登山開始から10分早くもバテ気味、、、
否 バテているN
何という事だ
これには流石にトホホとなった
今回こそは万全を帰した計画だった筈
何故こうなった?
何がいけなかったのだ?
そうだっ!!
Nの体力作りという一番忘れてはいけない準備が未だだった
ヽ(;▽;)ノ
乾さん
どうする?
Nは明らかに異常を示している
ドラ◯エのステータスに例えるなら黄色、、、いや赤かな?
そんな状況で外せば直ぐに凍るグローブを外すな!!と言う僕の言葉を無視して30歩おきにGPSをチェックするN
標高がそんな簡単に上がる筈も無いのに、、、そろそろ限界か?
と思った頃標高は2400m
僕たちが目指す最高の約3000mには程遠い
が
出発地点の標高が1800m
現在地の標高が2400m
目的地の標高が3000m
スタートしてから 600m登った事になる
つまり残り600m
ちょうど中間地点
と言う事は
正に 行くも地獄 帰るも地獄 の地点ではないですか
段々と深くなる雪道
足を踏み間違えると膝上まで雪の中に埋まりちっとも標高がかせげない
真横から打ち付けてくる雪は最早雪と呼んで良いのかわからないほど硬く
ちょうどアイスクリームの爽の中の微細氷ぐらいのサイズの氷が横顔にガンガン当たってくる
気温は恐らくマイナス12℃くらいだろう
まつ毛が凍って瞬きをする度に目が開けづらくなってきた
このままNのスピードに合わせて登山を続ければ僕の体力もレッドになってしまう
決断を下すなら今が最後のチャンスと思っていたその時
N「ごめん、無理や!降りていいかな?」
僕「分かった!良いよ!賢明な判断や!」
と即答
そして、二人は2400mまで登った所で下山を決断!
と無事に二人は山を降りましたとさ、、、終わり
と書きたいところですが
ここからが本当の試練だったのです
体力に限界を感じていたNは勿論の事僕も一刻も早くデリカの中へ戻りたかった
何故ならばNの体調が一番心配だったからだ
夜が開けぬ内から歩き続けてきた登山道は意外に長く
こんなに登ったかというほど帰り道は長かった
その帰り道でもNはしょっちゅう雪の上に横になり休む
内心とても恐ろしかった
Nは多分低体温症になっている
こんな雪山に中途半端な知識だけで挑んだ自分を深く反省した
とともにこんな所で死んでたまるかという気持ちも芽生えた
生きてやる!絶対に生きて帰るんや!
登りの途中で発見した朽ち果てた避難小屋目に入った
休むか否か
判断を誤ればNの命にかかわる
先程から指先の痛みを訴えるNに見兼ねて
何か温かいものを作って飲まさねばと思い
朽ち果てている避難小屋に入る事にした
避難小屋はひどい状況で入り口は当然の様にトタン板が吹き飛び小屋の後ろ側も壁が剥がれ落ちビュウビュウと風が吹き込んでくる
しかし、外に居るよりはましだと考えガスボンベで火を起こす事に
行きのコンビニで買った飲料水
Nは自分の分を早くも飲み干してしまい
僕の僅かに残った飲料水もこの寒さの中でほとんど氷ってしまっている
湯を沸かす時、基本的には周りに積もっている雪を溶かして使うのだが、呼び水と言って早く雪を溶かす為に水を雪にかけて少し溶かして沸騰を早める技があるが、この場合水をかけても直ぐに氷ってしまうので意味がない
にもかかわらず、Nは僕の飲料水を手に取ると全部呼び水に使ってしまった
Σ(゚д゚lll)
おい!
これによりいよいよ僕の飲料水も底をついた
待てど暮らせどいっこうに溶けて来ない鍋の中の雪
コンロに手をかざして暖を取ろうにも火力が弱過ぎてちっとも暖かくならない
N「こんな役立たずなボンベ山を降りたら処分してやる」
とガスボンベに八つ当たりするN
と次の瞬間
いっこうに溶けてこない雪に業を煮やしたのかNはボンベの上の鍋を持って中身を雪の上にぶちまけました
( ;´Д`)
俺の最後の水がぁぁぁ(;▽;)
何て事をするんやっ!!と突っ込む気力ももう無く
兎に角此処に居ても凍えるだけ
下山に専念しようという事になりました
さぁ大変な事になりました
登頂断念という屈辱と共にNの生命維持の為の飲料水を全て使い切り
(僕の水)
既に底の見えている体力しかないNを無事にデリカまで連れて行かなければならないプレッシャー
ドラ◯エで例えるなら棺桶を引きずりながらダンジョンを歩いている感覚に近い状態
最初は無事に登頂出来るのか?
何て言ってましたっけ?
現実はそう甘くありませんでした
我々のレベルではこのエリアは早過ぎたみたいです
はぐれメ◯ル探して経験値あげ直してきますm(_ _)m
無事に下山出来るのか?
つづく、、、