渚にて、きょうも夕陽が沈んでいく。





      光と闇の間隙に…注ぎ込まれるような波が打ち寄せる。





      幾億の人間が…哲学者と科学者の選択を理解したでしょう。





      願いとはそういうもの…。




      
      さあ…暮れていく空に、天体観望の始まりです。





        2016年 5月12日 PM21:49

        月齢 5,721 (方位 272,698)月の位相 76,142
 
        輝面比 38,021 (高度 22,525)月の地心 385,841km




        宵のまにほのかに人を

           三日月の飽かで入りにし  影ぞ恋しき



                        藤原為忠 (ふじわらのためただ)





        万葉集に詠まれた平安の歌

        …僅かな時の流れのように 沈みゆく三日月を眺めながら

        姿を見せたものの…すぐに立ち去った恋しい人の面影を重ねる心。

        もの足りぬ逢瀬に 募る想いが詠まれています。





        次第に月は満ちていきます。

        14日は、月齢7,3… ようやく上弦の月となります。





        次の満月は、月齢15,3… 22日の宵を待ちましょう。





        月面の不思議… 地球に向けた表側は古代に噴出した溶岩で黒い海の相。

        しかし裏側は、殆ど海らしき相はなく…無数のクレーターが広がります。

        これからも地上からは観測できませんね。     





        ”という名も…渚”もあります。

        死の世界とも言える月面は、地球に降り注ぐ無数の小天体を防いでくれた背中

        私たちの地球は、実に様々な見えないチカラに守護された存在でした。





        世界の神話、民話などに伝わる月という異世界の住人達。

        日本では満月を見て…ウサギが餅をつくとも、欧州では女性の横顔…

        中国ではカニがいるそうです。





        古代インドのヒンドゥー教では、月の神…ソーマ(またの名はアムリタ)。

        濃厚なミルクのような酒精がソーマ液、それは全ての神々と人間を養います。

        あらゆる病気を治し癒す霊力があり富を与えてくれるというのです。

        このソーマ液を与え続けるために痩せていく(月の満ち欠け)様子となる。

        酒精が減少したソーマは、生まれたに還り海の水を糧にして復活するのです。

        
        世界を潤す広大な水圏…海洋も生物進化の起源も月との交合あればこそ。

        こうして月の周囲には惹きつけられる…不可視の引力が働いているのですね。



        遠い…彼方の恋しい人のように恋慕の情は満ちていくのでしょう。





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