函館市は1日、新設の政策アドバイザーに山崎史郎内閣官房参与や建築家の隈研吾氏、セコマの丸谷智保会長ら10人を委嘱した。大泉潤市長肝いりの人選とされ、8月にも意見交換会を市内で開く。市内の人口減少に歯止めがかからない中、実効性がある政策立案につなげられるか問われる。

道新デジタル  2024年7月1日 18:53(7月2日 14:35更新)

 

 自治体の首長というのは、人口規模にかかわらずパフォーマンス第一で、イメージ作り最優先なのか、と笑ってしまう。函館駅新幹線乗り入れのバルーンを上げたのと同じにみえる。

 

 「まさに大泉人脈だ」と評価(後援会幹部)。「市民へのアピール力が高い」(立憲民主党関係者)。‥市民にしてみれば、だからなに?ではないだろうか。市幹部が「こんなに豪華な顔ぶれとは驚いた」と漏らしたそうだが、市の政策立案に関して外部の視点が必要だと言われて、そんな反応でいいの?市の幹部としての矜持はないの?“豪華”って、何を言っているんだか‥情けないなぁ、トホホ。

 一方、経済団体幹部は「有名人が一人ずつ発言する会議もいいが、若者流出や人手不足への即効性がある対策が求められている」と語る。自治体の政策形成に詳しい東京都立大の長野基(もとき)准教授は「市側が専門家に何を問いかけるかが重要。提言を踏まえ市民参加型で政策を練る機会もあるべきだ」と話す。

道新デジタル 2024年7月1日 18:53(7月2日 14:35更新)

 真っ当な人のコメントはあるから、真っ当な市民は少しは安堵すると思うが、市長が他の自治体の首長と人脈の華やかさを競って、函館は何がどうよくなるの?と思っているのではないだろうか。政策アドバイザーを選任するなら、取り組む課題を具体的に絞って市民に示してから、その分野のアドバイザーを委嘱するというのが手順ではないだろうか。以前からある、建築、デザイン等に関する「函館市景観アドバイザー」は、有名な人連れてきたからお役御免というか、お払い箱になったんだろうか。

 

 そうそう、函館市といえば、非公表としていた「はこだて観光大使」(291人)の名簿を巡り、新年度に公表すると3月に正式表明したのに、いまだに実行していない。同時に示した、インスタグラムに投稿してもらう「#ハコラブ」事業は4/30から開始しているのに、だ。

 

 やると言ったことがちゃんとできないでいて、今度はアドバイザー10人の意見を聞いて、函館市は整理できるのかねぇ。道新の「実効性がある政策立案につなげられるか問われる」は、まったく的を射ている。