フォーミュラカーとは違い、ラリーに出場するクルマ達は基本的に市販車です。
かつて・・・内燃機関と・・・人の体温は競い合える時代があった。
人肌の温もりを奪ってしまった現代の工業製品とは違う~暮らしの機械だった。
ジブリの名作アニメ・・・「紅の豚」に登場するピッコロ・SPA の仕事振りがよい。
さて、飛行艇?の特集だと誤解?してしまった貴女。
イタリアで歴史的な~5階といえば・・・FIAT社の旧工場しかないでしょう。
創始者ジョバンニ・アニエリ氏のクルマ工場 (チョコレートは作ってません?)
ウサイン・ボルトさんのストライドでも?息切れしそうな~建物長500mもあり。
1920年代のイタリアに造られた、なんとも?規格外の工場施設です。
トリノ市のニッツア通りに~そびえ立つ建物をご覧ください。
フィレンツェやベネチア~ばかりがイタリアじゃない。
屋上には1,1Kmもある試験用の周回コース(サーキット)を備えている。
1~5階まで緩やかに周るスロープで繋がる立体駐車場の様な工場。
上の階で順番に組み立てられたクルマは、スロープで下階層へと移動して
効率よく製造されていきます。
しかも5階~屋上のテストコースでは、秘密の開発試験も!。
奇抜な建築物そのものがアーキテクチャー?。
まさに・・・クルマ界の~サグラダファミリア~(アントニオ・ガウディも真っ青)。
1983年に閉鎖されるまで多くのFIAT車が誕生しました。
いまは鬼才?建築家レンゾ・ピアノにより、複合型の都市ホテルや美術館など
多方面にレストアしています(頑丈で芸術的ななローマ遺跡のようだ)。
1913年アメリカ国のフォード社は、世界初ベルトコンベアー式の流れ作業で、
「T型フォード」の量産に成功しました。
このFIAT工場は・・・イタリア流の解答という訳です。
フィアットも陸・海・空・・・と、あらゆる部門で製作する企業グループ。
年々、イタリアの有名~各社を吸収して巨帯産業化?に進んでいます!。
___________________________________________________________
そんな普通のクルマ達が、スポンサーやメーカーのデカールやカラーリングを
施すと~なんと格好がいいのでしょう!(見違えます)。
舞踏会に集まった貴婦人のようでもあり・・・
競技場に揃ったアスリートのようでもある・・・
___________________________________________________________
「ランチア・ラリー037」のマルティニカラー似合いますね。
4WD開発では後塵を浴びるランチアが出した結果は、走り”を極めること。
ピニンファリーナデザインのボディに、ミッドシップで縦置きエンジンを搭載。
フェラーリのエンジニアだったアウレリオ・ランプレディ氏の設計したエンジン。
スーパーチャージャー(ヴォルメトリコ)を組み、過給エンジン最終段階では
排気量2111ccで300馬力を超えていました。
ミッドシップの2WDをテクニックでカバーするしかない。
アウディ・クワトロの様に、フルタイム4WDがなくても勝機はあります。
善戦するものの・・・プジョーやルノーの新型投入で、激しい苦戦は続き、
遂にドライバーの負傷、死亡にまで至る事態に・・・。
(アッティーリョ・ベッテーガ氏・・・・無念)
2WDでグラベルを制するのは難しい、しかも相手は4WDの精鋭。
ランチア・ラリー038・・・を用意しても尚ホモロゲーションは取得できず?
依然、チームは037を中心に戦うことに・・・。
妄執ではない・・・明らかな希望と確信がある。
次期主力戦闘機~「ランチア・デルタS4」のスペックなら勝てる!!。
奮戦する「ランチア・ラリー038」の雄姿。
苛烈なグループB、劣勢を跳ね除ける最後の封印は解かれました。
84年の第12戦、RACラリーに「ランチア・デルタS4」は進撃を開始!!。
僅か1トン強の車重に1,8リッターツインカム、過給はスーパーチャージャー
&ターボチャージャーを両立する驚異の性能でデビューウインを飾ります!。
猛獣の圧倒的な性能が悠久の大地に解き放たれた瞬間です。
驚異のスピードでタイムを塗り替えるランチア勢の快進撃
しかし・・・続く激闘は加熱し、ルノーが観客を巻き込む大事故を起こすなど
シーズンは混迷の状態に・・・。
そして86年~WRC第5戦、ツール・ド・コルスの激走の最中、SS18にて
若き天才・・・トイヴォネン氏のデルタS4がクラッシュ・・・死亡したのです。
FISA側は、これら事態を重く見て、グループBによるラリー競技を廃止。
まるで・・・カンブリア紀の生命のように爆発的な進化は潰え去ったのです。
いまでは、消滅した悲劇のグループBよりも強力なマシンが生まれ・・・
WRカーやグループAカーの活躍する時代へ移行していきました。
日本勢・・・SUBARU、三菱も輝かしい栄光を掴み取りました。
多くの犠牲をはらい、スピードを極めるべく散っていった幾多の戦士。
WRCも・・・残念ながら撤退する日本企業が続出しました。
スウェディシュの凍てつく森林で、コルシカ島の峠道で~灼熱の疾走!
疾走の本能・・・その遺伝子は消えませんから・・・
ドライバーが鋼の意志を持ち走り続ける限り、新たな情熱が世界を制す!
いつだって疾走するのは・・・人間のHEARTなのです。
世界の失速を変えるために、いまこそモータースポーツは必要。
研鑽を絶えさせることは虚無の傀儡に成り果てること・・・。
人類は前進するしかないのですから。