<WOWOWサッカーゼロ通信09/11/13>
ロベルト・エンケが亡くなった。遺書も見付かっており、地元警察は自殺と断定したようだ。32歳、現役ドイツ代表GKの突然の死は、一夜にして世界中を悲しみの境地へ誘った。
22歳の若さで名門ボルシアMGの正GKに就くと、早くも海外移籍のチャンスを掴む。名門ベンフィカで3年間活躍し、強豪バルセロナへとステップアップ。しかしここでは思うような結果は出せず、レンタル移籍を繰り返した。そして2004年、僅かな傷心とともに母国復帰(ハノーファー)を果たしていた。
奇しくもこの時期に、自殺の原因とも言われる鬱病の治療が始まる。また2006年には2歳だった愛娘を失い、いよいよ精神的に追い込まれていった。
サッカー界では、『GKは変人じゃないと務まらない』という可笑しな格言がある。点を奪い合う競技の中で、ただ一人、点を与えないことに90分間注力する。守って当たり前、メディアに取り上げられるのは、ミスを犯した時だけだ。
サポーターのプレッシャーに最も近い場所〔ゴールマウス〕で、たった一人佇むその境遇は、言葉にならないほどの孤独感があるらしい。エンケもまた、この孤独感と闘い続けた選手だった。
ドイツ人GKには珍しく足技に優れており、ハノーファー移籍後はコンスタントに代表にも呼ばれていた。カーンやレーマンの引退後、空席となっていた代表守護神の座に、最も近い男と目されていた。そんな矢先での早過ぎる死…。
メディアは簡単にバッシングを浴びせる。しかしサッカー選手の誰もが図太い神経の持ち主だとは限らない。そう、ロベルト・エンケのように…。ご冥福をお祈りします。
★Star File 362 相馬崇人 日本/マリティモ/DF パワ:3 スピ:3 テク:3 パス:2 芸術:2 男前:4 一言:頑張れ!