箱根の山に巣食う…風の魔物たち
伊勢新九朗長氏(後の北条早雲)が天下に名乗りを上げた戦国時代より
小田原の北条氏に仕えた…謎の『忍』がおりました。
その首領は、『風魔小太郎』という名で代々語り継がれてきました。
北条氏の家臣には、城内の警護を司っていた『風間出羽守』という者が暗躍。
はたして彼が…『風魔小太郎』であったのか?。
その戦功を辿れば…天文十五年(1546年)と天正八年(1580年)の合戦記録にも記され。
歴史上、北条氏の滅亡後は…流転の運命に翻弄される彼等の道。
徳川家から見れば敵側…五代目である風魔小太郎と風間党は悪賊とされた。
慶長八年(1603年)には捕らえられて刑場の露と消えたといいます。
しかし…風魔小太郎(風間?)は滅びたのか…伝説は続いています。
さて、箱根はクルマ達の修行場?。
あらゆるコース・バリエーションを備えた特別な領域(ニュルのような)。
まだ…未舗装区間の砂利道だった頃からクルマと走り手を鍛えた道。
現在、日本の舗装道路は総延長が約116万Kmもあり、殆どはアスファルト。
(クルマ文化の黎明期は、舗装の主体はコンクリートでした。)
全国のアスファルト舗装が増えたのは1960年以降のこと。
国内産の石灰を安い原料とした戦後の復興期はコンクリート主体。
その後、原油輸入の増加と共に副産物のアスファルト舗装が拡大しました。
(コンクリートの乾燥には数日かかりますが、アスファルト敷設は即日から)
コンクリート舗装は硬く強度も強いのですが、切れ込みを作らないと温度差の収縮で亀裂も。
アスファルトは工事が手早い~反面、強度そのものは弱い(柔らかい)のです。
特に過重による変形が発生しやすい(夏季など熱によるところも…)。
なにごとも 一長一短ありですね。
日本で初めてアスファルト舗装を敷設した場所は東京の神田昌平橋。
昌平橋は寛永年間に架けられた橋梁でした。
明治6年には洪水で流失して…明治11年(1878年)に架け替え工事をした際のこと。
国内産の天然アスファルトを橋面舗装に使用しました(現在の万世橋…)。
スバル360開発から~数々のスポーツカーがトライしてきた箱根の未舗装道。
年輪のように、そして太古の産物を堆積させた地層のように刻まれたロード。
聖地は…人知れず”整地”(舗装)されていたのです。
中学唱歌の『箱根八里』
箱根の山は、天下の嶮 函谷關も ものならず~♪
萬丈の山、千仞(せんじん)の谷 前に聳(そび)え、後方にささふ~♪
雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす 昼猶闇(ひるなおくら)き杉並木~♪(続く)
…などなど唄われていますね♪。
聖地である箱根の峠
東名高速、第二東名など、富士山麓周辺を見渡す交通の大動脈!。
御殿場インターを降りると、遥か昔から人々が越えた峠へとアプローチ。
芦ノ湖スカイライン、伊豆スカイライン、椿ライン、湯河原パークウェイ…
これら代表的なワインディング・コースで構成された旧き峠道。
『芦ノ湖スカイライン』は、緩急の激しさ…アップダウンの続く変化が楽しめ。
(調子よく加速していると…Rのキツイ鋭いターンが待ち伏せる感じ…)
『椿ライン』は、大観山~奥湯河原への経路で幅員の狭い県道でしたが…。
(パワーライクな大排気量車には不得手、攻め甲斐は高くて軽量車向け?)
『湯河原パークウェイ』は、さらに十国峠までも行ける有料道路です。
(幅員の広さに助けられますが…コーナーが少ないなりにスピード出やすく)
『箱根ターンパイク』は、昔は670円を支払って…大観山までのコースは楽しいです。
AM5:30~PM22:30の間に、いま通行料は700円(普通車)。
関白の豊臣秀吉が小田原攻めに向かう際に通過した道なのだそうです。
ターンパイク沿いにある尾根は別名『関白道』と呼称される道。
また…富士山をこよなく愛し描いた『横山大観』画伯に由来する大観山の名。
富士山、芦ノ湖、相模湾、伊豆半島、三浦半島、そして房総半島までも望めます。
(全長は約15Km弱の上りのワインディング。 自動車評論家や雑誌などのインプレ記事取材にも好まれる風光明媚なコースです。
現金払いのみでしたが、現在は『IBAサービス』を申し込むと通信式の自動決済が適用されます。
但し二輪車は対象外のようですが?。)
箱根ターンパイク株式会社 TEL-0465-23-0381(代表) Web申し込みもあり。
貴女の腕を磨き、自然と景観を満喫できる。
箱根のワインディングロードで愛機の潜在性能を解き放ってみては。
国道1号線でツーリングも楽しいですが…現地近くでは渋滞も。
(やはり平日が楽しく余裕をもって疾走れそうな…。)
センターライン越えは絶対ダメです。
オーバースピードに気をつけて、加減速の重要性、曲率の読みなど…深い思索の道です。
特に下りは速度がノルので~全域の感性が研ぎすまされます。
最近、通過ばかりで~走っていないので…私も遠出したいですね。
春の伊豆半島も観光の楽しさいっぱい。
箱根ドライブで、クルマ達の歴史も再発見してみましょう。
美術館やクルマ博物館など…芸術や自動車の美しさも堪能してください。
風に棲まう…魔物に遭遇できますか…