中韓を知りすぎた男 様のブログより。
橋下大阪市長率いる「大阪維新の会」は10日,次期衆院選の公約
「維新八策」のたたき台を発表しました。
その八策の中の社会保障制度では「生まれながら死亡するまでに稼いだお金を使い切る」との方向性を打ち出し、年金や失業対策、生活保護などを一本化して「最低生活保証制度」を創設すると明記。
これではまるで私有財産否定の共産主義者です。橋下氏はいったい何を考えているのか?少し心配になってきました。
原案の中の、資産課税の強化は、個人資産に課税することで貯蓄などを消費に回すよう促して経済を活性化させる狙いがあるようですが、人間を知らない幼稚な考えです。
このような資産課税の脅しによってお金を使わせようとする戦略は100%失敗します。預金が課税されると分かっていればお金は決して表には出てきません。タンス預金、海外逃避、その他あらゆる方法でお金を隠す努力を惜しみません。
橋下氏は銀行に預けているお金は死金と思っているようですが、銀行に預けた個人のお金は企業に貸し出され、企業はそのお金で設備投資をして規模を拡大していきます。結果お金が潤沢に世の中に出回り、雇用が促進されます。
銀行は企業に貸し付けて、余ったお金で国債を買って金利を稼いでい
ます。国は銀行に国債を買ってもらってそのお金で公共投資などをしてお金を世の中に回して行きます。
つまり個人が銀行に貯金しているお金は、銀行の金庫の中で眠っているのではなく、企業の設備投資や政府の公共事業などで個人のお金は活躍しているのです。
日本の個人の金融資産は1300兆円もあり、世界の個人の金融資産の
三分の一もありダントツの1位です。だから馬鹿な政治家が無茶苦茶な政策をしても国は破綻せずにすんでいるのです。
もちろんお金の動きはこんな単純ではありません。個人はお金を増やすために株や、不動産に投資をします。これらの資産に今以上の税金が掛かってくれば、もう誰も投資などしません。お金は裏に隠れてしまいます。
それに中小企業は銀行から借入する場合外国と違って個人資産や個人保証に依存しています。保証した本人がなくなっても企業は存続しています「一生涯にお金を使い切る」橋下氏の考えでは中小企業や老舗は成り立ちません。
橋下氏は現在の経済的低迷状態から我が国を脱出させる方法を単純に「個人資産に課税すれば、税を嫌った国民は貯金をせずに消費に回してくれる」という短絡思考には唖然としてしまいます。
彼の「生まれた時から死亡するまでに稼いだお金を使い切る」という
思想では間違いなく人心は荒廃していきます。すでに現在の税制でも
子孫に財を残す事は大変なテクニックが要ります。まず不可能です。
貯蓄税や高額遺産の没収が分かっていれば、死ぬまでに消費してしまうどころかお金を稼ぐ勤労意欲が失ってしまいます。
彼の「何かを変えなければならない」という気持ちはよくわかります。
しかしその「何か」とは何か、何をどのように変えればいいのか、
つまり橋下氏は原因と結果を混同しています。
これらとは別に橋下氏が当初から主張している大阪都構想や職員基本条例、教育基本条例の課題を突きつけて変革を迫る姿勢に私は全面的に賛成をしています。もちろん今でも多大の期待をしています。
大阪都構想は明治以来の体制を変える起爆剤になり、国、地方の統治
システムを問うことにもなります。教育基本条例は邪悪の根源である
日教組の学校支配を排除し、職員基本条例はやりたい放題の公務員のあり方を正してくれます。
橋下氏はまずこれらの3つの課題に全力を上げてください。著名な
ブレーンが多くついていますが、怪しげなイデオロギーで洗脳されて
いるのではないかと不安に駆られます。
彼は日本を救う本物の政治家であると分かるにはまだまだ時間が
掛かりそうです。それとも日本を弱体化させる悪魔の政治家ですか?
私にはいまだ橋下氏のことがよくわかりません。