…冬将軍いまだ強し…冷たい北風で寒い毎日。
タートルネックのセーターを着て…羽織るコートならダッフルでしょうか。
私のイメージでは、『海』 や 『艦隊』ですね?。
『ダッフル・コート』 …とても暖かそうでしょう。
その名前の由来とは、アントワープ(ベルギー)のダッフルという街からきています。
このダッフルという土地の人々が、昔からダッフル・クロスと名づけている…
起毛させている粗めで厚手の紡毛の織物や毛布が作られます。
ようするに…そんな生地によって仕立てたコートのことなのですね。
『ダッフル・コート』には…漁師さん(北欧)愛用の冬着というイメージがあります。
極寒の船上作業で…波しぶきを浴びながら怒声がとぶ!
別名フィッシャーマン・コートというくらい~見事な仕事着なのです。
昔、英国軍のモンゴメリ元帥さんが着衣としていたことで知られ、愛称はモンゴメリ・コート。
この逸話は…1940年に元帥が、フランス北部海岸のダンケルクより撤退する際、港町の漁師が贈ってくださったコートだそうです。
B・モンゴメリ元帥さんは、イギリス軍人として大戦中に活躍した歴戦の勇士。
北アフリカではロンメル将軍が率いる独伊連合軍を倒し、イギリス軍の総司令官としてノルマンディー上陸作戦を指揮した経歴。
お気に入りのダッフル・コートを羽織るベレー帽姿は話題になりました。
遂にイギリス海軍は北海で勤務する艦隊のクルー向けに、濃紺に染めたダッフルコートを防寒着として支給したそうです。
戦後…英国のグローバーオール社(1951年創業)が着目し、私達が知るようなダッフル・コートに昇華させました(裏地はタータンチェック)。
モッサー(短めの起毛ウール)という紡毛織物やメルトン(羅紗)により素敵な英国風のトラディショナルコートを完成しました。
数々の映画作品でも名優が着衣とした大人の装い…キャメルカラーか、それともネイビーか?お洒落なおじさん達は大いに悩みました。
高級なカシミア・モッサーをふんだんに使用したダッフル・コートは贅沢な味わいです。
もとは漁師さんが防寒に船上で着る質素なコートですからね。
カジュアルに着こなしを楽しみましょう。
(フィッシャーマンズ・セーターも漁師さんの手編みでしょ?魚網も手製だし)
大きなフード、その首元にあるストーム・タブは冷たい風の進入を防いでくれます。
特徴的な~トグル(留め木)は、木と麻紐を使うものです。
グローバーオール社製品は、革のロープと水牛の角を組み合わせた豪華さ。
お洒落には…ほんとに色々な物語があるのですね。
そこが魅力を深めているのです。
なんとなく…学生御用達っぽいダッフルコートのデザイン。
すっかり日本でも一般化しましたね。
実は海の男が選ぶ一着!!
バーナード・ロウ・モントゴメリー元帥に敬礼!