ここ数ヶ月、気分は何故か落ち込みぎみ。
仕事にも前向きになれない自分になってる。
がむしゃらに動き回っていた自分は何処に行ったんだろう。
あまり好きではなかった親父もいよいよ本格的に介護が必要になっていた去年。
それでも、他人事の様に思って、訪問介護に任せきりにして仕事してた。
そんな去年の10月のとある日、胃の調子がおかしいと訴えてきた。
いつもおおげさな親父の事と思うも、何故か気になったので病院に連れて行った。
結果は予想してた・・・・・癌だ。
このまま放置すれば余命1年、転移は無いと思われるので手術すれば完治すると。
しかし、「高齢なので手術出来るか外科の先生と相談してみないと」との事だった。
数日後、担当医から連絡があり可能との事であった。
本人には胃潰瘍で胃の一部を取るからと言っておいた。
僕も一度、仕事のストレスから潰瘍ができ、穴が突然開いて救急車で搬送され緊急手術を受けた事がある。
同じ様な手術だからと言うと嫌々ながらも、納得した様であった。
検査もあるため手術の2週間前から入院する。手術は10月6日に決まった。
無事、手術も終わりあとは回復するだけとなるのだが、肺炎をおこしてしまうのだ。
僕は若い頃から、親父の体に触れるのもいやだった。しかし毎日顔をだし、体も拭いてやった、おむつもかえてやった、すべてやった。何も親父は言わなかった。
僕は、だんだん親父がとても可愛く思えてきた、不思議な程・・・・
そんなある日元気のない親父は僕と看護士の前で突然、ぼろぼろと大粒の涙をながし始めたのだ。
親父は耳が遠く話しもままならないため、最近はもっぱら筆談であった。
僕の本心がわからない、一度もきいたことがないと・・・・・歳をとり、僕と会話もほとんどなく、不安だったのだろう。
それでも僕は、何も答えなかった。いや、答えられなかったのだ。
しばらく沈黙の時が流れ、いたたまれなくなった僕は、親父の肩に触れて病室を出た。
僕の大好きだったお袋も、娘(長女)まで早くに亡くした親父は孤独だったのだろう。
今頃になって気付いた・・・・・・
退院してもおそらく寝たきりになるでしょうとの担当医の説明があった。
退院も近いとの事で、僕はある決心をしたのである。