精巧なモデルはアート、本物かと思いました! 

   類い希なるトロコイド回転が、宇宙の輪廻を表現しています。

   銀河が廻るようなロータリーの調和ある小宇宙…マツダ・コスモ降臨。










   本物のコスモスポーツ、復活させたい最速ネーミング。


世界が羨望の眼差しで見つめたのはコスモスポーツ、その心臓部にある2ローター。

ある意味で純血の日本製エンジンです。


レシプロエンジンがピストンの往復運動をクランクを介して回転運動に変換するのと違い

ロータリーエンジンは、最初からスムーズに回転エネルギーを生み出しています。

まさにクルマには理想の動力機関なのでした。

しかし、その技術開発は熾烈を極め…チャターマーク(波状磨耗)のようにエンジニアの心に傷を刻みました。

理論を現実にすべく心血を注いできたマツダの技術陣には敬服します。

カーボン・アペックスシールを共同開発した日本カーボン社など多くの人々が夢を紡いできました。

ウッドステアリングの中央に施されたロータリーマークには模倣も追随も許さない気概が見えます。

果てしなく回り続ける地球のようなエンジン、ロータリーこそ21世紀に相応しいイノベーションで魅せてくれるはずです。

美しくレストアされたコスモのオリジナルボディには歳月の流れなど感じません。

孤高なる未来の覇車が冠する名はCOSMO。














   ヨタハチはスマイルフェイス、みんなのスポーツカー    


トヨタスポーツ800 UP15型としてお披露目したのは、第9回東京モーターショー。

まだまだエンジンやシャシーなど大衆車パブリカと共通の時代…1965年にロールアウト。

多くのスポーツカーフリークの訴求に応えるべくトヨタのFR量産2シータープロトタイプの姿。

どこか愛嬌あるフロントフェイスと小さなボディーは、当時59万円でした。









空冷の水平対抗2気筒エンジン

その軽量さは580kg、僅か45馬力で最高速度も150km/h以上に達する実力。

ティアドロップ形状で空力も優秀、そうすると直接のライバルはHONDAのS800。

特別な鋭さはなく操縦性は素直だったそうで、ステアは遊びが大きめ~4段ギアを駆使する楽しさいっぱい。

エンジンはレブカウンターを見なくても乗りやすい~よく粘るトルク特性だったそうです。

この親しみやすさは、現代のトヨタにも繋がると思うのですが。

誰もが欧州のようなスポーツカーを手に出来る歓びを提供してくれてありがとう。













   見事な後姿、垂直なリアウインドウの絶壁はクリフカット



マツダ・キャロルは?矢沢栄吉の曲でもかけながら~パーティー会場にも突入可能な雰囲気♪

ネオレトロ感覚で再現したくなりそうな3BOX形状で独特のスタイルは360CCには見えません。

スモールサイズでも乗用車を意識させる4輪独立懸架を奢る贅沢さと室内は4人が乗れる空間。

前述のクリフカットも後席のヘッドクリアランスを稼ぐ工夫。私はアメ車に通じる?風情を感じました。

軽規格ですから排気量は360CCのパワートレーン、水冷4スト直列4気筒OHVの豪華版です。









まさかのアルミシリンダーエンジンをリア横置きする搭載方式のRR…後輪駆動車でした。

乗用車と比較しても高い質感は負けない設計水準を誇りました。

(スペックを聴いていたら1962年製には思えません。)

