遊びをせんとや生まれけむ

   戯れせんとや生まれけん



平安時代末期の「粱塵秘抄」にあります言葉…。

これは後に、江戸時代のニューウェーブを表すような響きを感じます。


遊び…遊び心は新たな波を興し、時代の鬱屈をブレイクする。

江戸時代は日本に於ける大衆文化が開花した武士から町民が最も楽しみを得た時世。


「からくり」は、人々の遊戯から工夫された玩具でしたが、真摯な取り組みかたと発想で職人達は腕をふるい!。

からくり…そのギミックや意匠…美意識などには極めて精巧で科学の技術発展

に寄与した…旺盛な創意工夫の原点が満ちています。




そこで紹介したい 大野弁吉さん」 幕末からくりマイスター。








環境破壊やエネルギー危機が深刻な地球。

あらゆる現代文明は、電気や化石燃料の消費によってまかなわれています。


こんな時代、エコロジーとクリーンを絵に描いたような…

そうです「からくり」は燃料や電気にも頼らない江戸時代の発想がメイン。


「からくり」で?風・水力発電、暮らしに役立つ便利なギズモ達に~ピッタリ。

(ゼンマイ仕掛けで地球を救える!)



応用範囲は無限大! 子供達にも作れますよ。


いまこそ未来に繋ぐ「からくり」を再認識する時です。


自然に親しめる優しい~からくりパワー!





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まずは館内の~からくり人形で、弁吉さんのお弟子さん

「米林八十八さん」の闊達な口上?をお聞きになってくだされ…。






幕末の奇天烈な科学者?それとも偉大なるサイエンティストのストーリーが始まるのです。


さあ…貴女も知られざる物語のページを開きましょう。





さて、大野弁吉(1801~1870)さんというサイエンティストを紹介しましょう。

(中村屋弁吉さんとも呼ばれました。)


京都五条の羽細工師の家に生まれ、若き頃は長崎の地にて…理化学、医学、天文、暦数、鉱山、航海学、写真などの技術を修得しました。

その後は、何故か突然~対馬に赴いたかと思うと朝鮮半島に渡り?天下を学ぶ。


いやはやなんとも人知れず活躍なさる御仁です。



帰国すると京都に帰り、中村屋八右衛門さんの娘…うたさんと電撃婚!。

(宇多田ヒカルさん?じゃないです)




この娘さんの婿になったことで加賀の国大野村にて永住することになったのですが。


そこが現在の石川県…金沢市大野町です。
(海に面した風光明媚な土地)




この辺りは金沢の港湾エリア。
エネルギーの貯蔵施設も建ち並びます。

地方都市といっても消費エネルギーは減らせませんね。





古くからある大野の漁港から海岸線を走ります…静かなドライブコース。


この辺りのお魚は美味しいんですよ!。






そんな海辺の景色と…ウミネコに誘われ…


「大野からくり記念館」発見!!











現代は海保の巡視船も寄港しますが…

(弁吉さんも腰を抜かす~からくり船)





この地域は、”北前船”の母港です。

有名な回船問屋の豪商「銭屋五兵衛」さんの本拠地。






こうした模型は、金沢市に住む篤志からの寄付提供です。

木製で手作りのワンオフ(凄い)。






大野弁吉さんは卓越した知識と経験で、彼の善きアドバイザーでもありました。



当時の加賀藩主が、その博学に目をつけてヘッドハンティング?(20人扶持)しようとしましたが~痛快にお断り!。


加賀藩の設立した西洋科学の研究機関?

「壮猶館舎密方」の助手を務めることになりました。


美術芸術にも多彩な仕事を残しました。



まさに?加賀の科学の傾奇者!!。



これは里数計(万歩計ですね)

弁吉さんが、どの方向に振っても反応するように改良。万歩計~江戸時代からあったのですね。

(この写真は資料より)







こんな小さくて可愛い~お茶運び人形?

となりのゼンマイの大きさと比較してください。

楽しい~からくり。

(この写真は資料より)








生涯を清貧のうちに過ごしたという弁吉さんは、科学者というより…人間の鑑。


幕末に彼が発揮した最先端の科学技術を駆使した発明品群は話題をさらい。




名高い「からくり儀右衛門」の田中久重さんにも負けていません。


TOSHIBA 「東芝」の創業者でもあり、同じく江戸のからくり田中久重さんの技術にも匹敵するキラメキで魅せました。

田中久重さんといえば、月齢や十二支など六面の時計と天球儀で構成されている万年時計を製作した~からくりマイスター。







そんな大野弁吉さんの手掛けた数々「からくり」の名作は現代の人々にも愛されています。


まさに時代を越えた科学者でありアーチスト。



彼の自筆による覚書は「一東視窮録」と呼ばれるテクニカルマニュアル?。


科学機器エレキテルボルダ式パイル…の図解、火薬製法、写真機、大砲などの兵器や医療医薬品の製法までも調合や設計図が記載されており驚かされます。


まさに江戸時代~幕末ルネッサンス?

龍馬も真っ青、 レオナルド・ダヴィンチのような彼は誰?。


現代なら、ほとんど…アインシュタイン・メモ?ですね。


♪(o・ω・)ノ))


館内の超絶からくり 「ベンチャー・ワールド?」


いざ行かん!!           つづく。