再生「レストレーション」である。


1991年、ソビエト連邦の崩壊後、ロシアから売却された空母ミンスクは不幸な旅路を巡り…火災に遭ったり、オークションに鉄塊としてタライ回し。

冷戦後の軍事力が辿った末路は悲惨です。



そしてワリャーグと呼称される空母も未完成のまま売却されました。




時は流れ…海軍力増強に邁進するアジアで…


中国海軍の「遼寧」として遂に抜錨!。


今回、中国の太平洋艦隊の一翼を担う空母として大規模に改修された航空母艦「ワリャーグ」。


海軍練習艦として空母運用のノウハウと…今後も増強される空母機動部隊の兵員が教育される舞台となります。


インドも自国の空母を進水させ、海軍力を充実させてきました。

太平洋、南シナ海を越えてインド洋に展開する艦隊。

かつての米軍の如く、空母を中核とした軍備は拡大していく傾向にあります。

航空機を多数搭載し、即実戦に投入できるものの、



空母のスチーム・カタパルトを製造する技術国はアメリカだけですから、中国は独自開発するまで効率よい空母を就航させることはないでしょう。







(特徴的なスキージャンプ台式の甲板構造と、ロシア製の兵器で武装)


旧ソビエトでは航空巡洋艦に分類しています。



しかし彼等の有事?実戦のない海上では戦力を海域まで搬送する程度のことですが。


我が国のシーレーン防衛が、中国の勢力拡大で危険水域になる可能性は免れません。



中国の軍事に関するリアリティーは日和見外交の日本など比較になりません。


彼等の軍事力は、11億国民の生存競争と世界の脅威から自国利益を死守する目的が明確です。


「中国が無理を通すには武力がいる!」。


ある意味…中国は軍事力による世界戦略の孤独を実証しているともいえます。





特に潜水艦は最新型「商」シャン級原潜も投入されています。


秘匿される潜水艦の行動ですが、尖閣諸島近海にも必ず水面下で監視活動する他国籍の原潜がいるはず。


中国どころか、ロシア、米国のシーウルフなど獰猛な原潜が深海で息を潜めて監視しています。


報道されている海上のやりとりなど生半可な遊戯。


平和の維持には…陰で信じがたい労苦が積み重ねられているのです。



まさに空母は移動基地、動ける島。

中国はアメリカの洋上戦略を模倣しているように見えます。



とはいえワリャーグ改(遼寧)も所詮は練習艦でしかないのです。


アイランド(甲板上の艦橋)もデザインはロシア流。

対艦~対空武装に火器のVLS(垂直発射装置)まで備えます。


この先20年の中国海軍力は、変貌するアジアの台風の目となるでしょう。


空母は運用コストも巨費。 米国に11隻、インドに2隻、そして中国に1隻。

世界では9ヵ国に20隻ほど就航しており、今後インドと中国は増えますね。



「ワリャーグ」は、ロシアに同型艦の「アドミラル・クズネツォフ」があります。

既に老朽艦?であっても、メインの戦闘機はJ・15(ロシアSu33のコピー)。

積極的に導入すれば、新鋭機「殲」が姿を見せるかもしれません。




この「遼寧」が設計性能を維持できているのなら、大型のボイラー8基を搭載。

50万馬力を発生させる蒸気タービンも4基備えています。

全長 304,5メートルでSTOBAR方式(短距離離陸拘束着艦)採用の空母は中国人には壮観でしょう。


「ワリャーグ」という艦名から「遼寧」に変わっても、最新型レーダーや哨戒活動では米国~日本の技術を凌駕できる訳ではありません。


この艦で訓練され育った兵士が次世代の中国海軍力の中核となることは間違いありません。人材を育むことこそ戦略なのです。



中国は現状の人口で経済力を維持することが難しいと自覚しています。

国際的な立場は流動的、資源も永続する訳ではありません。


日本の経済力で世界を動かそうとした時代、日本国の為政者やエコノミストには明日?など見えていなかったのです。



それに比べて強引にも見える中国の国際戦略は実状と未来を踏まえ無理からぬことでしょうか?。


その意味では彼等は本物のリアリストですね。




これが「孫子の兵法」ではなく、深化していますから、裏をかかれます。


彼等の戦略は学習を蓄積した結果なのです。



小舟(日本)で大海を渡るのと、大型の船で渡ることは似て非なることです。


多数を治め…船を進めることは難題です。


ことなかれ主義、自由~気ままは許されません。






今年のカレンダーを全て捲ったら、そこに未来は見えますか?。



「戦争と平和」ではありません。


トルストイ氏のペンを握りしめ…続きを書いていく以外の何が出来るでしょう。


妥協の予定調和だから日本国は衰退しました。


過去のシナリオではなく、理想は自ら描く高位のビジョン。


自国が強ければ他国を攻撃し、負けたら損失恐さに戦争反対を叫ぶのは卑怯な振るまいと変わりません。

それが日本流の「真の平和」でしょうか。



我々、日本人の平和意識とは、安穏と暮らし…同胞を女子供までが謀殺する「イジメ社会」にすることでしたか?。


「挫折」…これが結果なのです。



中国内が乱れようと、それは彼等の取り組みの結果です。


私達は、子供のように~座して不満と甘えを言うだけ。




貴女は他者の尊厳と正義を護り…背筋を延ばして生きてますか。


国の本質とは?実は独立した個人なのです(自立です)。


体内の細胞…臓器から骨格まで健常に保たれねば生きられないように、日本人一人ひとりは毅然と生きなくてはなりません。


多くの国民の退廃は、細胞死(アポトーシス)どころか、末期癌のステージ3。



朽ちかけた艦が、改修工事を重ねて再び大海に乗り出す。

新たな命題を抱えて荒波の中へ…。



日本は現在、未曾有の危機で盲目に堕落を重ね…。


しかし領土問題も災害復興も世界中で続いています。

誰もが手探りで未来を模索しているのですから。


「何を根拠に諦めるのです?」。

「どんな理由で絶望できるのです?」。


私は世間知らずの情けない男ですが、ありがたいことに諦めが苦手です。


ニュルンベルク裁判で裁かれる戦犯でもありません。




ご理解を
願いたい。


「世界市民」である貴女は、日本一国のためだけに生きているのではない。


世界と息をして、地球と暮らしているのです。


未来は…貴女自身なのですから。