TOYOTAのMEGAWEB内にあります…試乗コースのRIDE ONE.
(ヒストリーガレージには国内外の名車が展示されています。)
そして、トヨタシティーショーケース、RIDE STUDIOの3館からなるアミューズメント。
以前よりも体験試乗コースが延長されています。
TOYOTAの資金力もありますが、WRCやF1から撤退したとはいえ
クルマと人の未来を見据えている感じが強いですね。
今回は展示スペースの外国車を特集してみます。
ポルシェ 356 その咆哮を覚えていますか。
クルマは科学者が設計する!
ポルシェ博士の356番目に設計したクルマはコンパクトな空冷リアエンジン。
黎明期のポルシェは、まだビートルとの共通項も多く見られました。
1954年製 モータースポーツを視野に入れた秀逸な出来栄え、ホイールベースは2100ミリ。
オーバーステア気味のリア荷重を自在に操るポルシェ乗り”の異名も、この当時から?。
耐久からヒルクライムまでレース界を席巻してみせました。
日本には1950年代からお目見えしたポルシェは、まだ一部のクルマ通にしか知られない名車。
1963年の鈴鹿で行われた第一回日本グランプリで、異次元の速さをファンの脳裏に焼き付けました。
ドイツの先進性は失われず国民に受け継がれていますね。
FIFAワールドカップ ドイツ優勝おめでとうございます。

米国スポーツカーの系譜で忘れてはならないのが…1963年製のグラスファイバーボディ
騎兵隊の如く疾走する韋駄天アメ車。
コルベット・スティングレイです。
アメリカ人が羨望の眼差しで求めた欧州車に負けない自動車産業の遺産。
デ・トマソ・パンテーラのようにアメ車のエンジンを搭載したイタリア車もありましたが。
(まさにマカロニウエスタン)
アメリカ合衆国の広大なエリアを走るのは、大きな車体を惜しげもなく振るわせる心臓のアメ車。
自国に大規模な油田を持ち大量消費、石油精製で経済発展の拡張と速度はロケット並み!。
なにもかもがビッグサイズなアメリカンドリームは…いまや遠い幻想か。
映画でお馴染み、タイムマシンにもなったデロリアン DMC-12。
あのゼネラルモーターズ副社長であった、ジョン・ザッカリー・デロリアン氏が
夢のクルマを創るために退職してまで自ら設立したのがデロリアン・モーター・カンパニー。
ほんとうに時代を超越したクルマになりました!
1981年製 イタルデザインの巨匠ジウジアーロがデザインし、ロータスがボディー担当。
ソリッドな無塗装ステンレスの機体は、耐候性を狙い基本メンテナンスフリーを目指しました。
ガルウィングドアが特徴的な名機は、その高額などが災いして売り上げダウン。
いつしか奇跡も幕を閉じています。
ところがハリウッド映画『バックトゥーザフューチャー』に登場して再び人気を博しました。
エメット・ブラウンさんじゃありませんが
このクルマの成り立ちから、夢のタイムマシンに選ばれたのは~いぶし銀の男のロマン。
いまも話題性に翳りはありません。
革新的な血筋 BMW イセッタ 300
復興のために、人を運ぶ最小のクルマが次々と生まれた欧州。
イタリアのイソ社とライセンス生産の提携をしたBMWが発売した小さな妖精は1960年製。
BMWからEV(電気自動車)で再販してほしい候補ナンバーワン
コンパクトカーのお手本というよりも、前面がドア”という形状などが面白い乗り降りの実用車。
戦後のBMWは、兵器となる航空機から民用の自動車産業へシフトする時代で倒産寸前。
几帳面なドイツ職人が手掛ければスーツケース的なイメージを感じます。
それにしてもカエル顔は可愛い。
きっと雨上がりのシャンゼリゼ通りが似合いそうな…お洒落さん。
シャンソンが♪聴こえてきませんか?
幌も小粋な傘に見えませんか?
