民間航空機の離発着が減少
国際線がフリーズして久しく、あらためて航空機の実情を考察します。
ジェット燃料” となれば、高性能のタービン・エンジン向け航空燃料になります。
危険物では、第3分類の引火性液体 包装等級 I・II・III などに指定されるもの。
俗にいう aviation turbine fuel AVTUR 即ち JET A - 1などの燃料
安全性の面でも西側諸国など軍用機に使われる JP ‐ 8 が知られています。
定格を満たし、さらなる推力を得ながら低公害のジェットエンジン開発は続きます。
炭化水素である航空燃料を燃焼させる限り不純物を除去しても炭酸ガスも排出し
引火点も人の体温より高い37~8℃付近に設定され、勿論その価格も高い?。
石油ストーブの灯油にも似た成分ですが、規格の差で不純物など厳密に除かれ
特に飛行する高度から微量に含む水分の凍結を防いだり、酸化や腐食に加えて
飛行中の帯電を防ぐなどの目的に合わせた数種類の薬品が添加されています。
永く自衛隊の使用してきた 規格 JP - 4” も含め 米軍機は近年JP - 8” に移行
運用や環境への安全性は重要な問題であり安全な燃料の研究も課題なのです。
自衛隊機の燃料についても 現行は、JET A - 1” を給油しているところでしょう。
クリーン度も向上して安定した運用の要となるジェット燃料が主流の21世紀到来
さらに開発が進む燃料への研究からエンジン性能も飛躍していきます。
F - 15J・イーグル戦闘機の燃料は、基本で 7800リットル搭載されます。
増槽のタンクも1本あたり 2200リットル以上は積み込める計算になります。
バーナーをフルに焚いて発進する戦闘機が消費する著しい燃料も怪物並み。
国防の予算に於ける燃料コストは、その国のGNP に正比例しているかどうか?
その基準になる搭載燃料を全て使用しても航続距離は 3000㎞ にも満たない。
音速の飛行訓練や高度なハイレートを繰り返す空域では、備えた増槽でも不足に。
大型の旅客機が飛び交う大空の燃料事情は、爆音どころの凄さではありませんね。
航空法第20条” に定める騒音基準適合証明制度・・ など苦しい選択も迫られます。
巨大なエンジン・ナセルを吊り下げた旅客機が飛び交う姿も膨大なエネルギー事情。
そうした現実を幾重にも踏まえ、防衛任務は滞ることが許されません。
本当の意味で平和な世界の空を獲得するには・・ 未だ到達点が遠いのです。
私も内燃機関のクルマに乗りますから、なんとかして炭素の排出量を上回ろうと
ドライバーとして酸素を供給すべく、せめて緑ある森林を育てて保有しています。
文明の発展から俯瞰の立場になれたコロナ禍の時代が人間に促す事実なのでした。
それでも私は、大空を戦闘機が飛ぶ・・ 最強の世界” でいいと思います。
遥かな高空から見える国土を守ってくださる至誠に感謝しながら。
写真集 HP
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