<WOWOWサッカーゼロ通信09/10/30

1996年のヴェンゲル監督就任以来、アーセナルはリーグとカップのW優勝を2度達成し、49戦無敗のリーグ記録を作るなど、まさに『無敵』と評された。

しかし、2005年のヴィエラ、2006年のベルカンプ、2007年のアンリ、そしてこの夏のアデバヨール。クラブの顔であり、チームの心臓だった選手たちが、毎年のように出て行った結果、昨今は弱体化が進んでいる。

元々資金が潤沢とは言えないクラブ事情を、自慢のスカウト網が何度となく救ってきた。中にはセスクやメリダのように、〝青田買い〟と揶揄されるケースもあるが、少なくともヴェンゲルの御眼鏡が狂ったことは、未だかつて一度もない。

若手の獲得とは、つまりは未知数を意味する訳で、大きな危険をはらんでいる。しかしヴェンゲルは自らの『目』を信じ、どんなに実績のない選手でも、躊躇なく試合で使う。そして選手は試合に出ることで自信を深め、監督を信頼し、クラブを愛する。これこそが世界に名立たるアーセナル育成法だ。

この夏、また一人スター候補生がヴェンゲル塾に入門した。ベルギー代表、ヴェルマーレンだ。世界的には無名なこの23歳は、あと数年もすれば世界を代表するセンターバック(※CB)となるだろう。182cmと決して大柄ではないが、空中戦はお手の物で、希少価値の高い左利きのCBでもある。しかし、特筆すべきはその人間性だ。20代前半で名門アヤックスの主将を任されるなど、その立ち振る舞いは選手の模範とも評される。

英国の『Big4』から脱落しつつある昨今のアーセナル。しかしセスクを筆頭に、クリシー、ソング、ファン・ペルシー、ウォルコットなど、名伯楽ヴェンゲルの秘蔵っ子たちはまだまだ健在だ。アーセナルの復活は、彼らの活躍なくしては有り得ない。

Star File 360 トーマス・ヴェルマーレン ベルギー/アーセナル/DF パワ:4 スピ:3 テク:3 パス:3 芸術:4 男前:4 一言:完成間近


サッカーゼロ通信