シトロエン 2CV(ドゥーシボー)
青いボディーカラーも悪くありませんね。これは画期的な大衆車です。
1988年製 前輪駆動で2気筒の水平対抗エンジン搭載。
クルマ黎明期のフランスで、より多くの農民など大衆が利用できる低価格のクルマ開発が主眼。
2CVのようなコンセプトは現代でも普及の名作です。
まさに、アメリカの繁栄や勢いを如実に表したシボレーインパラ。
こうした巨体のオープンカーってアメリカを表現する怒涛の押し出し感。
華やかさがありますね。
1959年製 メッキを多用した美意識のディテールは現代でも流行を牽引します。
アメリカは多民族国家、その懐の大きさに世界が選んだ20世紀。
超大国の威厳まで示していそうな存在感は…もはや文化。
(旧時代のアメ車がラフに乗られている場所といえば意外にも隣国のキューバ。 街角では…みんな赤錆び出ても現役ですから。)
中米の熱風の中で、ニンマリと葉巻を咥えて乗ってます。
まさしく旧きよき映画の世界そのもの。
時代に逆行するどころか、中古アメ車を振り回す腕前で日本経済の回復をお願いします。
ヒストリーガレージ館内では、欧米の街角のロケーションが再現されています。
もちろんラブハートはガソリン満タン!
オイルパワーは石油資本のメジャーあり(TEXACO…のガソリンスタンドが雰囲気でてます。)
クルマは20世紀の歴史そのもの。 その拘りがクルマ好き者の心に響いてくるんです。
なにより、かつてのクルマ群像を知ることで新たなクルマを訴求する気持ちが生まれます。
まさにイタリア純血の赤が眩しい!青春は卒業してもアルファは卒業したくない。
そのエンブレムは語ります。
1966年ジュネーブショーにお披露目したのは昨日のようだと…
アルファロメオ・1600スパイダー・デュエット
ダスティンホフマン主演の映画『卒業』(マイクニコルズ監督)にも登場する艶姿。
彼が花嫁を結婚式場から~さらっていくように。
キャサリン・ロスも目元に小皺が出来るまで活躍してましたからね。
このクルマはシトロエン、1937年に発表され…若い世代からは知られざるクルマ。
クラッシック?とは言い切れない先進コンセプト
第二次世界大戦では、生産中止を余儀なくされても後に数カ国の工場で再生産されています。
シトロエン トラクシオンアバン 11B
トラクシオン・アバン…はフランス語で前輪駆動の意味なのですが。
いまや世界はFF全盛、先見のクルマでしたね。
クルマは紳士の乗り物…古きよき時代の傑物ですよ。
日本で…あまりに有名なのは、アルセーヌルパンの孫のせい(笑)。
熱い炒り豆の弾けたような走りで、お茶の間を興奮させたジブリアニメでもお馴染み。
果たして何リラで買えたのでしょう?
欧州では大人4人がちゃんと乗り降りできるスペースを確保した1962年製の名車です。
チンクエチェント(イタリア語で500”の意味)
イギリスのミニクーパーより7,6センチもショートボディ。
フィアットNOUVA 500は、二代目です。
旧型500はトポリーノ(ハツカネズミの愛称)と呼ばれ、
当時(戦後以降)はミニ(英)も燃費や資源の逼迫に備えてダウンサイジングした好例。
フィアットも主任技師ダンテ・ジアコーサというマエストロの手腕で誕生したコンパクトカー。
モノコックボディ採用に空冷リアエンジン、初代は上級車並みの油圧ブレーキまで装備していました。
いまも愛されるVWスタイルがトランスポルター(ドイツ語発音のトランスポーター)
ブルドッグ?なんて愉快な愛称もある…フォルクスワーゲン・タイプ2の商用車は、まさに猫バス。
きょうも見知らぬ国の街角で…お花屋さんやクレープ焼いてるかもしれない。
生活必需品みたいな面白い使われ方、なにより実直に21世紀の世界にも生き残ります。
つくづくクルマって文化ですよね。
夢を見ているのはクルマかな、それとも貴女のほう?。
笑顔になれちゃうックルマ達の活躍ぶり。
ヒストリーガレージには、こんなお店も再現されています。
もう…物語の中にいますね。
いつだって~がむしゃらに情熱を注ぐ人々を尊敬します。
名車の系譜。 それは記憶される懐かしい日常でしょうか。
いつもクルマがいてくれたから楽しかった日々。
自動車って、人類に最も愛されてきた機械なのではないでしょうか。
とても綺麗な造り込み、模型も愛好家の力作揃いでオーラを感じます。
ガラスの向こう側で、熱心に匠の技を駆使する名工の皆さん。
高い技術でレストレーションされていく名車の姿を拝見させていただけます。
MEGAWEB(メガウエブ)

お願い☆ 記事の無断複製・転載はご遠慮ください(^-^)/。