安倍総理が自民党総裁選 出馬を決めた。再登板への期待の声が大きいのも頷ける。前回は反日マスコミの狂ったような人格攻撃と誹謗中傷にめげず、わずか1年弱の任期中に多くの実績を残した。日米豪印の同盟推進や北朝鮮 への経済制裁、防衛庁 の省への格上げなど外交防衛面の強化。教育基本法 を改正し、教員免許に新制度を導入するなど、教育制度の見直し。捏造の従軍慰安婦ですら、国会できっぱり否定してくれた。
但し不安もある。せっかく従軍慰安婦の嘘っぱちを否定しておきながら、相矛盾する村山談話 ・河野談話 を踏襲し、その上、如何なる誤解によるものか、アメリカのブッシュ大統領に謝罪を表明した。さらに、ニューズウィークなど海外メディアのインタビューで「当時の慰安婦に心から同情する」とか「日本の首相として申し訳ない」とか、まさに非を詫びるようなヘンな発言を繰り返した。
また、日支関係の改善を必要以上に急いだのか、首相就任後、最初の公式訪問先に支那を選び、停止していた対支ODA を再開したり、靖国神社 参拝を取りやめてみたり、タカ派的イメージはどこへやら、情けないことに支那に媚びる上目遣いを見せてしまった。
ついでに云わせてもらう。アメリカ から見ていると、安倍総理は奇妙なほど日米間の距離を感じさせた。前任の小泉首相が日米の密接な協力関係を国際社会にアピールした後だけに、アメリカ は失望の色を隠さなかった。振り返れば、06年9月に就任後、翌年4月まで訪米しなかったが、同盟国を差し置いて支那との交流をぶち上げる政策が正しかったとは思えない。
自民党 の次期総裁はほぼ間違いなく首相となる。わが国の指導者として、前回就任時に見せたプラス面を強化しマイナス面を払拭して、強く美しい日本の復活、戦後レジームからの脱却を実現して欲しい。それには、日米関係をより深化させ、わが国の存在基盤を揺ぎ無いものにしなければならない。世の中には強い反米感情を抱く人々も多いが、現実的に考えれば、経済や防衛などで日米が一致協力することが、両国のみならず世界の繁栄に繋がる。
で、こうやっていろいろ考えると、次期首相は安倍さんもいいが、むしろ石原さんに期待すべきなのかな、とも思う。あ、いや、息子さんじゃなくて、親父さんの方だけど。