オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス 上遠野 浩平 (文庫 - 2006/4)273ページ ¥ 557 (税込)

【あらすじ】
彼女の敵は世界。周り中のすべてを焼き尽くしても、なお足りぬ怒りと憎しみの対象―理由などない。生まれたそのことが間違いだったとしか言いようがない。生きながら冥界にいるのと同じように、心が凍てついている。…でもその心の中にひとつだけ例外がある。喩えるならば神話のオルフェのように、一度は死んだはずの人間を助けにあの世まで下りていき、死神にも挑んだ少年の―嘘で塗り固められた世界の謎に挑もうとする者と、さらに大きな嘘を押し通すため、謎を利用しようとする者たちが織りなす、これは虚しき仮面劇の物語。その欺瞞の行き着く先に待つものは、燃える世界か、凍れる未来か―容赦なきブギーポップは彼女たちに如何なる裁きを下すのか。

【感想】
幼い頃に読んでいたら感銘を受けていたであろう、悲恋モノ。相変わらず"世界の敵"の基準が良く分らんのですけどブギーポップさん…。既知の登場人物としてリセット、宮下藤花、存在が語られていたのは末真和子さん。…凪がもう何年もご無沙汰だ。

【抜粋メモ】
「俺は昔、あきらかに病気に負けていた。怖かったし、駄目かも知れないとも思っていた。だから治った後もそれが消えなかったけど、それがおまえと出会って―――やっと消せた。俺はおまえを助けたつもりになって、それでやっと"負けなかったぞ"と自分に言える気がしていたんだ。―――だから」 [P.214]