増穂浦(ますほがうら)海岸
ここは羽咋郡志賀町にある富来領家町(石川県)です。
神奈川県にある由比ヶ浜や和歌山県の和歌浦と並び…
日本小貝三名所の一つと詠われる海岸なのです。
その特徴であります白砂青松の浜辺に訪れますと…
貝寄せの風…
毎年…日本海の能登半島の西岸には…
暮れの11月から春3月にかけ吹くのが『貝寄せの風』と呼ばれる季節風。
ご覧ください、漂着して浜辺を埋め尽くすような無数の貝殻を。
薄桃色のサクラ貝をはじめとして、ニシキ貝やマクラ貝、ワスレ貝といった
さまざまな歌にも詠まれる『三十六歌仙貝』を見ることができます。
これを地元の人々が綺麗な貝細工として民芸品も作られているのですよ。
泡と消え行く…旅路の仄かな恋…
そんな乙女の心… 淡く透明感が美しい
春の海辺で拾ったサクラ貝の詩。
あまり…踏み荒らしてしまわないように砂の粒子にまで想いが宿りそうな…
サンセットヒルイン増穂
ここにあるのは『世界一長いベンチ』
その材は地元産出されるアテの木、完成したのは昭和62年3月29日だそうです。
ギネスブックにも申請し登録されたことで有名な長さが460メートルもあるベンチ。
1346人の人々が一斉に座ったという記録も保持してるそうですよ。
はるか彼方へ続いているベンチ…。
恋人と待ち合わせしたら遠すぎて見えなかった…なんて逸話も(^-^)。
現代の俳人、俵 万智さんも詠まれた歌がありました。
…岸壁の母”の歌碑もあります。
日本海に沈む夕陽は美しいでしょうね。
こうして浜辺を眺めていると…貝殻で作った銀河のようです。
ふ、面白い…

増穂の里
周辺の散歩も楽しいです。

風力発電塔の施設も増えていて、自然界のエネルギーを使っています。
くる~くる~

春の波が…
優しい乙女のような砂浜とは対照的な荒々しい奇岩も近くにありますね。
この地名は七海”といいますね。 注連縄を渡らせた…岩の風景。
機具岩に伝わる物語があります。
大昔、遠い能登の地にまで織物の技術を広めたのは鹿島郡能登比咩(ひめ)神社の祭神
渟名木入比咩命(ぬなきいりひめのみこと)でした。
渟名木入比咩命が大切な織機を背負いながら山越している折に、山賊に遭遇しました。
その危険に際し織機を海中に投げた途端、忽然と巨大な岩に変じたというのです。
機具(はたご)岩
古歌に詠まれる…
織姫のたてしや磯の機具岩 綾織りかくる波のかずかず
増穂が浦”には、町立『富来病院』も隣接して地域医療に貢献しています。
いかがですか能登の旅へ… 桜貝の透明感が思い出です。
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