ポルシェ並みのRRレイアウト故にラジエーター配置はエンジンの近接位置で走行風で冷やせないため

エンジンから駆動する強制冷却ファンにより導入した冷却気はサイドスリットからという工夫の跡。

あらためてマツダの技術的な取り組みの凄さが伝わりました。

















   TOYOTAファンを自称する方なら忘れてはならない



常に国産乗用車の覇王たらんトヨタのプライドを感じるクーペの傑作。

その名の由縁、風とともに高空に舞う…大型グライダー飛行をソアリングといいます。

トヨタ ソアラ 2800GT Z10型は、スーパーグランツーリスモ。

初代ソアラは何もかもが豪華で革新的な乗用車でした。BMWやベンツなどに匹敵するクオリティを目指した高級車を日本で造るというロマン。

本革シートに腰を下ろせば、ワイン色をしたダッシュボードには電子メーター表示でお迎えしてくれます。

視認性はともかく先進の佇まいを演出するバーグラフ式タコメーターの動き。

世界規格の雄レクサスへの道は…この時代(1981)に始まっていたのですね。









ここに展示されているクルマ達には当然のロングノーズとフェンダーミラー採用。

いまでは…かえってフェンダーミラー姿が新鮮に映るから不思議ですよね。

実際にフェンダーミラーのほうが死角が少なくて有効なのですけれど。 外国車のスタイリッシュなドアミラーデザインの国内流行で衰退していきました。

エンジンは直列6気筒で滑らかさと大パワーを両立した通称ツインカム6。

まさにアメリカのハイウェイや欧州のアウトバーンに君臨する高級外車を標的にしました。

フェンダー先端部のマーカー灯が運転者への細やかな配慮。

やはり日本人の意識を表現した高級さ…ツートーンの車体色ともども色褪せない魅力。

ボンネット内に搭載されるDOHCの名機5M-GEUがノンターボで170馬力を発生しました。

日本のハイテク機器のテンコ盛りは、ソアラが加速させたのかもしれません。

エンブレムのグリフォンをミラーに捉えたドライバーは道を譲る…。
















  ユーザーが求めた自然体のファミリーセダン



トヨペット コロナ RT50は、センターピラーを廃した開放的で新鮮なスタイリングで人気を得ました。

乗用車が普及してくるとドライバーが求めるのはパーソナルユースのスポーティーさを備えるクルマ。

当時のトヨタでは人気車で、コロナのシリーズは様々なタイプを派生しました。

水冷直列4気筒OHVのエンジンで恋人同士のデートカーから家族のドライブまで幅広く使われました。

国内マーケットでは商業的な成功を収めた一台でしょう。
















   ボンドカーにも選ばれたスクリーンのスター。



隼人ピーターソン?の愛車じゃないかって、懐かしいことをおっしゃる貴方。

『007は二度死ぬ』で、映画の舞台は高度経済成長期の日本でした。

ショーンコネリーが颯爽と走るシーンでのTOYOTA 2000GTフルオープン。

日本の代表的スポーツカーといえば必ずスポークホイールも美しく悩ましい白い柔肌の名機です。

独特の曲線でまとめられたシルエットは、現代でも通用する意匠と感じますね。







さて、2000GT MF10の心臓部は3M型直列6気筒DOHC(ヤマハチューン)

当時の国産車としては異次元のデザインテイストでありましたが、それはトヨタが生産技術をの向上を世界に問うべく送り出した意欲作でした。

タイトで車高も低くできるロータスを彷彿とさせるY字タイプのバックボーンフレーム。

コスト度外視のグランツーリスモは驚愕の市販車に昇華し、1967年に発売。

発売時には同社のクラウン最上級モデルより高額の238万円に到達しています。

(後期になると、クーラーも装備可能になりました。)

ウッドのシフトノブやダッシュボードなど、趣向は昭和を感じさせますが…お洒落。

(ウッド仕上げはヤマハのピアノ部門の技術供与らしいですね。)

3速AT仕様ですら195km/hに到達し、1/4マイルを16秒後半で駆け抜ける俊足。

空前絶後の大和魂スポーツカーであったのです。








写真で見ますとロングノーズも含めて大きく感じますが…極めてコンパクトで低い車体です。

黒い結晶塗装を施されたエンジンヘッドが収納されているボンネットには革新の魔法が秘められているのか?。

1966年、谷田部(茨城県)高速周回路を78時間走り続けて書き換えた世界記録は3つ

国際新記録に至っては14も達成しているのでした。

純国産の部品で構成された2000GTの品質と技術の高さは既に世界最上級であると証明しました。

前後ダブルウィッシュボーンのサスペンションにタイヤサイズも165/HR15。

マニュアル仕様は出力150馬力で最高速220km/hという高速ランナー。













   エルビー?なんて呼び名、それはリフトバック。



お兄さん世代が街で出会ったトヨタのスペシャリティーカーならセリカ。

セリカ LB 1600GT(TA-27)は、元祖デートカーでしょう?。

間違いなくオーディオはクラリオンあたりのカセットテープだろうな~。

スポーティー過ぎないカテゴリーの立役者はトヨタのセリカでしょう。

クルマ搭載のオーディオやアクセサリー需要が増加したのは…このモデルからでしょうか。

とはいえ、走行性能は高いですから2T-G型の1600CCはソレックスキャブ2連装。

ダルマセリカから派生したLBは、1973年からセリカ人気を不動にしたそうです。













   ニーナナは、旧カローラとスプリンター


ライトウエイトスポーツの元祖なら、レビンとトレノのTE27型になります。

スプリンタートレノ。この強心臓のドナーとなったのは、トヨタのセリカやカリーナ。

テンロク(排気量1600CC)ではライバルを置き去りにする115馬力の駿馬。

ただし相当な技量がなければ制御できないナーバスなドライバビリティーも有名。

これが進化していきますと4A-GEUを搭載、ハチロクと呼称されているAE86の誕生です。

オーバーフェンダー装着の荒々しい姿が時代を反映していました。














   テントウムシ…どころか王蟲かも?



