覇道か、それとも王道か?
1970年代も後半、世界の自動車は快適性を重視する傾向となり、北米の衝突安全基準の厳しさから車両のカテゴリーは大型化していきました。
1980年代、世界から軽快なフルオープン2シーターの姿は消えつつありました。
MAZDA(マツダ)だけは、オープンカーを求める潜在的な需要層に着目し、独自に古典的なライトウエイト・スポーツを研究開発したのです。
逆境を幾度も乗り越えたMAZDAには時代への鋭い感覚があるのかも。
そのクルマは、『ユーノス・ロードスター』と名付けられ…発表後に一大センセーションを巻き起こしたのです。
一度は死に絶えようとしていたオープンカー人気は再燃し、欧米の高級自動車メーカーが追随するカタチとなり、完全に主導権を勝ち取ったのです。
真のイニシアティブは、爽快な走りを愛するクルマ好きの魂でしょうか。
1989年8月からの先行予約。世界的なビッグウェーブは、日本国内でもスポーツカー人気にアフターバーナーの如き推進力を見せ始めます。
低コストで優秀、安全な技術に裏付けされた東洋のオープンカーは、眠っていたクルマの楽しさに見事なイグニッション!。
2000年、遂に生産累計は53万1,890台を達成するまでに…その栄誉は
ギネスに、『世界で最も多く生産された2人乗り小型オープン・スポーツカー』であると認定されました。
もっとも、クルマ本来の楽しさを思い出させたオープンカーのカテゴリーも、いまや再び大型化と豪華主義というコレステロールに塗れてしまい残念です。
そんな月日は流れ、いつしかクルマは、ハイブリッドだ電気(EV)だと大騒ぎ。
時代は内燃機関の居場所を危うくするエモーションの真っ最中。
もちろん、そうした省資源が幸いして、想像しがたい超効率の内燃機関の可能性まで出てきました。
人類のクルマ熱は、いまこそ正常進化すべきかもしれませんね。
それにしても、いまや給油ならぬ~給電?プラグイン・ハイブリッドですから。
インフラが整わない現在、航続距離に不安を残すEV(エレクトリカル・ヴィークル)は不安が残ります。
かといえば、航続距離も軽く300kmを凌駕できるテスラの性能は凄い。
(価格も凄いのですけれど、無段階に加速するモーターは事実速いのです。)
本年のパイクピークスでも、田嶋さんが…9分46秒530を叩き出してEVクラス優勝しています。
(2011年、自己の競技ベストタイム 9分51秒866を更新する記録です。)
進歩は電気にも内燃機関の両者に大きな可能性を示してくれました。
とりあえず充電スタンドで、カチャリ…(なんだろう~この味気なさは?)
(※ 注意 あくまでもイメージです。)
ハイブリッドは先進的なクルマの代名詞でした。
しかし、既に世界は…この方面での技術も追いついてきています。
ライセンスの期間の関係で、他社が技術の量産化に漕ぎ着けるとこまで欧米の高級自動車メーカー
も得意なハイクオリティー車を発表しています。
(そもそも、こうしたユーザーは維持費やエコなどに無関心ですし…)
よりハイパワー化、または国内HONDAのように独自技術で燃費を上回ろうとしているくらいです。
TOYOTAの牙城も危うし…
プリウスは、トヨタが開発に着手してから自社のHB技術で特許の塊です。
後発の企業はHB開発で!高い水準で造るのは至難の技。
各社が最新技術で全くバッティングしない範囲は少ないからたいへんでした。
(突き詰めると必要な技術は、どこか似通ったものですからね。)
それはどこか…自衛隊に供給されないF22ラプターやF35戦闘機の配備みたいでしょう。
まさに洩れたらマズい最新技術のテンコ盛りの間は良かったですね。
オスプレイがプロップ・ローター廻して垂直離着陸するところに反対するより、技術漏洩のほうが大事なのですから。
そんな世界で高いスペックを誇ったプリウス。
アメリカでも日常どこでも輸入国なら買えるプリウスは、単なるエコカーどころか次世代クルマ社会へシフトする実績として期待が大きかったのでしょう。
技術といえば、各社の努力の結晶です。
MAZDAのロータリー技術も独自に昇華したパテントばかり素晴らしい財産。
SUBARUのAWD技術も国内最高峰ですから、水平対抗エンジンなど超越の遺産。
(ちなみに国産4WDの老舗スバルですが、こと…フルタイム4WDの量産車はマツダが先行しました…ファミリアGT)
一時、トヨタ車がコストダウンに選んだ部品の共有化に禍いを招き、全米でバッシングされることがありましたね。
同時多発リコールは命取りになりかねません。
クルマ好き度?は破格に高いアメリカ市場なのですが、経済の北風に吹かれると…安くて購入後の故障などアフターから解放されている太陽のような日本車は魅力的。
それが、真冬に全裸で冷水~かけられるようなリコール騒ぎでしたから怒ります。
トヨタ車イコール日本車への信用という図式は大きく、商売だけでは語れない。
いまや日本のクルマも夢を与えられるまでに国際競争力を得たのです。
江戸時代、重度の引きこもり国家である日本が、鎖国を廃した血みどろの苦闘の末も悲惨でした。
あれも新しい時代、近代化した技術を求める巨大なインフラストラクチャーを得たいがため。
よく確かめもせず~進歩の二文字に踊らされたくありません。
キング牧師暗殺の様なテロ事件や朝鮮半島の軍事衝突にみられる事象は、頑迷な人々がランプで暮らしたいから~わざわざLEDライトを打ち壊したような醜態です。
私は『愛車』という言葉が好きです。 文化には洗練する意識が必要です。
頑丈が売りのアメ車に日本製のエンジンを載せ換え低燃費と耐久性を付与。
または、本来のエンジンをモデファイして味わいを変えずに効率を上げる。
資源を活かすやり方であり、電気化だって射程距離?に入れておかしくない。
お手本である~アメリカ車も魅力的。
いまは大量に稼動していますが、単に日本車のシェアを伸ばし相手の居場所を
圧迫するより資源を延命させるドナー登録と共存路線です。
アメリカ大陸の急速な発展による市場で日本や欧州の自動車は進化できた。
各メーカーの正常進化を望み、これまでの開発と献身に感謝したい。
お気に入りのパートナーと、きょうも走りが楽しいです。
さあ、これからの日本車は、北風? それとも太陽?