ・クラウン』などお気に入りだ。

 

 ラーゼフォン… 舞台は東京での他愛無い日常から。

 だが主人公たちが暮らす時系列を離れた12年も先の2027年11月。

 実は外の世界からは異常事態で隔絶されている旧首都圏となる東京。

 時空の位相が存在し、内外では時間の流れそのものが遅れている。

 なんと東京が直径160kmもある球体に閉ざされて一切の通信が途絶。

 その巨大な外観は、木星にも似た情景に描かれています。

 忌まわしい次元境界を『TOKYO JUPITERと呼称し人々は絶望した。

 

 

 関東平野に突如こんなドーム状の風景が出現し東京消失。

 

 

 

 閉ざされた世界と知らず都民は世界が消失したと信じさせられる洗脳。

 主人公の少年 神名 綾人が突如… 外界からの攻撃に巻き込まれながら

 非日常の現実を知らされる…♪  ありがちなアニメパターン覚醒。

 

 同じ年だった恋人が… いまだ高校生のまま生きる東京…

 成長した少女は 29歳、TERRA情報部第二諜報課所属の特務大尉に。

 第一楽章『首都侵攻』は、現状世界からの都民救済なのだった。

 ずいぶん?お姉さんになったヒロインに導かれ少年の残酷な運命は。

 

 

 エヴァンゲリオンを体験した日本人には、特務組織TERRAや

 暗躍する世界の巨大な中枢が違和感なく受け取れるでしょう。

 いろいろと時代感覚が重なるアニメーションで思春期特有の

 自分探しや?発露する感情の行方に折り重なる周囲との軋轢。

 そんな精神の懊悩を見事に描こうとする意味でも面白いですね。

 

 この閉ざされた特殊な世界観に埋没しながら救い出される主人公。

 それこそが思春期の曖昧模糊で激情に翻弄される人間心理。

 ドメスティックに思えても、それが青春の一縷の望みかも。

 

 まず説明より動画などで御覧ください。

 

 

 どこかで観たようで?どれとも違う巧妙で洒落た芸術性が好き。

 最期に調律された心象風景のようなエンディングへと・・・

 ラーゼフォン (最初はロボアニメじゃん?と舐めてたら)

 相当な曲者アニメで感動しちゃうかも^^。

 

 ある意味、90年代のアニメを代表できる作風です。

 

 

 

 

次元卵から生まれたのは 巨大な神像 ラーゼフォン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その主題曲のフレーズに心動かされる感性。

 

 

 

 

 

 

 

いまの世界でこそ 鑑賞の価値あるラーゼフォン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真集  HP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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