海上自衛隊所属  補給艦ましゅう 425

  2015年 7月11~12日頃に金沢港に寄航していた姿を撮影しました。

  海上保安庁の巡視船が係留されている波止場から…すぐお隣り。

  晴れの良い日でした。







  国際貢献では、対テロ特措法によりインド洋やソマリア沖に派遣されていた海上自衛隊。

  現地の実績では、他国籍の海軍艦艇にも補給を行なってきました。

  補給艦があるということは、護衛艦隊が遙かな遠洋に航行できる訳でもあります。








  海上自衛隊では初めて給油艦として登場、現在は艦種が変更されて補給艦になりました。

  確かに主な兵装はありません、砲塔もミサイルも装備されていない。

  (CIWS”すらも影もない)

  場合によっては紛争地でも活動できる機能を有することは本来の自衛隊構想に近い。

  目立たない補給艦や輸送艦が後方で支援してくれることが重要なのです。







  最新の補給艦として建造され、2004年に就役した『ましゅう』型。

  近年、自衛隊は海外派遣として長大な距離を移動する任務が増加していきました。

  通常よりも多目的の任務に対応すべく様々な能力が与えられています。

  非武装の『ましゅう』型こそ、自衛隊艦艇の理想像のようではありませんか。







  既存の艦艇である『とわだ』型を大幅にエクスパンド(拡張)した進化型の艦なのです。

  その全長は221メートルになり、満載時の排水量は25000トンという巨体。

  海上自衛隊の艦艇でも最大級に入っていた補給艦として注目されています。








  単に艦が大型化したのではなく、新世代に相応しい機能が与えられています。

  搭載する内容は、燃料以外にも多くの項目を輸送できるので海外派遣では有効。

  前方から見ますと、ナックル”と呼ぶ形状の張り出しがあります。

  これも艦内の空間を稼ぐための知恵のひとつですね。






  グラマラスなシルエット、正面から…解りやすいですね。







  平和な風景でしょう。  金沢港は市民の釣りスポットなので皆さん楽しんでいます。








  補給艦ですから、モノポール式の給油できる補給ポストが両舷に6箇所設けられます。

  相手艦に並行して腕状のブームを伸ばし吊り下げたワイヤーで燃料管を繋ぐ仕組み。

  プローブから補給してくれます。







  前方の補給ポストから艦艇の主燃料はもちろんですが、後方は航空機の燃料や水も補給。

  そして食糧から弾薬まで多岐に渡る補充物資を搭載することが可能。

  艦尾の甲板にはヘリコプター発着デッキ及び格納庫が装備されています。















  護衛艦が来航しても大きく感じますが、さすがに『ましゅう』は大きい艦です。

  その大半は多目的の積載スペースが占めています。

  150名近い乗組員が日夜働いています。








  艦橋などのデザインをご覧ください、そうですステルス設計を採用しているんです。

  まだ本格的な電子欺瞞や艤装でもありませんが、時代を反映しているポイントでしょう。







  気になる主機関(エンジン)は、ガスタービン仕様の強心臓。

  外洋だろうと逞しい推力を発揮して速力24ノットで航行する実力を獲得しました。  







  護衛艦のような攻撃兵装は皆無ですが、補給ポストなどのメカニズム感が独特な魅力。

















  塔型のマストから艦橋も一目瞭然のステルス性を考慮していることが解るのです。







  相手の長距離索敵から身を隠す必要があるんですね…任務の危険と厳しさですね。

  (艦橋横にはチャフ・フレアランチャーも備えています。)








  投錨せず、ロープで係留していますが、錨鎖庫も大きいスペースでしょうね。








  海上自衛隊ではイージス艦などが主力として登場しますが、

  こうした大型の輸送能力ある艦艇は続々就役しています。

  輸送艦の『おおすみ』などLCM(上陸用舟艇)やLCAC(エアクッション艇)を搭載。

  ホバークラフトは、重機から戦車まで運べます。

  DDH『ひゅうが』などは多数のヘリコプターなど航空機を艦載できる実力を発揮します。

  もちろん大規模災害時には洋上での基地として救助にあたります。




  それに較べると『ましゅう』は、頼りがいある補給艦として汎用性も高い艦ですね。

  艦内を負傷者の病院船”としても運用できる可能性も満載しています。

  どこか機能美に優しい印象?を感じるのは私だけでしょうか。




















  いかに護衛艦が進歩しても補給艦の存在無しには洋上活動は継続できません。

  むしろ護られながら洋上補給任務を遂行します。







  時には…日本を離れて見知らぬ外洋を航行して彼の地の夕陽にも染まるでしょう。








  私も戦争行為がないことを切望する一人です。

  それでも新しい段階になり、世界への補給任務には必要性が迫られています。

  貴重な物資で救える未来があるなら、現地へ急行する際の防衛が必須でしょう。

  (武装のない補給艦は、僚艦である護衛艦に護られながら航行するのです。)

  新安保法案…以前に、不当な暴力から自衛官も護られなければ任務遂行できません。








  平和を叫びながら… 大切な友達を見殺しにするような定義よりも

  ほんとうに日本人が世界で独立して律することができる海洋国の姿を幻想にしないため。

  誰もが無関係じゃなく、実情に常に柔軟な発想で皆さんも思考してほしいと願います。

  どの軍隊にも所属しない姿勢だった自衛隊が培ったことが世界の軍縮を促す可能性。



  海上自衛隊への理解と支援は、陸にいる私たちが誇りをもち依存から自立に向かうこと。


  どうか隊員の皆さんの健康とご無事をお祈りしています。









     これは良い動画ですね。 撮影者の方ありがとうございます。







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