平成28年「五・一五事件」について記す。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

 

 本日5月15日は国内において二・二六事件等とともに昭和維新と称される五・一五事件について記載し致します。
 五・一五事件(5・15事件)というのは海軍青年将校らが発起し、護憲派で知られる当時の首相犬養毅氏らを殺害した一種の政治的クーデター(未遂)事件です。

 

 

 古賀清志海軍中尉、三上卓海軍中尉らを中心にして昭和7年5月15日、昭和維新を目指し決起、今年はそれから数えて84年の歳月が経ちます。
 決起の2年前、「民族的暗闇を打開し、開顕しうるものは、青年的な情熱以外にはない」との確信に基づき三上卓海軍中尉が佐世保の軍港で作ったのが「青年日本の歌」(昭和維新の歌)です。

 当時の時代背景としては、世界恐慌の波及による大不況・企業の倒産・社会不安を国内が覆っており、現在の世相を見てみると、国内の株式市場、為替相場だけを見ると多少の改善が見られているものの、一般国民にとっては未だ不況の真っただ中にあると共に、国内では殺人、強盗や詐欺、また凄惨ないじめ事件といった刑事事件の増加に歯止めがかからずセーフティーネットの脆弱性の露出という社会不安が相まっています。
 国内における豊かさの面を考えると当時より決して過酷とはいえませんが、多少なりとも当時の状態と似通った面を感じる事と思います。

 またこの様な現在の危機を打開するために今ほど青年的情熱が求められる時代は無いといっても過言ではありませんし、またこの先も国内情勢に改善が見られるまで求め続けられる性質にある事と推察します。

 事件自体の功罪(善悪)は別にし至純の心で国を憂い立った五・一五事件の青年将校らに対しまして心より追悼の意を表し「青年日本の歌」(昭和維新の歌)を掲載致します。

「青年日本の歌」(昭和維新の歌)

汨羅の渕に波騒ぎ 巫山の雲は乱れ飛ぶ
混濁の世に我れ立てば 義憤に燃えて血潮湧く

権門上に傲れども 国を憂うる誠なし
財閥富を誇れども 社稷を思う心なし

ああ人栄え国亡ぶ 盲たる民世に踊る
治乱興亡夢に似て 世は一局の碁なりけり

昭和維新の春の空 正義に結ぶ丈夫が
胸裡百万兵足りて 散るや万朶の桜花

 

 

 

 

「日本の夜明け」(政治・歴史評論)より