室内で発掘中です
部屋で整理をしていたら、やたら古い薬品のパンフが出てきましたので。
ちょっと懐かしい… 軽く読んでみると?
三共の『バナン』というお薬なんですが、呼吸器感染症の患者に投与します。
上気道感染症への臨床効果も悪くないし、主要起炎菌への抗菌力が期待できるのです。
インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、化膿レンサ球菌といった…。
セフェム系抗生物質に対する過敏症の既往歴がある患者などには原則~禁忌です。
当時の実験においても、ペニシリン感性肺炎球菌(PSSP)に対するこの薬の生体内効果は優れているということでした(マウスの)。
臨床検査値異常を含む副作用は、消化器症状(下痢、軟便、嘔気、悪心、嘔吐、胃部不快感など)
GPT、GOT値の上昇、好酸球増多などが挙げられていますね。
GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)…AST
GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)…ALT
肝炎ウイルスや薬物などで肝臓の細胞が壊れたことを測る検査に利用されていますが、
ところが肝細胞が壊れると血液中に漏れ出てきます(γ-GTPと同じ逸脱酵素です)
長年の間に生化学者により名称が変えられました、
それに伴ない近年GOTを『AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)』
GPTを『ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)』と呼びます。
いまや国際的な標準になりつつあります。
名前が変わりましたが、単位の数値などは同じまま。
(気象予報で、単位のミリバールがヘクトパスカルに変更されたのに似ていますよね。)
HMG-CoA還元酵素阻害剤 『メバロチン』
高脂血症治療剤です。
高脂血症の治療では、基本的に食事療法や運動療法がが望ましいのですが。
チトクロームP450(CYP)とは、広範囲の異物を解毒排泄することができる酵素群です。
生体防御という観点から見ればとても重要な役割を担うものです。
多くの医薬品が脂溶性なのは、医薬が生体内に侵入する際に生体膜を幾度も通過して侵入します。
この生体膜は、脂質二重層なので医薬などの異物は脂溶性の高さが必要なのでした。
(脂溶性 → つまり油に溶けやすい)
そうした薬物をCYPが脂溶性物質の水溶性を変換して高め、体外に排泄しやすく促すのです。
(水溶性 → それは水分に溶けやすい)
水溶性が高まると、今度は細胞膜に対する透過性が低下して組織内への移行は難しくなり、尿中や胆汁中に排泄しやすくなるということです。
CYP3A4を介した薬物相互作用
肝臓のCYPの役30%を占める分子種のCYP3A4が、小腸にも存在することが解り。
グレープフルーツジュースの成分が小腸のCYP3A4を強く阻害することに起因しているので、CYP3A4で代謝されやすい薬剤を経口すると、その薬剤の代謝が遅延して血中濃度が上昇するのです。
こうした阻害作用は単純な競合的阻害ではなく不可逆的な酵素阻害のせい…って?
グレープフルーツで飲むと薬効が出すぎてしまうんです。
グレープフルーツにはフラノクマリンゲラニル誘導体という成分が含まれているせいです。
(経口ですと影響が出ますが、注射剤とした場合は影響を受けません…。)
『エースコール』
反応性充血というのは、一時的に血管を閉塞させ、再開放した際に起きる血流増加です。
臨床的にも血管内皮機能評価には有用な指標となります。
血管内皮機能の改善
血管内皮細胞は血管拡張、収縮作用、血管平滑筋増殖抑制作用などがあります。
ACE阻害剤は血管内皮機能を改善させます。
過敏症や血管浮腫の既往歴のある患者には投与できません。
もちろん重篤な腎障害のある患者にも慎重投与してください。
いかなる薬剤も用法用量を守ってください。
こうした薬剤も医療の現場では普及したり、疑問が持たれたり?
いまも日夜開発は進み、次々と増え続ける薬品を投与することも有効ですが
薬のいらない健康体でありたい、病院すらいらない時代の到来が究極の理想ですね。
やはり体質を強化して健康を保つことも大切なこと。
身体の『病気』、
心の『病気』… せめて皆さんが健康でありますように。
DRUG INFORMATION.