チンパンジー、困った仲間手助け
京大など発表。選んで道具渡す。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/120207/scn12020708520003-n1.htm
チンパンジーは、手助けを求める仲間に道具を選んで渡すことを、京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)などのチームが実験で確認した。6日付米科学アカデミー紀要電子版に発表した。
チームは、雌のアイ(35歳)やアイの子供のアユム(雄、11歳)など5匹で実験。小窓のある透明な板で仕切られた隣り合う部屋に1匹ずつ入れ、片方には7種類の道具を、もう片方にはステッキで引き寄せられる場所か、ストローの届く場所にジュースを置いた。
道具がある部屋のチンパンジーは、小窓から手を伸ばすもう1匹の求めに応じて道具を提供。ステッキが必要な場合にはステッキを、ストローが必要な場合にはストローを、それぞれ6割程度の正確さで渡した。
ただし、適切な道具を選ぶのは、困った仲間の姿が見えるときに限られるらしい。仕切りを黒いパネルで覆い、相手を見えなくした場合は、求められるものと関係なく、道具を渡すだけだった。
小窓から手を伸ばす仲間(右)の求めに応じ、ストローを渡すチンパンジー (京都大霊長類研究所提供)