スバルのクルマ方程式を空から学ぶか~道路から学ぶかと問われたとしたら?。

ヒンジが逆向きのドアを反対方向に開けながらスバル360K111型に乗り込みましょう。

富士重工は戦後に中島飛行機から発展したクルマ企業。

1958年春に発表された360CCの軽自動車はモノコックボディに空冷2サイクルを搭載しました。

EK31型エンジンは排気量356CCで16馬力と非力ながら十分な走行性能でした。

アイボリーのボディーには、あらゆる叡智が詰まっているのではないでしょうか。








だけどテントウムシは空も飛べますね。

百瀬晋六さんの優れた基本設計で、実力は素晴らしいのがスバル360です。

戦後に復興すべく働いて困憊している日本国民に…クルマの楽しさを蘇らせたハニーフェイスの天使。

(きょうは~ガチャピン顔しているな)

トレーリングアームとスイングアクスルの4輪独立懸架が生み出す乗り心地は雲の絨毯。

全長が僅か2990mmのボディには落ち着いて4人家族が遠出できる空間があります。







SUBARUにとっては記念碑的なクルマ、小さな中に詰め込んだ機能と対話しましょう。

3速MTにオーバートップも含めた4速ギアボックス、ローのポジションにはバックギア。

ややこしい操作も?前進するのではなく希望に向けて上昇するためにシフト。

気が付けば~六連星の輝く星空を飛んでいるかもしれませんね。














   悪魔のZ…それとも天使の?



日産フェアレディーZ 432 PS30

北米ではズィーカー(Z)とも呼ばれ多くの人に愛好されてきたスポーツカー。

ロングノーズが特徴の1971年製、このシリーズは日産からの素材としてシルエットだけで車名を答えられそうです。

スポーツカーを求める人は世界中にいますが、故障も少なく手に入れやすい日本製のクルマ。

従来のL20型から換装された2リッター直列6気筒のZ432。

4バルブでソレックス3連キャブのツインカム仕様エンジンを搭載した160馬力で210km/hにまで車速を伸ばして行く。

明確なビジュアルでスピードを感じさせる稀有な国産車は不思議な魔性を秘めている。

乗り手にとってクルマの印象は様々かもしれないが、Z”が与えてくれる高揚感は独特でしょう。

素敵なオーナーに選んでもらえたらいいですね。













   羊の皮を被った狼の異名は…現在進行形の伝説か



日産スカイライン 2000GTーR KPGC10をどんなクルマだと思いますか。

速いクルマ、レースカー?、特にストリートが似合うクルマの代名詞だと思えます。

当初のスカイラインのパワートレーンは直列6気筒のG7型エンジン。

1964年開催の日本グランプリでは、強豪ポルシェ904GTSを相手に激烈なバトルを演じています。

直接には、このレースから評価は変わった。 

1969年のモーターショーでデビューした2000GT-Rは外観こそ自然だが…

そのエンジンルームには、レース仕様の2リッター直列6気筒を搭載していました。

ニッサン(プリンス自動車)のレースカーR380に積まれたDOHC4バルブが心臓部。

平凡な会社員の正体がオリンピック級のアスリートであるような…

レース全盛の時代、リザルトが販売成績を左右するなんて過言ではない事象がありました。

時代背景が蜃気楼を実像にするように…エンジニアやレーサーの意志が注がれた。

いまも夢だろうか、それとも…いまも大切にされているかい。














   新型と言われても疑いません



オートバイで世界制覇も成し遂げ、4輪部門に切り込んできた武器は4気筒DOHC。

それまでの常識を覆すには十分なエンジンは、クロノグラフの様な精密さ。

黎明期のHONDAが排気量も500~800CCの拡大していきました。

ホンダ S800 コンバーチブル AS800C

まさしくオートバイ目線で造られたクルマという表現がぴったりです。

1966年当初から低価格で発売し、人気を博すと次第にスープアップ。

流麗なスタイルともども~どれほど多くの人々を魅了したことでしょう。

なにかS800には普遍の遊び心とクルマらしさがあるのですね。














   3輪の残す轍(ワダチ)は未来へ向かう痕跡



実用のクルマと説明されても~なんだか可愛いコミューターに見えて微笑ましい。

1969年製のダイハツ・ミゼットMP型は23万円で買えたそうです。

運転席はバイクのようなバーハンドル。 そんな操縦席なら74式戦車くらい?。

狭い都会でも楽々の小回り性能で機動力は~やたら高いのです。

空冷単気筒305CCで2ストロークだから騒音もありますが、すごい働き者だそうですよ。

こうしたトラックを大切にしていた時代は、クルマと共に汗を流していたはずです。

ただの道具などと思わないで、労わりながら使うって当然のこと。

そうした気持ちも環境意識なんです。

もちろん狭くても2人で乗れますから。

先人のコンセプトが、適正あるエンジンや安全装備で甦れば最適のビークルでしょう。










    人間関係と同じです。 クルマもオートバイも日常のパートナー

  
   暴君のようなドライバーは、自分自身まで消耗品にしています。


   丁寧に接して扱えることが…貴女にとっても幸せへの扉。
   

   どこでも?…いいえ、『ここだけドア』なんです。

   
   日々クルマとも一期一会。














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