2013年 9月8日、きょうは『百里基地』の航空祭なのです。
茨城県小美玉市の百里基地で開催される空のページェントを御覧あれ!。
第7航空団のF-4EJ/改、偵察航空隊第501飛行隊のRF-4E/EJ など…
懐かしのF-4ファントム戦闘機の雄姿が見られる百里基地。
音速のシュヴァリエ(フランス語では騎士のこと)達が舞い上がる。
さて、そんな音速を超越するジェット戦闘機について書きましょう。
航空機が音速を越えて飛行する際に発生するソニックブーム(Sonic Boom)とは何か?。
それは高速度で飛行する~機首から翼後縁付近にて発生する現象です。
衝撃波(圧力波)としてのエネルギーは地上に伝播するので、通常は不連続な音波として観測できる現象を呼んでいます。
あまりに大きなエネルギーを持つため、この音波は、時には地上の建物の窓ガラスまで割れるような被害をもたらすこともあります。
(それ故に…音速も出せる領域や事情により制限されます。)
海上などで飛行訓練する際に、ソニック・ブームは遠隔地への空振となって到達し…家屋を地震のように震わす現象なども見られます。
ジェット戦闘機が超音速で飛行すると、観測者の上空を通過する刹那?、何かを爆発させたような2種類ある不連続な音響を生じさせます。
2種類ある音では、最初に響く音が飛行体の前方で発生する衝撃波(マッハコーン)の仕業。
次の音響は、飛行体の後ろで生じる衝撃波として区別します。
ですから、機体のサイズや質量の差で聞こえる様子も違うのです。
一般人の聴覚では…この複雑な2種類の音域を聴き分けるのは難しいです。
(ほとんど判別できないで~1回分にしか聴こえない人間が殆どです。)
それが、ソニックブームです。
①最初の音は飛行体前方で発生した衝撃波によるもので、②つ目に生じた音をは、物体の後方に生じている衝撃波を示します。
衝撃波(ソニックブーム)で波形を表すと、『N』(アルファベット)字型に似るため『N-Wave』と呼称されています。
目に見えない?空の障壁
音の壁とは、航空機が加速していくと、物体が発生させる振動の速度限界。
亜音速(マッハ数0,75以下)~遷音速(マッハ数1,25というジェット旅客機が巡航速度にする時速にすれば950~1100km/h)
超音速(マッハ 1プラス領域の1,2~5,0という戦闘機の最高速度に達する)
こうした速度に達すると推進の障害となりに困難をきたす現象なのでした。
航空機の速度が増して音速に近づいていくと、前面に自ら空気を圧縮する影響により生じた造波抗力の増加と、翼の表面で生じさせられる衝撃波から後方の流れが剥離したり、もちろん空力変化と空力弾性にも悪影響が生じます。
人生の困難のように、それを突き破っていくカタルシスのように…
ソニックブームは音速突破の証!
レシプロ・エンジン搭載の航空機が大馬力化を促進された第二次大戦期から1950年代は飛躍的に進歩を遂げました。
成層圏をも目指せる航空機にとって、音速を突破することは最大の目標でもありました。
初期の噴射式…ジェットエンジンが開発され、技術研究による性能の向上は急務であり、あくなき推力の増加が検討され、後退翼を備えたりエリアルールなど抗力の低減技術を果たして夢の超音速飛行を達成したのです。
1947年10月14日、有名なライトスタッフ『チャック・イェーガー』氏がパイロットとして操縦した有人実験機『ベルX-1』が初の音速突破の公式記録。
当時の研究者達は、飛行物体の音速を超える瞬間に起こる様々な現象の発生が懸念され、音速域は畏怖すべきと諸説が入り乱れていました。
大気中にある不可視の『音速の壁』という概念は、…まさに壁が存在するために、物体が音速を超えることは不可能である…という理論が人類の精神にも壁の如く立ちはだかっていたのでした。
実験パイロットに抜擢された『チャック・イェーガー』氏も、当然いかなる現象をも克服しようと懸念していたのですが?。
しかし、どこまでも蒼穹に飛翔し~水平飛行で『音速の壁』の突破を成し遂げた彼の体験では難しさは感じられないということでした。
人類の終わりない技術競争…
遂に人類は音速を超越する偉業を成し、新たな空を制覇したのでした。
果てしない青空、晴れるといいですね。