
私「もしもし」
友人「そろそろ行こうかなと思ってるんだけど、、、」
私「何処へ?」
友人「山へ」
私「(゚-゚)???、、、

思い出しました(*_*)
この電話の主と一緒に登山をする約束をしていたのです

電話の主は高校生時代からの親友で日常生活の95%位がコンピューターの前に居るんじゃないかと思うような生活をしています。(仕事もプライベートも)
にも関わらず、山登りが趣味という意外な一面があり

私「今回は何処の山?」
友人「南アルプス」
私「あ~( ´∀`)」
南アルプスって言っても広いよね( ´∀`)
友人「6月位に行きたいんだけど」
私「ようしっ!わかった


ととりあえず電話を切りました
そして昨年の記憶をたどりました
そうあれは去年の夏のことでした。
普段から標高の低い山ならノープランで気軽に登山している僕達は山に対して特別の警戒や恐怖心はありませんでした。
少し早起きして、コンビニで弁当をかって山へ向かう登って降りて、はい、解散、、、
普段ならこうです。
がその時に僕達が登った山は岐阜県と長野県をまたぐ、その名も【槍ヶ岳】
登山が趣味の人なら必ず知っている名峰の一つです。この山は標高3180メーター
僕が普段登っている山はせいぜい1500メーターがいいところ
×2

そう二回分、、、普段の倍の高さ

山登りの経験が無い方は単純に二倍の距離か

じゃあ大体、登頂するまでの時間も二倍位か

って考えるかと思いますが、実際そうではありません

山登りの距離は山の形状や季節、天気などによって大きく変化し、平地を歩くのとは全然違うのです
歩いても歩いても標高が稼げず、ぐるぐる回っているだけに感じる時もあるのです。
これは道に迷っているわけではなく、一般的なルートを選択しているからです。前以て登山された方々が残してくれた目印を頼りに登るとどうしても安全な道を確保する為に周り道をしなければならないのです。
つまり、標高3180メーター、イコール、3180メーター歩けば登頂ヾ(^▽^)ノ、、、

とはならないわけで

つまり登頂するには中々時間がかかるということが分かって頂けたかと思います。
僕達が選択したルートだと老人の足でも約8時間位で登頂できると彼が言っていたのを覚えています。
頂上の山小屋で一泊、翌朝早くに出発して、隣の南岳まで縦走しながら下山予定
彼と計画をした上で槍ヶ岳に登ることになったのです。
3000メーター級は初の僕とは違い彼はこのクラスの標高の山は何度か登山経験があるとのこと、山小屋での宿泊経験も有り、入山の際には携帯電話から入ることの出来る簡易保険にも入り準備万端

よし!登るぞ、、、

登り出して30分、、、彼の歩調に異変が

何か調子悪そう

今まで数々の山を共に登ってきたので彼のペースは知っているつもりでした。
こんなに遅いのは初めてでした
そういえば昨日は夜中高速を飛ばして岐阜入りしているのでろくに寝ていないのでした

なるほど、、、仕方無いか
ペースを合わせようとしますが、どうしても彼の足は重くなかなか標高が稼げません


それでも何とか登頂成功
ヾ(^▽^)ノ

結局10時間かかってしまいました

老人のペースより2時間遅い

それでもやっぱり頂上からの眺めは素晴らしい


この瞬間がたまりません
( ´∀`)
でも疲れ過ぎで夕食の後は会話を交わすこともなく二人とも午後7時には就寝

そして翌朝、、、
友人「一晩寝たらびっくりするくらい回復した」
ようしっ!帰りは予定時間内で帰れそう(^-^)
南岳へ縦走し始めて10分、、、またまた彼の様子がおかしい

やっぱり昨日の疲れが尾をひいているらしく、朝の元気そうな顔はどこへやら
昨日より調子悪そう

まあまあ日暮までには降りれるでしょう(・∀・)
しばらく歩くと、、、
友人「あっ!」
私「何?

友人「あの下の方に見えるの僕達の歩くルートじゃない?」
私「知らんよ僕は

友人「雪積もってる」
私「だから?」

昨日登頂するまでのコースには至る所に雪が残っていて別に今更、雪が珍しいわけでもなく
だから何だと思ったのですが、、、覗いてみると、、、



何かヤバそう( ´∀`)
私「まあまあ他にもルートあるんでしょ?」
友人「いや、あれしか無いよ」
私「うそん」
とりあえずもうちょい進んでみるか

ルートじゃないかもしれないし
、、、、、

間違いないルートだ
ここまで読んで下さった優しい方にならもうお分かりでしょう
この二人の詰めの甘さ
(=_=;)
こーんな高い山に登るのに普通のスニーカーを履いている僕、ルート上にこんな雪がドッサリあるなんて把握してなかった彼
雪の上を歩くだけなら何とか大丈夫
しかしこの斜面では大丈夫なのか?
まあまあ近くでみたら結構道幅あるんでしょ
山男達が作ってくれた道っぽいから大丈夫でしょう
( ´∀`)

これはマジにヤバくないですか?(・∀・)?
アイゼンとかピッケルとか要るレベルじゃない?
とまだまだ素人の僕達は焦り、もしもの時は救助を呼ぼうかまで考えましたが、完全チキンの僕達は、ほふく前進でこの斜面を進むことにしました

久々にびびりましたが何とかクリア
とまあここまでが彼の体力の限界だったわけです。
その後、彼のペースは更に下がり結局12時間かけて漸く下山

という去年の夏の思い出
教訓にしてしっかり計画せねば
(゚-゚)